42年前の渋沢栄一ドラマ、今夜放映!〜主演・西田敏行〜 | 天地温古堂商店

天地温古堂商店

歴史、人、旅、日々の雑感などを徒然に書き溜めていこうと思います。どうぞお立ち寄りください。

本能寺は近い。
おそらく「麒麟ロス」なる現象が起き、しばらく心の休養が要るのだろう。

とはいえ、毎度のことながら、テレビには休養がない。
大河にもない。
渋沢栄一を主人公とする大河ドラマ「青天を衝け」が来月いよいよスタートする。


渋沢栄一って何者?

渋沢 栄一は、1840(天保11)年生まれ、1931(昭和6)年没。
幕末から明治に活躍した実業家だ。

 

渋沢栄一  写真 渋沢栄一記念財団ホームページより

 

いままで、大河ドラマの舞台は、おおむね源平〜戦国を活動領域としながら、思い出したように幕末・近代に出張する。

幕末・近代は背景が複雑で、歴史が生乾きなため、わかりづらく、馴染みが薄い。

私事ながら、渋沢栄一のドラマの記憶を想起したとき、NHKのドラマスペシャル 「雄気堂々 -若き日の渋沢栄一-」(1982年)がある。主演は滝田栄。
しかし、残念ながらあまり覚えていない。

私が覚えているのは、武田鉄矢が渋沢喜作という栄一の従兄弟役を演じたドラマだ。
タイトルは「雲を翔びこせ」(1978年)。

主人公は渋沢栄一。

西田敏行が演じた。
池中玄太80キロは1980年の作品だから、当時、西田はブレイク前。ただ、彼は1977年の大河ドラマ「花神」で山県狂介(有朋)を熱演して脚光を浴びていた。
一方の武田鉄矢も、映画「幸福の黄色いハンカチ」(1977年)はあるものの役者としてブレイクした「3年B組金八先生」が1980年だから、それ以前のこと。多くの人は海援隊のボーカルの人がドラマに出てるということではなかったか。

個人的に、「雲を翔びこせ」では、とくに喜作を演じる武田鉄矢のいい意味での異質さが印象的だった。
巷間、海援隊としての武田は知っていても、金八前の役者・武田は一部の人しか知らなかった。
今までの役者らしくない存在感が新鮮だった。
西田は、花神で知っていた。大田絵堂の戦いで、槍をふるい奮戦する山県の鬼相に、

この役者はなんだ!

と、心に刺さった。
西田敏行と武田鉄矢の登場は、それ以前とそれ以後のドラマに大きなクサビを打ち込むような画期となった、と思える。

その「雲を翔びこせ

が今夜18時から放映される。
42年前のドラマだ。
しかも、間もなく始まる新しい大河ドラマの主人公と同じ渋沢栄一を描いている。

予習のためにも一見の価値はありそうだ。

※2月13日再放送予定。

「青天を衝け」スタートの前日です。