MAK90鏡筒で星雲を撮る
半年以上前に買った
MAK90鏡筒 (SKYMAX90)
マクストフカセグレン式 口径90mm 焦点距離1250mm
を全然使ってなかったので星雲を撮ってみました。
ベランダで天体写真を撮っていますが、8年くらい前に買ってやはりほとんど使ってない
口径20cm反射望遠鏡
を何とかベランダで使おうと試みたのですが、ちょっと無理でした。
そこで、口径15cmの反射鏡筒なら設置できるだろうと注文してみたのですが、何と納品は半年先とのことで、やりたいと思っていたことがしばらくできなくなってしましました。
そこで、やはり眠っていたMAK90鏡筒を使って星雲を撮ってみることにしたのです。
私の場合、MAK90という天体望遠鏡の鏡筒部分をSKYMAX90という商品名で売っているのを買ったものです。(セール期間中で安かったし、臨時収入が残っているうちに買っておいたものです。)
焦点距離が長いので、そのうち月や惑星を見たらよいくらいに思って買ったのですが、星雲が何とか撮れないものかと、試験的に撮影してみました。
MAK90鏡筒は
F値が13.9
と非常に暗いので淡い光の星雲の撮影には普通使わないと思いますが、そこを何とかできないか考えてみました。
レデューサーを使う
まず、焦点距離が1250mmと長いので少しでも短くすればF値も改善されるわけですから、まず
レデューサー 0.5倍
を使ってみることにしました。
これは過去のブログにも出ていますが、2枚合わせのレンズで
鏡筒側が 1.25インチアイピースと同じネジ
カメラ側が Cマウント
になっており、鍔(つば)の部分を削り取ったものです。
=1==========================
できるだけ焦点距離を短くしたいので、最初はカメラとレデューサーの距離を長くとって撮影してみました。(下の写真)
M42 露光30秒
一番上が UV IRカットフィルター
その下がレデューサー
ASIAIR PROで確認すると、
焦点距離が656mm
と半分近くまで短くなりましたが、コマ収差が非常に綺麗に出てしまいました。
=2==========================
焦点距離を短くし過ぎてコマ収差がひどいようなので、もう少し距離を短くしてみました。
今度は、C-CSマウントアダプター2枚(2枚で10mm)をレデューサーとASI385MCの間に入れてみました。
M42 露光30秒 (焦点距離が長くなるのでだんだん像が大きくなります)
C-CSマウントアダプター2枚
ASIAIR PROで確認すると、
焦点距離が825mm
になっていましたが、まだコマ収差がかなり残っています。
=3==========================
そこで今度は、レデューサーとASI385MCの間に、C-CSマウントアダプター1枚(5mm)だけを入れてみました。
M42 露光30秒
C-CSマウントアダプター1枚
ASIAIR PROで確認すると、
焦点距離が892mm
になっていました。
まだコマ収差が画面端の方に少しありますが、何とか我慢できる位になったので、この方法でほかの星雲(銀河)も撮ってみることにしました。
これで焦点距離を約7割位まで短くすることができました。
その他の設定
焦点距離を少し短くできましたが、それでもF値は「9.9」とまだ暗いので
濃いフィルターは使わない(UV IRカットフィルターのみにしました)
カメラのゲインは最大か、最大より少し下
シャッター速度は長め
にして撮影してみました。
撮ってみた写真
M51とM100はレンズが少し曇っていたようです。
眼の良くない爺さんなので、どれもピントが甘いです。
テスト撮影のためフラット・ダークはなしです。
M51とM100はトリミングすればいいかもしれません。
架台はAZ-GTi(赤道儀)です。(オートガイド)
M42 露光60秒×50 (全体が入らないです)
M51 露光60秒×5
M100 露光60秒×8
この鏡筒は小さめの天体を撮るのに向いているかもしれません。
テスト撮影ということでザっと撮っただけなので、もう少し綺麗に撮れると思います。
一眼レフはASI385MCよりイメージセンサーが大きいので、一眼レフカメラを取り付けて撮影しても面白いかと思っています。
しばらく、この鏡筒で遊んでみるつもりです。
【2022.02.27追記 昨夜撮った写真の追加です】
M106 120秒×15
M82 30秒×74 (食事をしていたので多くなりました)
M81 60秒×23
焦点距離が長いので、AZ-GTiでは導入やプレートソルブが少しやりにくいです。
また、画像処理も一苦労しました。それでも何とか撮れるものです。
続きの写真は次のブログにあります。