暗記不要の簿記独学講座【簿記革命】 -41ページ目

会社の合併

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この記事には改訂版がございます。改訂版は会社の合併の取引と仕訳をご覧下さい。


会社の合併についてお伝えします。

会社の合併

2つの会社が合体して1つの会社になることを合併といいます。
合併には色々な形がありますが、簿記2級では「吸収合併」のみを取り扱います。

合併したときに2つの会社の一方が存続し、他方が消滅するタイプの合併を吸収合併といいます。
具体的には、吸収合併では合併後も存続する会社(合併会社)が、合併により解散して消滅する会社(被合併会社)の資産と負債を受け入れて、被合併会社の株主に株式に交付します
吸収合併の場合には、消滅する会社の株主に対して、存続する会社が新株式を交付するということになります。
図で表せば下のようになります。
暗記不要の独学簿記講座-合併の流れ(合併前)

暗記不要の独学簿記講座-合併の流れ(合併後)

のれん

消滅する会社の純資産(資産-負債)より株式の交付による資本金の計上額が多いときにはのれんが発生します
消滅する会社の純資産より多くの金額を支払って吸収した(手に入れた)ということになるからです。
これは無形固定資産のところで学習したのれんと同じです。
合併のときにも「のれん」という全く同じ勘定科目を使います。

負ののれん

消滅する会社の純資産(資産-負債)より株式の交付による資本金の計上額が少ないときには利益が発生します
消滅する会社の純資産より少ない金額で吸収できた(手に入れた)ということになるからです。
これを負ののれんといいます。

負ののれんはのれんのように将来にわたっての超過収益力を表しません。
よって無形固定資産のように長期にわたって償却していく理由は特にないということになります。
負ののれんは「安く買えた」というだけです。
そのため、長期間で償却していくのではなく、当期に一括して利益という形で処理します

負ののれんが発生する合併が成立する理由

負ののれんが発生するような吸収合併は、合併される会社の株主が損している取引のように見えます。
純資産よりも少ない株式しか受け取れないからです。

しかし、本当に合併される会社の株主が損をするのであれば、この合併は成立しません。
自分がわざわざ損をするわけがないからです。

現実にこのような取引が成立するのは、吸収合併後の株式が

  • 今までよりも配当が上がる
  • 市場価値(時価)が上がる

ことが期待されるからです。

そもそも負ののれんが発生するような状況の企業は事業がうまくいっていません。
配当がないことも多いでしょう。
このような状況が吸収合併によって改善されるかもしれないと合併される会社の株主が期待するからこのような合併が成立します。

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株式の発行の取引と仕訳

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株式の発行の取引と仕訳について、株式の払込金額の処理についてお伝えします。

株式の発行(原則)

「会社設立にあたり、発行可能株式総数40,000株の4分の1を1株800円で発行し、払込金は当座預金とした。なお、払込金額の全額を資本金とする。」場合の仕訳について考えてみましょう。

まず、発行株式数を計算します。
40,000株の4分の1を発行しているので、(40,000株÷4=)10,000株となります。

次に払込金額を求めます。
これを1株800円で発行しているので、(10,000株×800円=)8,000,000円となります。
これを当座預金としているので『(借)当座預金8,000,000』となります。

また、払込金額の全額を資本金とするとあるので、『(貸)資本金8,000,000』となります。

まとめると、

(借)当座預金 8,000,000/(貸)資本金 8,000,000

となります。

株式の発行(例外)

「会社設立にあたり、発行可能株式総数40,000株の4分の1を1株800円で発行し、払込金は当座預金とした。なお、会社法で認められる最低額を資本金に組み入れるものとする。」場合の仕訳について考えてみましょう。

まず、発行株式数を計算します。
40,000株の4分の1を発行しているので、(40,000株÷4=)10,000株となります。

次に払込金額を求めます。
これを1株800円で発行しているので、(10,000株×800円=)8,000,000円となります。
これを当座預金としているので『(借)当座預金8,000,000』となります。
ここまでは原則処理と同じです。

ここからが違います。
例文に会社法で認められる最低額を資本金に組み入れるものとするとあります。
会社法では払込金額の2分の1までを資本金としないことが認められています
ということは会社法で認められる資本金の最低額は(8,000,000円÷2=)4,000,000円ということになります。
よって、『(貸)資本金4,000,000』となります。

また、払込金額のうち資本金としなかったものについては資本準備金という勘定科目で処理します。
よって『(貸)資本準備金4,000,000』となります。

まとめると、

(借)当座預金 8,000,000/(貸)資本金 4,000,000
            /(貸)資本準備金 4,000,000

となります。

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株式の払込金額の処理

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株式の払込金額の処理についてお伝えします。
株式の払込金額については原則と例外があります。

株式の払込金額の処理(原則)

株式会社は払込金額の全額を資本金とするのが原則的な処理になります。
そもそも株式を発行する目的は事業に必要な資金を調達するためです。

事業に必要な資金を借入ではなく自力で準備した場合には資本金として処理するのが合理的です。
よって、この処理が原則となっています。

株式の払込金額の処理(例外)

株式会社は発行した株式の発行価額の全額を資本金として処理することが原則ですが、会社法では発行価額の2分の1までは資本金にしないことも認められています
資本金として処理しない場合は資本準備金として処理します

簿記検定試験では「会社法で認められる最低額を資本金に組み入れる」という指示があった場合は例外処理を行います

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株式会社の意思決定機関

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株式会社の意思決定機関についてお伝えします。

株式会社の意思決定機関

株式会社の意思決定機関はおおまかにいうと2つあります。
「株主総会」と「取締役会」です。

株主総会

株式会社は株主のものです。
ということは、株式会社が何かを決める場合には株主が決めるのが道理です。
株主が意思決定をする意思決定機関を株主総会といいます。

株主総会は株式会社の中で最高の意思決定機関です。
株式会社で決定したことは会社での決定事項の中でも最も強い力を持っています。

通常は年に1回開催し、3月決算の株式会社では6月頃に開催されるのが一般的です。

株主総会で決定することの代表例としては、

  • 利益処分(前期に得た利益をどのように配分するのかを決める)
  • 取締役の選任(取締役を誰に任せるのかを決める)

などがあります。

取締役会

株式会社は株主のものなので、株主が株式会社における全ての事項を決定するのが理想的です。
しかし、株式会社の決定事項を全て株主が話し合って決めることは現実として不可能です。
株主はそれほどひまではないですし(たいていの株主は本業を持っています)、経営の専門家ではないからです。
そこで、大まかな方針だけは株主総会で決定し、細やかなことは経営の専門家を取締役として選び、取締役に決定してもらう方がはるかに合理的になります。

これら取締役が話し合って決める意思決定機関を取締役会といいます。

取締役会で決定することの代表例としては、

  • 日々の会社の業務についての決定
  • 増資

などがあります。

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株主の有限責任

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株主の有限責任についてお伝えします。

株主の有限責任

株式会社は株主のものです。
この点については異論のある方もいらっしゃるかと思いますが、「会社が得た利益(損失)は株主のもの」という法律的な意味だとお考え下さい。

株式会社が株主のものであるならば、その株式会社が損失を出して借金を返せなくなった場合、株主はその借金を個人の資産で返せなければならないとも考えられます。
実際、自分の飼っている犬などが人に怪我をさせてしまった場合、治療費などを個人の資産で支払わなければならないでしょう。

しかし、株主にそこまでの責任を負わせてしまうと、株式会社が出す損失に対して株主は事実上無限に責任を負うことになります。
これでは安心して出資して株主となることができません。

そこで、会社法では、株主は株式を購入したときに支払った資金(出資金)以外には会社の債権者に対しては責任を負わない制度となっています。
つまり、最悪の場合でも株式の購入代価の全額をあきらめるだけでよく、それ以上にお金を支払う必要がないということでもあります。
この制度のことを株主の有限責任といいます。

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株式の発行

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株式の発行についてお伝えします。
今回は株式を購入した側ではなく株式を発行した側から考えます。

株式の発行

営業活動を行うためには資金が必要です。
その資金(資本金)を調達するために、株式会社を設立するときに株式を発行します。

会社に資金を提供した人は、株式を手に入れて株主になります。
図で表すと下のようになります。

暗記不要の独学簿記講座-株式発行

なお、株式を発行したときには、全額を資本金とするのが原則ですが、一定額については資本金としないことも認められています

発行可能株式総数

株式会社が発行できる株式の総数を発行可能株式総数といい、この数を設立時に定款(法人の決まり)に定めます。
そして、設立時にはこの発行可能株式総数の4分の1以上を発行しなければなりません(会社法第37条)。

なお、設立時に発行しなかった残り株式数については、その後で必要に応じて資本金を増やす(増資する)ときに発行します。

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第130回日商簿記3級 私はこう解いた

資本の部の考え方

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資本の部の考え方についてお伝えします。

資本の部の考え方

資本の部はこれまで学習してきた資産負債収益費用と違ってかなり特殊な性質があります。
外部と関わらない取引が多いのです。
自社の中である程度自由に振り替えることができます。

資本の部は特殊なので、資本の部の考え方をつかむために、家計をやりくりする主婦(主夫)をイメージしてみましょう。

家計のやりくりのイメージ

月の給料が入ってきたときに、家計をやりくりする主婦(主夫)の方は給料は色々な生活費に割り振ると思います。
給料が30万円なら、家賃(住宅ローン)に6万円、食費に5万円、車のローンに3万円…といった感じですね。
実は資本の部はこれと似ています。

株式会社で資本が増加する取引は大まかに分けて2つです。

  • 資本取引(増資などによる資本の直接的な増加)
  • 利益の発生(営業活動による資本の間接的な増加)

これらの資本の増加を家計の例のように割り振ります。
増資による資本の増加200万円を資本金に100万円、資本準備金に100万円といった感じですね。
株式会社の1年間の利益200万円を利益準備金に20万円、株主への配当に80万円、残りの100万円はそのまま繰越利益剰余金として持っておくといった場合もあります。

このように株式会社が手に入れた資本をそれぞれの勘定に割り振るといった形で資本の部の取引をイメージすると分かりやすいと思います。
資本の部は具体的に何かが動いたり発生したりすることが少ないためイメージをつかむのが難しいです。
このようなイメージで資本の部をつかむといいと思います。

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資本の分類

簿記(TOP)>商業簿記2級>資本の分類


この記事には改訂版がございます。改訂版は資本の部をご覧下さい。


資本の分類についてお伝えします。

資本の分類

資本については簿記3級では資本金引出金)ただ1つでした。
出資した金額も事業で得た利益も全て資本金で記帳していました。

簿記2級では資本がもっと細かく分類されます。
簿記2級で出てくる資本を図で表すと下のようになります。

暗記不要の独学簿記講座-資本の分類

以下詳しくお伝えします。

資本金

「株主が株式と交換に払い込んだ金額のうち会社が資本金としたもの」を資本金といいます
「資本金としたものを資本金とする」という、かなり説明にならない説明ですが、資本に関しては会社の中である程度自由に変更することができます。
そのため、会社が資本金としたものが資本金になるということになります。

資本剰余金

「資本取引から生じた剰余金」を資本剰余金といいます

資本取引とは資本を直接増減させる取引のことを言います。
株式の発行や増資などが資本取引の代表例です。

このような資本取引から生じた資本の部の増加分を資本剰余金といいます。
資本剰余金はさらに「資本準備金」と「その他資本剰余金」に分けられます。

資本準備金

「株主が株式と交換に払い込んだ金額のうち会社が資本金以外としたもの」を資本準備金といいます
資本準備金には上記以外のものもあります。
資本準備金は法律で定められた準備金で、法律上必ず設定する必要があります。

その他資本剰余金

資本準備金以外の資本剰余金です。
「資本取引から生じた剰余金」-「法律で資本準備金として設定すべき金額」と言えます。

利益剰余金

「企業活動で得た利益のうち、分配せずに残っている金額」を利益剰余金といいます
利益剰余金はさらに「利益準備金」と「その他利益剰余金」に分けられます。

利益準備金

「利益剰余金のうち、利益の分配をするときに法律上設定しなければならない準備金」を利益準備金といいます
利益準備金は法律上必ず設定する必要があります。

その他利益剰余金

利益準備金以外の利益剰余金です。
「企業活動で得た利益のうち分配せずに残っている金額」-「法律で利益準備金として設定すべき金額」といえます。

その他利益剰余金はさらに「任意積立金」と「繰越利益剰余金」に分けられます。

任意積立金

株主総会の決議によって法律上ではなく自由(任意)に積み立てられる利益剰余金を任意積立金といいます
会社が今後多額の資金が必要な場合、毎年一定額ずつ積み立てたりすることがあります。

繰越利益剰余金

「利益剰余金のうち、利益準備金と任意積立金以外の金額」を繰越利益剰余金といいます
繰越利益剰余金は全く使用目的が定められていないため、株主への配当などに使われることが多いです。


資本の分類はこのような感じになります。
今すぐ全て覚える必要はありません
これからしばらくは資本についてお伝えしていくので、該当する勘定科目が出てきたときに参照するようにしておけば十分です。

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消費税(税抜方式)の取引と仕訳

簿記(TOP)>商業簿記2級>消費税(税抜方式)の取引と仕訳


この記事には改訂版がございます。改訂版は消費税の取引と仕訳をご覧下さい。


消費税(税抜方式)の取引と仕訳についてお伝えします。

商品を売上げた

「商品600,000円(税抜金額)を販売し、消費税30,000円とともに現金で受け取った。なお、当社は税抜経理方式を採用している。」場合の仕訳について考えてみましょう。

商品代金600,000円と消費税30,000円の合計金額を現金で受け取っています。
よって、『(借)現金630,000』となります。

問題は貸方です。
税抜経理方式では売上と消費税を切り離して仕訳します
まずは売上です。
商品を税抜金額で600,000円売上げているので、『(貸)売上600,000』となります。
次に消費税です。
消費税30,000円を受け取っています。
この30,000円は消費者から預かっているだけです。
仮に預かっている消費税は「仮受消費税」という勘定科目を使って処理します
よって『(貸)仮受消費税30,000』となります。
ちなみに、仮受消費税は仮受金と同じで負債の勘定になります。

まとめると、

(借)現金 630,000/(貸)売上     600,000
            /(貸)仮受消費税 30,000

となります。

商品を仕入れた

「商品400,000円(税抜金額)を仕入れ、消費税20,000円とともに現金で支払った。なお、当社は税抜経理方式を採用している。」場合の仕訳について考えてみましょう。

商品代金400,000円と消費税20,000円の合計金額を現金で支払っています。
よって、『(貸)現金420,000』となります。

問題は借方です。
税抜経理方式では仕入と消費税を切り離して仕訳します。
まずは仕入です。
商品を税抜金額で400,000円仕入れているので、『(借)仕入400,000』となります。
次に消費税です。
消費税20,000円を支払っています。
この20,000円は消費者の代わりに仮に支払っているだけです。
仮に支払っている消費税は「仮払消費税」という勘定科目を使って処理します
よって『(借)仮払消費税20,000』となります。
ちなみに、仮払消費税は仮払金と同じで資産の勘定になります。

まとめると、

(借)仕入     400,000/(貸)現金 420,000
(借)仮払消費税 20,000

となります。

消費税額を計上

「当社は決算において消費税を計上した。なお、売上にかかる消費税は30,000円、仕入にかかる消費税は20,000円であり、納付はまだ行っていない。また、当社は税抜経理方式を採用している。」場合の仕訳について考えてみましょう。

売上にかかる消費税が30,000円ということは仮受消費税の帳簿残高が30,000円あるということを意味しています。
また、仕入にかかる消費税はが20,000円ということは仮払消費税の帳簿残高が20,000円あるということを意味しています。

実際に消費税額を計上することで仮払いや仮受けという状態ではなくなります。
というわけで「仮受消費税」と「仮払消費税」の勘定科目は相殺することになります。
よって、『(借)仮受消費税30,000』『(貸)仮払消費税20,000』となります。

また、借方と貸方の差額である(30,000円-20,000円=)は1実際に国に納めるべき消費税額ということになります。
まだ納付は行っていないので、「未払消費税」という勘定科目で処理します。
よって、『(貸)未払消費税10,000』となります。
ちなみに、この「未払消費税」という勘定科目は、後で国に納付すべき金額を表しているので負債の勘定になります。

まとめると、

(借)仮受消費税 30,000/(貸)仮払消費税 20,000
          /(貸)未払消費税 10,000

となります。

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