昨日、大和製作所(導入する製麺機メーカー)の大阪ドリームスタジオまで、個別製麺指導を受けに行ってきた。
この会社のことについては、過去のブログに書いている。→ http://ameblo.jp/dohei-udon/entry-11975286215.html
この会社のホームページを見たことが、僕のような全くの素人でもうどん屋としてやっていけるのではないかというきっかけとなり、以降、これまでに何度も製麺教室やセミナー、個別相談などを受けてきた。
昨日は、秋の開業に向けて、どんな小麦を使用したらいいか等について指導を受けた。僕一人のために、3人もの方に指導していただいた。
ひとくちにうどんといっても、実に奥が深い。
うどんの味や食感、風味などは、当然使用する小麦粉によっても変わるし、加水率(粉に対する塩水の割合)や塩水の塩度、ミキシング(練り)や熟成(ねかし)の方法、時間、厚みや切り幅(太さ)、さらには茹で時間等によっても変わってくる。
これまでに多くのうどん屋を食べ歩いてきたが、それぞれの店によって特徴があり、いろんなうどんがある。
僕の店の場合、立地的に、特にサラリマーンや大学生が多い場所ではないので、ターゲットとすべきは、どちらかといえば女性やシニア層だと考えている。
そうなると食べやすさということも重要で、太くて、こしが強い、がっしりとした剛麺よりは、こしというよりはもちもちとした食感でのど越しの良いうどんの方がいいのではないかと思っている。
そんな思いを話しながら、2種類の粉の配合を提案してもらい、実際に作ってみることになった。
1種類は、北海道産と九州産の小麦粉をブレンドしたもの、もう1種類は、その小麦粉にさらに三重県産の小麦粉をブレンドしたものの2種類。
昨日は、一晩熟成させることができないので、熟成庫の温度を上げて、時間を短縮して作った。
ミキシングの様子(小麦粉と塩水を混ぜ合わせる)
ミキシングを終えたものを熟成させる。(写真を撮り損ねたが、熟成後に生地をプレスし、約1kの塊にして、もう一度熟成させる。)
熟成後の生地を伸ばした状態
また、徳島屋という出汁メーカーの方も来られてたので、出汁についても相談をさせてもらった。
昆布、いりこ、鰹節のほか数種類の節類の天然素材のみで白だしをとり、これに醤油や塩、みりん、ざらめ、酢などを加えるとかけうどんの出汁となる。
讃岐の出汁と関西の出汁は、調味の仕方が少し違う。滋賀の場合は、いりこは使わない薄味の京うどんに近いが、讃岐うどんの特徴もだしたかったので、讃岐と関西の中間くらいで試作してみることにした。
で、できあがった試作品がこちら。
うどんは、2種類とも、もちもち食感が強いうどんでおいしかったが、三重県産をブレンドしない方が、こしもしっかりとあり、個人的にはこちらの方がいいかなと思った。
出汁の方も、なかなかいい味に仕上っていたので、これをベースにし、今後、妻の意見なども聞きながら、調整していきたいと思った。
2種類のうどんを、ざるうどんとかけうどんにして試食したので、おなか一杯になった。
研修を終えた後、せっかく大阪まで来たので、うどん屋に行きたかったが、試食でおなか一杯になってしまったので、なんばの道具屋筋に行って、食器や厨房機器などを見て腹ごなしをした。
その後、四条畷にある「活麺富蔵」(いけめんとみくら)といううどん屋を訪ねた。なかなかインパクトのある店名だ。
入ったところにあるカウンター席に座ったが、ちょうど僕が考えているイスの高さで、いい感じだった。
まずは、おばんざいセットで瓶ビール。ビール代込みで1000円はお値打ち。他にも一品メニュー豊富で、居酒屋使いができる店だ。
そして、〆は天ぷらとざるうどん。
麺は細めだが、もちもちで伸びのあるつやつやぴかぴかのうどんで、まさに僕が目指しているうどんに近いと感じた。ご馳走様でした。
今日は、修業以来、久しぶりに製麺機でうどんを作ることができたし、小麦粉や出汁について、具体的な方向性を探ることができ、開業に向けて有意義な一日となった。