「ラーメンを今後はラーウーメンと呼ばないと糾弾されるかもしれない」とは笑い事ではないのである。

米国民主党下院議員が議会で「アーメン」とだけ言えばいいのに、「アーメン・アンド・アーウーマン」と言ったそうだ。本当だぜ。YouTubeに証拠がある。

今日、小浜逸郎氏のYouTube「いっちゃんねる 第14回 ポリコレという狂気」を見ていて初めて知った。

(なお、この小浜逸郎氏のYouTube「いっちゃんねる」は最近始まったばかりだが、内容の良さに比べ、作りが下手なので視聴数が伸びない。もう少し他の人気政治系YouTubeを学ばないといけない。)

 

ネットで調べたら、イスラム学者飯山陽氏のツイッターに紹介されていた。1月のことである。

「アメリカ民主党議員が議会挨拶でアーメンと言うべきところをアーメン・アンド・アーウーマンと言い顰蹙をかっている。アーメンは英語表記ではAmenだが、これは英語のmen(男)とは一切関係ないセム語由来の一神教の祈りの言葉で、アラビア語でもアーミーンと言う。ポリコレ言葉狩り勢、教養なさすぎ。」

 

アメリカ人は普通キリスト教徒で「アーメン」なんてしょっちゅう言っているから、「Amen」の「men」が男を表しているなんてまさか思ってもいないはずなんだが、この民主党議員、日本の小泉進次郎かよ、とツッコミを入れたくなる。

ちょっと話はそれるけど、小泉進次郎大臣がラジオ番組で「プラスチックの原料って石油なんですよ!意外にこれ、知られてないケースがあるんですけど。」とバカな発言をしているんだ。

 

最近の進次郎はアホ丸出しなんだけど、一説によるとこれは進次郎を総裁候補から引きずり下ろすための安倍晋三氏の謀略らしい。早く大臣にして、バカと無能を国民に知らせしめて総理候補からはずさせると。結構信ぴょう性があるかも。

 

「プラスチックの原料って石油なんですよ!意外にこれ、知られてないケースがあるんですけど。」とは言うものの、実は進次郎も最近知ったのではないのか。それで「ああ俺も知らなかったくらいだから、みんなも知らないだろう」って勘違いして、嬉しくなって子供のような純真さ(つまりバカ)で喋ったのではないか。

 

進次郎の発言

「なんでじゃあこのプラスチックを、使い捨てを減らそうと思ってるかというと、プラスチックの原料って石油なんですよ!意外にこれ、知られてないケースがあるんですけど。 
石油の色も臭いも無いじゃないですか、だからわからないと思うんですけど、石油って化石燃料で、この化石燃料・石炭・石油・天然ガス、これに依存して人間の経済社会活動が営まれる時代を変えよう!というのが、カーボンニュートラルであり、 このプラスチックをもし使うのであれば、リサイクルが前提となる、ゴミが出ないサーキュラーエコノミーなんですよね。」

 

石油の色も臭いも無いじゃないですか、だからわからないと思うんですけど、石油って化石燃料で…」

大木こだま・ひびきじゃないが、「そんな奴おらへんやろ」!

こんな発想は進次郎じゃないとできへんよ。

だからもし「アーメンと言うべきところをこれからは「アーメン・アンド・アーウーマン」と言うべきですよ、セクシーじゃないですか」とか言ったら、みんな納得するんじゃないか。もちろん「バカが又言ってらー」ということでね。

 

さて、戻ってこの民主党下院議員はなぜアメリカ人なら誰もしないようなポリコレ狂いを示したんだろう。

民主党で下院議長の鬼婆ナンシー・ペロシは、先般下院規約としてジェンダーを示唆する「娘・息子・母親・父親・祖母・祖父など」の呼称を禁じる院内規約を発表したばかりだという。

この「アーメン・アンド・アーウーマン」議員は、ペロシの主張を守って「アーメン・アンド・アーウーマン」と言ったのだろうか。

そんな訳ないよ。いくらなんでも「Amen」の「men」が男を表しているなんて思っているはずがない。

 

「アーメン」は、「本当に」「まことにそうです」「然り」という意味だということは、アメリカ人はみんな知っている。仏教でも「如是我聞」(私はこのようにお聞きしました)とお経が始まるが、アーメンと同じような意味だ。

 

では、なんでこの下院議員は「アーメン・アンド・アーウーマン」なんて言ったのだろうか。

私の勝な推測を言うなら、この民主党議員は、ポリコレをやり過ぎるとこういう滑稽なものとなるよと警告したかったのではないか、と思うのだ。

 

「ラーメンを今後はラーウーメンと呼ばないといけない」と女性差別に反対し、ポリコレを主張する活動家が叫んだとしたらどうなるか。

誰もが笑うだろう。ラーメンのメンは、麺だよ、と。ポリコレのバカバカしさがこの例ならすぐに分かる。

 

米国議員もこの効果を狙ったのではないだろうか。

つまり、アメリカ人なら、「Amen」の「men」が男を表しているなんて思っている奴はいない。だから、わざと「アーメン・アンド・アーウーマン」と言うことで、ポリコレのバカらしさを警告したんだと。

もし、この推定が間違っていて本気で「アーメン・アンド・アーウーマン」と言ったとしたら、この議員、小泉進次郎大臣級のアホというしかないが。

 

ちなみに、ネットでこんな言葉狩りが、という例が載っていた。

 

日本でこの手のポリコレ言葉狩りが始まったら…。

綿棒→ウーメンボウ

免許→ウーメンキョ

免疫→ウーメンエキ

明太子→ウーメンタイコ

面接→ウーメンセツ

面積→ウーメンセキ

メンマ→ウーメンマ

ラーメン→ラーウーメン

素麺→ソウーメン

みんなも考えてみてね!

 

私も少し考えてみた。

マンション⇒ウーマンション

マンガ⇒ウーマンガ

メンチカツ⇒ウーメンチカツ

餃子の満洲⇒餃子のウーマン洲

肉の万世⇒肉のウーマン世

漫才⇒ウーマン才

バカバカしくなった!

 

しかし、このポリコレの猖獗度合いはハンパないのである。

本当に近い将来「ラーメンを今後はラーウーメンと呼ばないといけない」となるかもしれないのである。

 

そもそもポリコレの目的は言論弾圧だ。

先にツイッターで引用したイスラム学者飯山陽氏。反イスラム教、反左翼の過激な女性学者だ。最近出た「イスラム教再考」の「はじめに」に、ポリコレについて次のように書いている。

 

…社会が繁栄、安定し人々が満足するようになると、困るのは活動家です。そこで彼らが新たに見つけ出した争点が差別、ジェンダー、フェミニズム、環境、第三世界論、LGBTなどです。彼らはこれらの争点から社会を批判し、政治的正しさ(社会主義実現のためには弱者やマイノリティに対する差別や偏見、及びそれに立脚した制度や表現が是正されねばならないという考え方、ポリティカル・コレクトネス、略して「ポリコレ」)を「武器」に社会の分断を図ります。

革命は必ずしも暴力的である必要はありません。人々の間に生じた不和から社会が分断し、既存の制度や秩序が破壊され、家族が解体し、伝統文化が消滅すれば、国家すは自ずと弱体化して崩壊し、革命は成就するでしょう。)

 

(人気YouTube「張陽チャンネル」で、米国大統領選挙からみでしきりに「政治正確」ということばを使っていた。最初はどんな意味かわからなかったが、「政治正確」を英語に翻訳すると、「ポリティカル・コレクトネス」になった。張陽さんは中国人だがわざわざ日本人の為に「ポリティカル・コレクトネス」を「政治正確」と丁寧に訳してくれたけど、余計意味が通じなくなってしまった。「ポリコレ」でいいのに。)

 

小浜逸郎氏もブログで、会話形式で次のように書いている。

「…「ポリコレブームを作り出したのは欧米人だよね。その深層意識には、自分の存在の基盤が失われていて、『関係の空虚』を生きてるっていう実態があるような気がする。だから、これはポリコレ・コードに引っかかるんじゃないか、こんなことを言ったら『差別主義者』とか『排外主義者』とか『セクハラ』呼ばわりされるんじゃないか、と絶えず恐れていなくちゃならない。しかも、そのことが自覚できないようにさせられているということでもあると思う」

「そこに反権力的な政治団体がつけ込むわけね」

「うん。ただ、ヨーロッパの場合、古くから、宗教対立や他民族の混交の問題があったでしょう。ナチスみたいなこともあったしね。だから、きっとアイデンティティ不安とか、緊張感とかがすごく強い。それで、反権力団体だけじゃなくて、むしろ中枢権力が、そういう正義の建前を率先して掲げてきたんだと思うのね。でもいま、イスラム系移民なんかがどっと押し寄せて、かえってその建前が仇になってるんじゃないかな」

 

ポリティカル・コレクトネスは結構強力である。相手の主張が「コレクトネス」とはいえなくても、「差別」「人権」を持ち出せば、必ず相手は一旦はひるむのである。

嘘つきメーガンの英国王室の黒人差別発言は、英国王室に発言を許さない、抑圧効果に最大限の効果を挙げた。私は全くのメーガンの嘘だと思っている。反論が難しいことを読み切っている政治的発言でしかない。

また、渡辺直美のこともしかりだ。これについては私も芸人からみで意見があるが、今はやめておく。

要は、ポリティカル・コレクトネスは左翼の強力な武器なのである。しかし、それに対して明確な対抗論理が作られていないから、受け手は大体負けてしまうのである。もっと勉強しないといけないのだ。

ポリコレの猖獗は、メルケルのドイツや民主党のアメリカのような全体主義社会となってしまったことを意味するのだから。

 

これまで私も下記のようなポリコレ関連のブログ記事を幾つか書いてきた。もしよかったら読んでみて下さい。

 

・「チャレンジ精神あふれる男子大学受験生諸君、ぜひ自称オカマになってお茶の水女子大を目指そう」(2018.8.18

・「女性に性転換した元男性選手が米国女子陸上大会で圧勝!文句が言えない女性たち、このままでいいのか」(2019.6.8

・「正論爺さんとポリティカル・コレクトネス、クソ正論は社会を窒息させるだけ。なあなあでいいのにねえ」(2019.6.14

・「JALが「レディス&ジェントルメン」を撤廃。ポリコレに同調し付和雷同するJALに違和感と嫌悪感!」(2020.10.1