自作小説 「機械」 承その3 | どうも、ドクロ家DEATH!

どうも、ドクロ家DEATH!

きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ

オープンカフェのテラスを見まわすと、さっきのカップルのほかに女性が一人しずかに座っている

黒ずくめの服装でなにか神経質そうな表情だ


どうも、ドクロDEATH!











小西真奈美に似ている


うわ・・・・あれかぁ・・・やだなあ・・・・おこったらこわそうだなあ


と、その女性の背景に視線をうつすと

電信柱の陰にもう一人、真っ黒いかっこをした人影を見つける


それは・・・


黒い皮手袋に、黒い足袋。
黒い下駄、黒い襟巻。
黒い・・・


ミコシさんじゃねえか!!


なんだよ!なんでそこにいんのよ!!かくれるんなら、なんでその京極コス着てくんのよ!

それにミコシさんが来れるんなら、ボクチン行かなくてよかったじゃんか!

よっぽどミコシさんのほうが研究者っぽいし!


朝からのイライラが、このミコシさんの発見により噴火しそうになる


あーー!もーいい!もーいいわ! もー、とっととすまして 

部長から石仮面フィギアもらって、それで終わりだ!

もう、ぶちこわす気まんまんで女性の前にたつ


「あの・・・間違ってたら、すいませんが ニジっ ・・・虹村さんでしょうか?」


女性は驚いて、「あっ・・・・は、はい私、虹村ですが・・・あの・・・・あなたは?」


「ああ、あの・・・雨露先生の代理で来ました、なにかお手伝いをさせてもらうってことで、先生に言われて」


ニジさんはつぶらな瞳を大きくあけ

「ええっ?」

「雨露さんは・・・雨露さんはきてくれてないんですか?」


・・・話がちがうじゃないすか、ぶちょーーー!


「いや、僕がかわりにお伺いするってことで、先生が話してたと思うんですが」


ニジさんは目をうるませ

「そんな・・・雨露さんがお力をお貸しいただけるというから・・・彼も喜んでいたのに・・・」

「どういうことですか!?」


ううう・・・

話がぜんぜんくいちがってきてるし・・・

部長のやろー・・・


「どうしても・・・雨露さんのお力をお借りしたいんです」


「いや、だってその、急な手術がはいってですね、しょうがなかったんですよ」

「・・・すいません」


って、なんでボクチンがあやまらなければならん

もう、あやまりついでに席をたってやろう


「まあ、そういうわけなんで先生はこれなくて、ボクではお力になれないってんなら、もうこれで・・・」

すこし悪い気がしてニジさんから目をそらす


外の景色を見ようとすると、電柱の陰からミコシさんが首をふって

「ちゃんとやれ!」とでもいいたいのか、おかしなゼスチャーを送ってくる


話がぜんぜんちがうのに、どうしろつーんだよ!

もう、口から出まかせ言ってこの場をにげきってやる!

もー、ぶちこわしにしてやる!



ニジさんはボクチンの存在を忘れているように、うつむいて考え込んでいる


「すいませんね、僕じゃあ、お力になれませんですよね!!」

「そりゃあ・・・そうですよね!天使を呼ぶ機械でしたか」

「なんか宗教がかってて、僕みたいな無信心な人間には、荷が重かったようですし!」

「天使を呼ぶ機械ですか」

「なるほど・・・天使ですか」


こうして・・・・プロローグに書いたように

ボクチンはお茶をかぶったのであった



つづく