WAR(Wins Above Replacement)
=「代替可能選手(Replacement)に比べてどれだけ勝利数を上積みしたか」を統計的に推計したセイバーメトリクスによる指標である。
「ダブリュエーアール」と言ったり「ウォー」と読んだりする。
つまりWARが0の選手がいれば、その選手は「代替可能」なレベルである。
わかりやすく言えば「誰と交代しても大差ない」という事。
MLBでは「5」を超えるとスーパースターレベルだと言われている。
「8」を超えるとMVPクラス。
大谷翔平の今季は衝撃の「9.2」。
ちなみに投打二刀流の昨年はさらに衝撃の上をいく「10.1」。
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今季のWAR top10
まずは打者。
タイガースはかろうじて近本がランクイン。
続いて投手。
こちらは才木と村上、2名が名を連ねる。
今回はこのWAR指標を用いてチーム編成とドラフト戦略について考察してみる。
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阪神は今年支配下選手5名の指名に加えて、4名の育成選手を指名した。
1位は大学No.1投手・金丸夢斗(関西大学)を入札したがクジに外れ即戦力候補として、伊原 陵(NTT西日本)を指名。
そのあとも今朝丸 裕喜(報徳学園高)、木下 里都(九州三菱自動車)と上位3名を投手で固める投手偏重の指名となった。
今季のドラフト指名選手。
当会でもドラフト予想を行った。
もちろん金丸投手は候補だったが、私としては宗山 塁(広陵高校~明治大学)にトライしてほしいところであった。
タイガースの補強ポイントは「捕手」と「二遊間」と位置付けたからだ。
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もちろん投手は「何人いてもいい」ところではある。
先発で6人、中継ぎ、クローザーと救援投手もシーズン通して活躍できる投手は少ない。
だがタイガースのチーム投手WARでは14.1で12球団2位。
むろんセントラルではリーグ1位だ。
先の才木、村上に代表されるように現時点では高いレベルを維持している。
この2名はともに26歳。
ここに故障がちながら稼働すれば球界屈指の髙橋遥人もFA取得まではかなりの猶予がある。
たしかに西純矢(2019年指名:創志学園)、森木大智(2021年指名:高知高校)と2名の高卒ドラフト1位がともに低迷してる現状はあるにせよ。
この戦力で投手を「補強ポイント」だとしていたならそれは違うように思う。
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タイガースの捕手の年度別WAR
ご覧のとおり年々低下している。
近年は梅野隆太郎、坂本誠志郎の併用が基本路線であるが「打てる捕手」であったはずの梅野の打撃成績は年々劣化し、そのサブであった坂本も控えに甘んじる期間が長すぎたか同様に劣化した。
ここで日本生命の石伊雄太(24歳)の指名を当会では予想・希望していたのだがまったくその気配はなくドラゴンズが4位指名で獲得した。
タイガースの捕手陣の今季成績
岡田彰布の監督下では煮湯を飲まされた榮枝 裕貴をはじめとして藤田 健斗、中川 勇斗と、故障で出遅れそうな長坂 拳弥を置いておいても「候補」としては足りているのかもしれないが、ここはかなりの「補強ポイント」だと睨んでいるのだが。
特に二軍で.321をマークした中川 勇斗に「期待して」のことであれば今季70試合の出場は少ないように思える。
またこの秋季キャンプでは中川 勇斗に外野手の練習をさせているらしい。
当会編成部長の情報によれば手の甲を痛めた影響で捕手動作を休むために外野をやらせた。。らしいが。
ドラフト4位でやっとルートインBCリーグの町田 隼乙(埼玉武蔵ヒートベアーズ)を指名する。
この捕手は2023年の春季キャンプからブルペン捕手として参加していたそうだから指名は既定路線であったのだろう。
また育成指名(2位)ではあるが嶋村 麟士朗を高知ファイティングドッグスから指名した。
これは最近、お得意のドラフト下位、育成での独立リーグ指名だが、この「麟士朗」という名前、いかにも高知出身という気がしてニヤリとする。
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続いて二遊間。
この表はセ・リーグのものだがタイガースの二遊間のWARは12球団にしてみてもダントツの最下位だ。昨年のゴールデングラブ・コンビとは思えない数値。
昨年2023年の優勝をもたらした使者のひとりといっていい木浪誠也がWAR:-0.3に低迷。
昨年は1.7であったからこれは大きすぎる後退。
29歳、来季は30歳という年齢を考えても昨年レベルに戻すのは大変なのではないか。
また入団以来、コンスタントに安打を積み重ねた中野拓夢のWARも昨季の3.4→0.2と大下落。
こちらもすでに27歳、来年は28歳になる。
これをカバーするのは小幡 竜平、髙寺 望夢、山田 脩也でしかないのだがどれもまだ線が細くパワー不足に思える。
今季の二遊間野手の成績
内野手の今季指名はドラフト5位の1名のみ。(+育成4位)
佐野 大陽(富山GRNサンダーバーズ)は大学、独立リーグでショートを守る。
高校ではキャッチャーも経験しているそうだがまさかこの二刀流はないだろう。
岡田彰布の基本的な構想では「捕手とショートは打てなくていい」ということではあったがそれはクリーンアップをはじめ主軸が機能してのことであろうかと思う。
2011年から今年までのタイガースのドラフト指名選手の一覧。
金本知憲時代は高山俊、大山悠輔に代表されるような大卒選手を多く指名している。
矢野燿大監督になると一転して高卒選手を中心に獲っている。
2019年には指名6名中、5名が高卒という偏ったドラフト。
2022年も同じく6名中、4名が高卒指名だった。
このあたりの種がそろそろ花を咲かせるころだと考えているのか。
大山悠輔の去就は不明ながらやはり不安が残る編成であるように思う。
高卒投手は藤浪晋太郎、才木浩人以外ものになっていない。
特に近年は西純矢、森木大智とドラフト1位が低迷している。
これを考えると今年2位指名の今朝丸は大丈夫かと思う。
高卒野手は前川右京が今季やっと116試合と100試合出場をクリアしたのみ。
これは2016年の北條史也以来となるが北条も翌年は88試合と続かなかった。
2022年の井坪、戸井の2野手。門別、茨木の2投手あたりはそろそろ・・・とも思うが投手の2名はまだしも野手2名はまだ時間がかかりそうかと思うがどうであろうか。
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