遠かったトリニダー | どきんちゃんのぬいぐるみ

行くアテもないまま、とりあえずホテルはチェックアウト。
トリニダーに行きたいけど、行き方がわからない。唯一の情報源である地球の歩き方にもほぼ情報なし。どこからバスに乗ればいいかわからなかったから、地図に載ってる2つのバスターミナルのうちAstro(アトロ)っていう近いほうまで歩くことにする。

初めて明るいところで見たハバナの街はやっぱりボロくて、汚い。それと葉巻の匂い。でかいリュックを背負った東洋人をみんながめずらしそうにジロジロ見てる。見世物になった気分。たまにすれちがいざまにボソっと"Chino" "Senorita, Bonito"って言われるのが怖くて早くバスターミナルに逃げたかった。後で思えば、彼らは全然怖がらせようと思って言ってる訳じゃないんだけど、そのときは怖かった。

1時間近く歩いてやっとアトロのバスターミナルに着いた。チケット売り場を探して聞く人聞く人みんなに違うこと言われながらやっと見つけたチケット売り場のおっさんには冷たく、トリニダーに行くバスはないって言われた。確かに、そのチケット売り場の料金表に"Trinidad"の表記はない。おっさんが言ってることははほんとのようだ。

どうやらもう一個の方のバスターミナルだったみたいだ。
キューバはわかんないことだらけで、物価高いし、みんな不親切だし、メキシコと違ってスペイン語がわかりずらいし怖い。もうキューバに負けた・・もうこの国にいるのはムリだと思ってめげた。キューバ人に見られるとみんな寄ってきそうだから隠れてて端っこのほうでしくしく泣いた。
でもトリニダー行きのバスは一日に2本しかない。今日のバスが出ちゃったらもうおしまいだ!と思って気を取り直してもうひとつのバスターミナル・Viazul(ビアスール)へ。


けっこう距離があったからタクシーで。乗った後に気づいたけど違法タクシーだったからもっと値切ればよかった。トリニダーまでのバスはもう今日はないから80ペソ(80ドル)で行ってやるってしつこかったけど、こんなあやしいおっさんと6時間も旅行したくないわ!と思ってバスと同じ料金25ペソならいいよって言ったらやっとあきらめた。
一人で旅行してるとあたしが頼りなく見えるのかなんなのか、よくこの手のあやしい客引きに声をかけられて強引に連れて行かれそうになる。言葉がわからなくてあいまいな態度を取ると強引にいいように持っていかれるので、相手の目を見て、わかんなないならわかるまで説明させる。それがイヤだったらものすごいイヤなことを表情と態度で表して目を見て相手のわからない言葉で(キューバなら英語で)まくしたてると大抵引き下がるので女の子におすすめです。

 

 やっと着いたViazulのバスターミナルは、Atroと全然違う雰囲気で、小さくて外国人しかいない。外国人用のバス会社だった。トリニダー行きのバスは1時間後発12時半くらいだったかな。でももう空席がないからキャンセル待ちしろと言われた。

(やっと落ち着きを取り戻したViazul社のバスターミナル)


 結局キャンセルが出てトリニダーに行けることになった。急に肩の荷が降りたような気がして、トリニダーまでの道のりは楽しかった。ハバナとは全然違う雰囲気で、のどかでなにもない。それと馬車を観光用じゃなく使ってるのは初めて見た。

 5時間半かけてトリニダーに着いたときはもう夕方だった。バスターミナルにはカサ・パティキュラル(キューバ人の家を間借りするようなもの)の客引きがいっぱい。泊まるところのアテがなかったから、なんとなく目が留まったおとなしそうな女の人について行くことにした。結局この人はオーナーじゃなく、ただの友達だった。オーナーはアリシアっていう気のいいおばちゃんで、だんなさんと息子の3人家族だった。

(アリシア夫妻。パパはマリオ風、息子は写ってないけどめちゃくちゃかっこいい14才の少年)


2階のゲストルームはきれいだった。1泊25ペソだったからここに2泊することにした。ごはんも6ドルで出してくれた。たぶんめちゃくちゃ出てくると思ったから、「少食だから」っていって少し値切ったけど、案の定いっぱい出てきた。

 夕方だったけど、ごはんができるまであたりを散歩した。ハバナと違って人の雰囲気が優しい。うろうろしてたら夜になって迷った。キューバ人に地図を見せて「ここはどこですか?」って聞いてもみんな地図を読めないから、結局ヨーロッパ系の観光客を見つけてバスターミナルの場所を聞いてやっとカサに帰れた。どの道も風景が似てるから、帰り道は家の色で覚えることにした。「黄色と青の家の間の道をまがる」、とか。


 

  ごはんはキューバ料理。きのうレストランで高いお金払って食べたのよりはるかにおいしい。夜ご飯を食べてるとき、アリシアはずっと横にいて話をしてくれる。彼女はあんまり英語ができないからあたしのスペイン語力をフル稼働させてしゃべってみた。カサを初めて3年だとか、イスラエル人が泊まりに来た、とか子供はいつから働き出すのか、とか。半分くらいわかんなかったけど、こんなにスペイン語で長く話したのは初めてじゃないかなぁ。スペイン語ちょっとでも習っていってよかった。アリシアの家に泊まってよかった。


<Casaの住所>

Hostal Lodging

Alicia Marin Naranjo

Frank Pais #578 e/ Pablo Pichs Giron

y Piro Guinart, Trinidad

S.S. Cuba C.P.62600