2020年9月11日(金)
写真をたくさん撮りましたので、2つに分けて掲載します。

第2章ではスノーボール作品を中心に、器の形態のマイセン作品に表された動物たちを紹介。

マイセンなどヨーロッパの陶磁器工房では、いわゆる器にも動物装飾が用いられています。それらは描かれたり彫刻として付加されたりさまざまな形で表され愛らしさを添えています。また、たくさんの小花彫刻を貼り付け磁胎を装飾する、いわゆる「スノーボール」はマイセンを代表するシリーズのひとつであり愛好家も多く存在します。スノーボールは徐々に鳥類の彫刻が付加され自然主義的要素が濃くなっていきました。


 

《スノーボール貼花装飾蓋付大壷》 今回の展示会チラシの表紙にもなっています。よ~く見ると透かし細工の奥にカナリアオカメインコが隠れていることがわかります。すごい作り込みですよね。!

 

 

《ヴァトー風恋人図ポプリポット》 よ~く見ると昆虫がいろいろなところに隠れていて、興味深いです。

 

 

第3章 アール・ヌーヴォーの動物
19世紀末から20世紀初頭にかけ、ヨーロッパの美術工芸界ではアール・ヌーヴォーと呼ばれる様式が流行しました。これは曲線の多用に代表される有機的なフォルムを特徴とした様式で、マイセンでも取り入れられました。そしてこの曲線を生かすためにマイセンでは色彩部分でイングレイズという技法を導入しました。これは釉薬のなかに絵具を染み込ませ閉じ込める技法で、柔らかな見た目と磁胎を釉薬に挟まれたことによる定着性が特徴と言えるでしょう。第3章では、その柔らかい色合いを生かし表現された犬や猫、ペンギンといった動物たちの表情をご覧いただきます。

しかし、残念ながら、メインイベントであるこの動物の作品群はほとんどが撮影禁止です!

 

《シロクマ》オットー・ヤール

 

 

 

第4章 マックス・エッサーの動物
マックス・エッサーは1920~30年代のマイセンで成型師として活躍した彫刻家です。マイセンにおけるアール・デコ様式を確立したひとりですが、とりわけベットガー炻器で制作した動物彫刻が彼の名を知らしめた作品群と言えるでしょう。第4章ではエッサーによるベットガー炻器や磁器による動物に加え、エッサーに影響を受けた成型師による動物彫刻を展示。

 

 

《カワウソ》 マックス・エッサー 1927年

 

このカワウソは、1937年パリ万博でグランプリを受賞したモデル。
正面からはケースが反射して撮れず、見返りカワウソになりました。鼻のつや、しっぽの毛並みなどの細かさがよく表現されています。

でもなぜ、カワウソ? キツネでもタヌキでもよかったのでは などど思ってしまいました。

 

《マントヒヒのマスク》、1924-1934年頃、個人蔵/《マンドリルのマスク》、1926‐1934年頃、個人蔵/《オランウータンのマスク》、1929‐1934年頃、個人蔵/《クマのマスク》、1929‐1934年頃、個人蔵/《トラのマスク》、1925年以降、個人蔵

 

出口付近で、13分ほどのプロモーションビデオテレビが見れます。入場前に見れるよかったのですが…。おかげで、もう一度見直すことになりました。

 

アウグスト強王が、ドレスデン郊外のマイセンにあったアルブレヒト城内に、マイセン王立磁器製造所を1710年に設立。当時、日本や中国など東洋から来た磁器はヨーロッパではまだ製法が解明されておらず、王侯貴族や実業家たちに大変な人気。アウグスト強王も熱烈なコレクターで、蒐集するだけでは飽き足らず、錬金術師ベドガーをアルブレヒト城に軟禁し、磁器の製造に成功。
強王は権力を誇示するためにメナージェリ(宮廷動物園)を磁器で再現する夢を抱き、大量の動物彫刻像を作らせた。王の死後も、動物をテーマとした作品は、アール・ヌーヴォーやアール・デコなど各時代の様式を取り入れながら作られてきたんですね。

 

残り2日です。お勧めです、お見逃しなく!

巡回情報
2019年7月6日(土)~2019年9月23日(月・祝)パナソニック汐留美術館
2020年7月25日(土)〜9月13日(日)岡崎市美術博物館
2020年12月5日(土)~1月31日(日)岡山県立美術館