わたしと小鳥とすずと
わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、
とべる小鳥は わたしのように、地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずは わたしのように、たくさんのうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。
金子みすずの詩。息子が、去年、国語の授業の宿題で暗記をしていました。
1つ1つが、個別のもので、でもそれに優劣が無い、ということ、
それぞれ1つ1つが、素晴らしい、ということを表していて、とても良い詩だな、と思っています。
ボーダーラインを引いて、何でも競い合う今の世の中では、
「みんないい。」
この言葉は、みんなを受け入れてくれていて、とても胸に響きます。
その時、わが息子は、「みんなが、違うって当たり前じゃん、同じじゃ、学校もつまんない、持久走大会だって、長縄大会だって、みーんな同じ結果だったら、頑張ろう、っていう気がしないもん。やっぱり、みんな違うからいいんだよ。当たり前さ!」
私、「当たり前なの?でもさ、君、この前、「ポケモンのゲームカセット、皆が持ってるから、僕も欲しい!!って言ってなかった?」
彼、「ママ、今の世の中はね、「みんな同じで、みんないい。」この金子みすずのときは、古い時代なんだよ、今は同じでもいいんだよ。」
私、「・・・・」
彼、「わかった?」
子供は、臨機応変に都合よく解釈するんですね・・・・・・・・・・・