オーディオケーブルはかなり怪しげな商品です。どう考えてもなんでそんなに高いの?と思うような値付けの商品が少なくありません。

 

線材をKm単位で購入したりすると、よほど高額にしなければペイしない、というのはその通りでしょう。ですから、まあ高くても音が良ければ納得です。

 

しかし、これまでの経験上、汎用品のうちでも優れた製品に勝てない専用品は数多く存在します。

 

例えば、以前ご紹介した、20年近く前にSonyが売っていたRCAケーブル。

 

こちらのブログでリファレンスとして使ったのですが、これが大活躍。遙かに高額なケーブル達をなぎ倒してしまいました。まあ、それでも2万円程度になってくると、明らかに専用ケーブルの方が良い物も出てきますが、中には負けてしまう者もあるぐらいでした。

 

その後の検証で、このソニーのケーブルは、神ケーブルといって良い音だったんじゃないかと思うに至りますが、これと同様の現象が、8K対応HDMIケーブルでも起きてしまいました。

 

なんと、音だけ比べてみたら、ELECOMのケーブルが最も良いという驚きの結果に。そもそも、SUPRA HD-8に勝っていたのは手持ちの1万円以上のマニア向けケーブルの中では無く、そのSUPRA HD-8にELECOMは勝ってしまったのです。

 

LANケーブルでも似たような現象が。

 

こちらも、オーディオ専用ケーブルにELECOM製が勝っています。LANケーブルについては汎用品を全て比べたわけでもないのでELECOMがベストかはわかりませんが、少なくともオーディオ用の高いケーブルの中には汎用品にかなわない物が混ざっていることは確かです。

 

これまでの経験上、流石に10万円を超えるような超絶高額なケーブルはびっくりするほど音が良くなることがほとんどでした。2−3万円でもBJ-ElectricやFidelity Gateなどガレージメーカー製は驚くほど良いケーブルがあり、他メーカーの10万円超のケーブルに買ってしまうような品質の物がある事も事実です。しかし、「値付けが上手い」メーカーの物は値段なりの質しかなく、そういったメーカーの品は5万円以下の物で驚くほど良い物は皆無ですし、そういったメーカー製の専用ケーブルの中には地雷がかなりの割合で含まれていると考えた方が良いです。

 

だとすると、2-3万円のケーブルをとっかえひっかえするぐらいなら、はじめから10万円超のケーブルに手を出してしまった方が幸せになれると思います。

もしくは高解像度で、リアルな音がお好きなら、BJ-Electric一択で行くかです。今のところBJ-Electricのケーブルが私の期待を裏切ったことはなく、BJ-Electricの2-3万円の製品でも値付けの上手いメーカー品なら10万円超の品と比べても勝ることはあっても大きくは負けていないと思います。

 

今回、私はHDMIケーブルでいろいろ試してかなり散財しました。HDMIケーブルはBJ-Electricは作っていませんし、今後も絶対作らないだろうなと思うのです。なら、はじめから10万円のケーブルを一本買っておけばおそらく今より幸せだったんじゃないかな、とちょっと後悔しています。

 

 

ああ。