6.8の「ウクライナ・カホウカダム爆破はウクライナ軍がやったことなのに、日本メディアは平気で嘘をつく!」の記事へのコメントとして、

「状況証拠が挙がってるのに、ロシアの肩を持って何が楽しいの?」

という投稿がありました。

 

私は「貴方はどこを見ているの?状況証拠は全てウクライナの仕業だと言うことを示していますが。」

と返しましたが、これだけウクライナ軍の仕業ということが明白なのに、いまだに「状況証拠が挙がってる」というのは、驚きです。

というか、多くの日本人の平均的な見方は、カホフカ・ダム爆破は「当然」ロシア軍がやったことだ、と思っていることでしょう。根拠は「マスコミがそう言っているから」だと思います。

なので、私へのコメントも「堂々と」状況証拠が挙がってるのに、と言い切れるのですね。

ホントに心を空にしてもっと調べてほしいものです。

 

さて、6月8日の記事にも書きましたが、私の見方つまりウクライナ軍はなぜダムを爆破したのかという理由は、次の二つでした。

 

 

ウクライナ軍の目的はロシア軍の渡河の阻止とザポリージャ原発の破壊(メルトダウン)、それにより放射能をヨーロッパ中にまき散らし、そしてそれをロシアの蛮行として擦り付けたい。である。

 

また、大手メディアからの洗脳に騙されない為のブログは、

「ロシアがこのダムを破壊するメリットがほぼ無いのに対し、ウクライナは このダムを破壊することでのメリットが複数あります。

 1. ダムよりも上流にあるザポリージャ州のドニエプル川の水位が下がるので、ロシア軍が支配しているザポリージャ原発周辺でのロシア軍陣地への攻撃がしやすくなる。

2. ウクライナ軍は6/4~6/6にかけて、たった3日間の「反撃作戦」と思われる攻撃で、3,500名以上の死傷者を出した。これは1旅団が丸ごとなくなったのに等しく、前線にいる旅団を再編成する必要が出てくる。それでカホスフカ水力発電所のダムを破壊し洪水を起こして、ヘルソン地域でロシア軍が対岸から攻めてこられないようにすれば、ヘルソン地域にいるウクライナ軍を 重点的に、攻撃したいドネツク州やザポリージャ州に再配備することができる。」

を理由に挙げています。

 

最新(6.18)の百々峰便りは次のようなダム破壊理由を挙げていましたので、それを紹介します。

 

 

「…今回のダム爆破はウクライナ軍によるものであることは間違いありません。
 ところが驚いたことに、ウクライナ軍はコバルチュク少将の計画に従って、昨年8月の段階で、その破壊テストすらおこなっていたのです。
 それを櫻井ジャーナル(2023-06-09)は、ワシントン・ポスト紙の紙面を写真版で紹介しつつ、次のように報じていました。
「…その構想に基づき、ウクライナ軍はHIMARSでノヴァ・カホウカ・ダムを攻撃、3カ所に穴を開けたとコバルチュク語った。これは昨年8月のことだ。テストは成功したが、最後の手段として取っておくとしていた。
 昨年11月、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣はセルゲイ・スロビキン司令官からの報告に基づき、ヘルソンからの撤退を部隊に命じた。同時に住民も避難させている。ウクライナ側の計画を知ってのことだろう。」


 上記の下線は寺島(百々峰便りブログ主)によるものですが、御覧のとおり、ヘルソン地区におけるウクライナ軍を指揮しているコバルチュク少将は、「テストは成功したが、最後の手段として取っておく」と述べていたのです。
 この「最後の手段」こそ今回の爆破だったわけです。ウクライナ軍の「反転大攻勢」が失敗したからこそ、このような「最後の手段」に訴えざるを得なかったのでしょう。
 というのは、NHK国際部記者の取材では、旧ヘルソン州幹部の次のように語ったとされていますが、事実はまったく逆でした。
「私たちの反転攻勢の計画を妨害するために、ロシア側がダムを破壊したのだと思います。ロシアが支配する川の対岸に、私たちが渡れなくなるように。」
 なぜなら、ロシア軍は、ウクライナ軍の拠点だったマリウポリ市アゾフタル製鉄所を陥落させ、その次の拠点だったソレダル市の岩塩採掘場「巨大な地下要塞」も征服し、最後の拠点だった「アルチョモフスク(別名バフムート)」も、ゼレンスキー大統領が広島を訪れる日の前日に陥落させました。
 つまりロシア軍は「勝ち戦」をまっしぐらだったのです。

 

そもそも「反転大攻勢」の「反転」という言葉が、ウクライナ軍が「負け戦」を闘ってきたことを示しています。自分が勝っているときに、わざわざ「反転」ということばを使う必要はありません。負けているからこそ、それを「反転」させなければならないのです。

 

 そもそも、正規戦で勝てると思っている軍隊が、テロ戦術を使って自分の評判を下げる必要はまったくありません。「負けている」からこそ、要人やジャーナリストを爆殺し、ダムを決壊させるなどといった「テロ行為」に訴えざるをえなくなるわけです。私が過去のブログで次のように(略)書いたとおりです。

 ダムの爆破については毎日新聞(2023/6/17)すら次のように書いています。
「戦争の中でダムが果たす役割は大きい。水門を開閉したり破壊したりすることでわざと洪水や水不足を引き起こし、軍事的に有利な状況を作り出すことができるからだ。」

 実際、多くの国や武装勢力がダムに対する攻撃を繰り返してきた。第二次世界大戦では1943年、英空軍がナチス・ドイツの工業地帯にある複数のダムを狙った空爆を実施。一部のダムが決壊し、約1300人が死亡したとされる。

 


 

朝鮮戦争(50~53年)でも、米軍が北朝鮮の複数のダムで水力発電所を標的に空爆を行った。


 ダムに対する攻撃は人道危機につながるため、77年に採択されたジュネーブ条約の追加議定書では、原子力発電所と同様にダムも「住民の間に重大な損失をもたらすときは、攻撃の対象としてはならない」と定められた。
 だが、その後も武力紛争でダムが危険にさらされるケースは後を絶たない。

 上では、「1943年、英空軍がナチス・ドイツの工業地帯にある複数のダムを狙った空爆を実施。一部のダムが決壊し、約1300人が死亡した」と書かれていますが、当時のヒトラー軍は無敵を誇り、その勢いで一気にソ連に攻め込みました。
 イギリス軍は正規戦ではドイツ軍に勝てないと思ったからこそのダム空爆だったのでしょう。
 朝鮮戦争におけるアメリカ軍にとっても同じでした。1950年6月に勃発した朝鮮戦争では、停戦交渉が模索されているさなかの1952年6月23日にアメリカ空軍とアメリカ海軍航空隊の合同作戦として、 北朝鮮最大の発電用ダムである水豊ダムへの爆撃に踏み切りました。
 勝ち戦であれば停戦交渉が模索されているさなかにダムを爆撃する必要はありません。相手に「降伏」を要求すればよいだけだからです。日本の「無条件降伏」を考えただけでも、それは分かるはずです。

 アメリカはこのような非人道的手段に訴えてでも、停戦交渉で有利な条件を勝ちとろうとしたわけです。ベトナム戦争でもアメリカ軍は北ベトナムの堤防を爆撃しましたから、ベトナム戦争後の1977年にジュネーヴ諸条約第1追加議定書が採択されました。この第1追加議定書の54条、56条の条文規定の 中で、戦時における「水」への攻撃が禁止されることになりました。
 このような経過を考えると、今回のダム破壊も、ウクライナ軍が裏でCIAの指導を受けていることを考えると、アメリカの許可なしでおこなわれたとは考えられません。
 また、だからこそウクライナ軍のコバルチュク少将がワシントンポスト紙で堂々と、「カホフカダムの正式な爆破は最後の手段として取っておく」と公言することが許されたのでしょう。
 ところがNHKの記者は、旧ヘルソン州市の幹部が「私たちの反転攻勢の計画を妨害するために、ロシア側がダムを破壊したのだと思います。ロシアが支配する川の対岸に、私たちが渡れなくなるように」という発言に、何の疑問をいだかずに、それをそのまま記事にしているのです。
 あとで詳しく説明しますが、6月4日(日)に「反転大攻勢」が始まったとされていますが、そのどれひとつとして成功していません。すべて撃退されて、ウクライナ軍は兵士も武器も、多大なる損失を被っています。だからこそ6月9日に「最後の手段」に踏み切ったのでしょう。

 

そしてウクライナ軍が戦果をあげていないことはゼレンスキー大統領も認めていることでした。次の記事はそのことをよく示しています。

「キエフは、ロシア軍から「厳しい抵抗を受けている」と、ゼレンスキー」
  ウラジーミル・ゼレンスキー大統領は、木曜日に放映されたインタビューで、キエフが長い間待ち望んでいた反攻を行う中で、ロシア軍は防衛線を突破しようとするウクライナの試みに激しく反攻していることを認めた。
 NBCニュースの取材に応じた同大統領は、ウクライナ軍が「非常に厳しい抵抗に直面している」と述べ、「ロシアがウクライナのこの作戦に負けることは、...実際に敗北することを意味するから、負けるわけにはいかないからだ」と言った。


 ゼレンスキーはこのインタビューで「非常に厳しい抵抗に直面している」と述べるのみで、敗北したことを認めていません。それは、長らく待望されていた「反転大攻勢」に失敗すれば、これ以上の援助を西側から期待することは極めて困難になるからです。
 欧米諸国の支配者はウクライナ軍の「反転大攻勢」がいつ始まるのか、固唾をのんで見守っていました。彼らは大量の武器・お金を注ぎ込んでウクライナ軍を支援してきたのですから、一刻も早くその成果を見せてもらわなければ困るのです。

(トラ注:ここのところは、私がゼレンスキーの「蕎麦屋の出前」と表現したもののことです)

 

なぜなら欧米の民衆は長引く戦争で自分たちの生活が脅かされていることに我慢が出来なくなりつつあるからです。ロシアへの経済制裁で「ブーメラン効果」が自分たちの経済が脅かされつつあることを実感し始めてています。
 このような状況が継続すれば、民衆からの大きな反乱が起き、いつ政権が転覆する事態になるか分かりません。ですから「反転大攻勢」が失敗したのは、ロシアによるダム破壊のためウクライナ軍がドニエプル川を渡ることが困難になり、ドンバス地区をロシアから取りもどすことが極めて難しくなったからだと思わせることが必要だったのでしょう。
 だからこそ「最後の手段」に訴えたのだというのが私の推測です。繰り返しになりますが、「反転攻勢の失敗を覆い隠すために」こそ、ウクライナ側はダムを破壊する必要があったのです。

(引用終わり)

 

百々峰便り氏が推測した第三の理由「反転攻勢の失敗を覆い隠すために」こそ、ウクライナ側はダムを破壊する必要があった」というのもウクライナ軍がダム破壊した大きな理由でしょうね。

それをまたもや嘘つきICC(国際刑事機構)は、プーチンのせいにするために調査するなんて馬鹿げたことを言い始めています。

 

まあどの理由を取ってもウクライナ軍が負けているために行うテロ行為ということです。

もうウクライナ軍は完全に負けている。テロしかできないウクライナ。なのにゼレンスキーはまだ金くれ、武器くれ、くれないと負けるぞ、それでもいいのか、と英米を脅迫し続けているのです。

もうホント世界平和のためには、ゼレンスキーの排除しか解決策はないでしょう。

ウクライナには、もう少しでヒトラー暗殺に成功するところだったシュタウヘンベルグ大佐(ヒトラー暗殺計画「ワルキューレ作戦」)のような軍人はいないのでしょうか。

おそらくウクライナにも心ある軍人はいるはず。世界はその軍人に期待しています。

 

     

シュタウヘンベルグ大佐  映画「ワルキューレ」でシュタウヘンベルグ大佐を演じたトム・クルーズ