【子どもの安全情報】玩具や食べ物による窒息事故 | 人生を豊かにする本物の医療を目指して。 Dr.SHUTOのブログ 「Wellness&Happiness」

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心と体に優しい医療により、縁ある方々が悔いのない健康で幸せな人生を送るきっかけになりますように。

厚生労働省 の「 人口動態調査 」によると、

食べ物による窒息事故で毎年20人以上の乳幼児が亡くなっています。

平成24年人口動態調査 不慮の事故の種類別にみた年齢別死亡数では、

乳児84%が、窒息による不慮の事故で亡くなっています。

 また、食品以外でも、

スーパーボール、ゴム風船、ぬいぐるみの部品、筆記具

などで重症以上の窒息事故が発生しています。

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<実例1>
3歳児。

口の中にスーパーボールを2つ入れて遊んでいた際、たまたま気づいた母親が「危ないのでボールを口から出しなさい」と叱ったところ、

驚いて 2つのうちの 1つを吸い込み窒息状態となった。

残りの 1つは口の外へ出したが、残りのひとつを母親が口の中に指を入れて摘出しようとしたが取り出せなかったため救急車を依頼。

窒息から 37分後、病院に搬入になった。

救命には成功したが、低酸素による後遺症のため、意識の回復はみられなかった。

自発呼吸が無いため人工呼吸管理を継続したが 6か月後に死亡した。

<実例2>
10か月児。

市販の離乳食(9か月児でもOKなもの)を食べさせていた際、突然顔色不良と呼吸障害が出たため、救急車を依頼。

その際は、検査にて問題がなかったため帰宅したが、帰宅後から再度呼吸状態が悪化したため、再受診したところ、食品中の大豆を誤嚥し、肺炎を起こしていることが判明。

12日間の入院ののち、退院となった。

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上記のような事故は、誰にでも起こり得ます。

危険なものは周囲におかない、目を離さないことが必要ですが、

消費者庁公表資料より、事故予防のポイントを羅列します。


窒息事故予防のポイント ( 消費者庁公表資料 より抜粋)

【食べ物による子供の窒息事故を予防するために】

・乳幼児向けには、食品は適切な大きさにして、よく噛んで食べさせる。

・乳幼児の食品に表示されている月齢などは目安であり、食べる機能の発達には個人差があることも考慮して食品を選ぶ。

・食事の際は、誰かがそばにいて注意してみているようにする。

・急いで飲み込まないよう、ゆっくりと良く噛み砕いてから飲み込むよう注意を促す。

・食べ物を口に入れたまましゃべったり、テレビを見ながらの食事はさせない。

・遊びながら、歩きながら、寝ころんだまま、ものを食べさせない。
・食事中に、びっくりさせることはしない。

・年長の子供が、乳幼児にとって危険な食べ物を与えないように、よく注意する。



【玩具等による窒息事故を防止するために】


・誤飲や窒息の危険があるので、小さなおもちゃや部品は子どもの口に入れさせない。

・誤飲の危険のある大きさ(直径44.5mm以下:玩具安全基準書による)のスーパーボールは3歳未満の子どもには与えないこと。また、3歳以上であっても口にしないよう注意する。

・口に入りそうなものは子どもの手の届かないところに片づける。

・兄弟等がいる場合は、おもちゃ等は小さな弟妹が誤飲等をしないように、使用後はすぐに片付けるように言い聞かせる。