ゲノム解析しても全ては判らない? --- 基礎研究しても判らない生成物は、どの分野にも!! | Driving On the Earth - Part2

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今まで続けてきたDriving On the Earth の更新ができなくなり、Part2にて、再スタートです。
2台の車と3台のバイク、そしてレンタカーで将来の地球環境を考えながら地球を旅していこうと思う技術者です。 

 サプリメントを飲む人、飲まない人色々だが、健康維持のためを謳い、色々のものが世に出ている。中には、そんなもの飲んだって痩せるはずはない!或いは、内臓脂肪低減効果がなんて飲むだけで効能を謳えるものは無い!食事と運動の組み合わせが無ければ全く効果が無いと言って差し支えないと思う。

 

 体重や脂肪率のコントロールは努力なしに出来るものは、インシュリン注射位なものだし、これ自体も病的肥満意外に使うべきものでは無い。

 

 さて、そんな中、発酵食品は色々な面でも注目がなされているが、紅麹のサプリメントで健康被害がでて、K薬品が回収とお詫びを発表した。K社は以前から、多くの研究を重ねた上で、将来性を見越して、T社から紅麹の事業を買収していたのだから、今回の健康被害は、思いもよらぬ重大事故でもある。

 

 というのは、K社は、紅麹のゲノム解析まで行い紅麹でも中国・台湾・日本のものの内『カビ毒シトリニン』の生成は日本製と台湾製からは生成されることが無いと言うメカニズムを含め安全であることを確認していたのだ。ところが今回発生したカビ毒による腎臓障害は、どうもシトリニン以外にもあるという誰も知らない物質が原因のようだ。例えば、欧州では、食品中の紅麹に含まれる成分中のシトリニンの量を制限している。この事から、腎臓疾患のカビ毒は、この成分と勝手に思い込み、その他の成分全てにおいて研究がなされていなかった事=未知の成分が被害を起こしていたと言うのが、今回初めて判ったようだ。

 

 この様に、新しい化学物質に係る研究は、非常に難しい。例えば、昭和のPEAは、エンジンオイルをゲル化させる。そのメカニズムは、単純そうで複雑、アミンの構造=TLが開発に関わったアミンとは構造が異なる!によるとされるが、それだけではない!エンジンオイルは多数の化学物質が使われその中に含まれるものの中の副生成物だったり?色々なけケースを考えないといけない。実際、どの成分と重合するのか各成分と混ぜても直ぐにはゲル化しない。ただし、そのアミンの構造が起こす事であるのは、明白である。

 

 つまり、何でもかんでも現行の知識だけではない事を加味し、新たな開発には注意が必要だと言う事である。新技術を世に出すまで、十二分の研究無しに、汚れが落ちるからこれは使えると勝手な思いで、インジェクタークリーナーを出すから、白煙を噴いたり、内部の傷を増やしてしまったり。化学メーカーの言いなりに処方したり、表面的な性能で製品を作り市販されたらユーザーは知らない間に被害を受ける。問題は、マイクロスクラッチの様な小さな傷がついてもユーザーは気づかず、使っているうちに寿命を短くしてしまうものが市販品燃料添加剤には多数存在すると言う現実である。

 

 だからこそ、システムや材料技術、構造まで考え、満足できるまで、開発期間に縛られないTLのやり方は、圧倒的な価値を作り出すと言う点で、意味があると思っている。