ゴン助とのこと 3 はじまり | 現役の動物看護師が開くペットサロン♪ Dogs☆Napper

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動物病気で勤務しながら、自宅サロンではスキンケアを重視したトリミングをしています。
獣医師と連携しながら、安心安全なトリミングをしています。

ゴン助という名前は旦那さんがつけた。

決めるまではいくつか候補があった。

タロウ・ジロウと南極物語犬やイチローとかサブとかサブローとか。どう考えても洋風な名前は思いつくことはなく・・・最終的には「ゴン助」。理由はなかったけど旦那が一言「ゴンって顔してる」と・・・それで決定。


まずは病院で健康検査とレントゲンで今の状態を確認した。

健康状態はまずまず。肝機能が少し高めではあるけど、経過観察で問題なし。フィラリアも陰性。

問題は半身不随の状態だ。私は骨盤骨折ではと思っていたが、実際は違っていた。

骨折部位は脊椎。診断は「脊椎断裂による下半身麻痺」

二度と歩けないことを意味していた。覚悟はしていたので驚きはなかったが、ゴンの顔を見ると

可愛そうで仕方がなかった。そしてもうひとつ、わかったことがある。

レントゲンの状況から、骨折は時間がたっている「古傷」ではないかということ。

私が拾った日に事故にあったのではない・・・ということだ。つまり、誰かがこの状態で飼っていて、世話ができず、あの場所に捨てた可能性が濃厚だということだった。

「やはり捨てられたか・・・?」一瞬、顔もわからない以前の飼い主に怒りがこみ上げた。でもホントのことはわからないので複雑な気持ちにもなった。 

理由はどうあれゴンはもう我が家の家族。家族として一緒に楽しく生活することだけを考えればいい。 


飼いはじめの頃、ゴンは玄関のサークルの中にいた。下半身は動かなかったが、前足で立ったり移動することはできていた。お水も自分で飲みに行くこともできた。だだ、排せつを(特におしっこ)自力ですることが困難で、おしっこは常にタラタラと流れてくる状態。下半身麻痺のせいで膀胱の機能が弱まり、うまく収縮することができないらしい。サークルの中にペットシーツを敷きつめ、こまめにシーツを取り換えたり、オムツを穿かせてみたり。それでも毛におしっこがついて臭うため、そのたびにお風呂場でシャンプーする。1日中、排せつ物との格闘。その間にも7か月になる娘とも格闘。大変な生活がはじまった。

だだ、不思議と苦に思うことがなかった。大変ではあるが嫌だとか、拾わなければ良かった

とかマイナスな気持ちになることが一度もなかった。

それは多分ゴンの性格のおかげだと思っている。ゴンは拾った時から警戒する様子もなければ、吠えもしなかった。もちろん噛むしぐさをみせることも。なにをされてもじっとしている。

幼い娘にどんなにグシャグシャに触られようが動じない。かわいそうになるぐらい性格がいい。

だからなのか、ゴンを飼うことに後悔も負担になる気持ちもなかった。


ゴンは洗うと毛がふわふわで綺麗な犬だったが、激ヤセしていた。なんとか歩かせてあげたいと毎日考えてはいたが、まずは排せつの問題と、体力(体重)をつけさせることからはじめなければならなかった。

この2つの問題で悩んでいる中、さらに私を悩ませる出来事が起こることになるのだ。





dognapperさんのブログ-Image142-1.jpg 娘とひなたぼっこ