①「TIME」誌「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた伊藤詩織氏への違和感
アメリカの雑誌「TIME」が毎年恒例の「世界で最も影響力のある100人」に、ジャーナリストの伊藤詩織氏とテニスの大坂なおみ選手を選んだそうな。
テニスの大坂なおみ選手はなるほど感はあるが、あの伊藤詩織氏がなんで「世界で最も影響力のある100人」の一人なんだろう。そもそも「世界で最も影響力」というがどんな影響力があったのだろうか。世界のうちで誰か知っている人間はいるのだろうか。
「TIME」誌のこれまで発表した「世界で最も影響力のある100人」を見てみると、世界だから当然知らない人が多いんだけど、それなりに有名政治家や芸能人、文化人等著名な人が選ばれていた。
誰が選んでいるのか。当然「TIME」誌の責任と権限をもって選んでいるのだが、選ばれた理由がそれぞれ添付されている。
伊藤詩織氏の紹介文は、マルクス主義者でフェミニズム研究家の社会学者で東京大学名誉教授の上野千鶴子が書いている。これで謎は解けた。
「彼女は性被害を勇敢にも告発することで、日本人女性たちに変化をもたらしました」。「彼女は日本の女性たちにも#MeToo運動に加わることを後押しし、全国の女性たちが花を持って集まり、性被害の経験について語ることで、性暴力に抗議するフラワーデモにも火をつけました」。
この程度で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたということは、伊藤詩織氏が素晴らしい活動をしたということでなく、上野千鶴子が「TIME」誌に絶大な影響力を持っていたということの証明である。「TIME」誌も権威を落としたが、いいのだろうか。というか、「TIME」誌の思想傾向がこれではっきりしたということだ。
TBSテレビで「ジョブチューン」という番組がある。回転寿司チェーン店やコンビニ、ファミレスなど数多くの商品について、一流職人が商品に合否をつけるという企画である。面白いのだが、やらせ疑惑がいつも付きまとう。合否を決めているの超一流料理人のジャッジ基準が曖昧で演出で不信がられている。バラエティー番組だから、やらせがあってもいいし、そういうものとして見ていればなんということはない。
しかし、「TIME」誌「世界で最も影響力のある100人」の選出に、やらせがあっていいものだろうか。
回転寿司チェーン店の寿司の判定を、すしチェーンの社長がしていたらおかしいだろう。
年末恒例の全く面白くなくなった新語・流行語大賞の選定も、左翼が都合のいい言葉を政治的に選んでいることが分かって久しい。「TIME」誌もこんなことを続けていたら、日本の新語・流行語大賞の末路をたどるだけだ。
②しょぼい台風でJR東日本の計画運休 もう癖になって止められまへんなあ
今度の台風12号は、10号と違って小型の雨台風、しかもドンドン東へそれて日本に上陸はせず、すぐに温帯低気圧になって消滅すると気象庁は予測する。
しかし、テレビ局は義理なのか責任意識なのか知らないが、大したことない台風でも大げさに報ずる。
それに「気を良くした」のがJR東日本だ。
もうJR東日本は癖になっているようで、何かと計画運休をしたがる。以前の計画運休を褒められたからだ。
今回のこのしょぼい台風でも、茨城県内の常磐線を早々と計画運休すると発表した。
「JR東日本水戸支社によりますと、常磐線は茨城県の勝田駅と福島県のいわき駅間で24日午後3時ごろ以降、また、福島県内のいわき駅と原ノ町駅間で午後6時ごろ以降の列車を終日運休するということです。水戸線も栃木県の小山駅と茨城県の岩瀬駅間で午後3時ごろから運転を取りやめます。
水郡線は常陸大子駅と郡山駅間は午前9時ごろから、水戸駅と袋田駅間と上菅谷駅と常陸太田駅間は午後6時ごろから運転を取りやめる予定です。」
強風には鉄道は弱いが、少し位の雨ですぐに鉄道は不通になってしまうのか。そんなにもろいものなのか。
私はJR東日本の仕事への責任の無さを大いに感じる。業務の放棄に近い。
そもそもJR東日本はやる気のない会社だ。
2年ほど前にJR東日本の計画運休を批判するブログを書いた。
今その危惧が当たっているように思える。
「称賛された計画運休、これで本当にいいのか。JRの安易な計画運休は社会的責任の放棄ではないのか!」2018年10月04日(木)
「…JR東日本はどうか。お客よりも安全という理屈優先で、この「ギリギリ」まで運転するという輸送機関の使命を早々と放棄した。社長の会見を見れば、苦渋の決断らしきものは微塵もみられない。安易に計画運休をしたように見える。
JR東日本の得意芸は「お客様は無視します」だ。
何年か前の大雪予報の時も、予報に引きずられ、朝全く雪が降らなかったが、JR東日本だけは運休していた。雪が止んだからといって、すぐに電車を動かすことはできませんだとさ。つまり、大雪が降るからみんな明日は運休だ。準備などしなくていいよということだった。ひどい話だ。
もう一つ。当時の石原都知事がJR東日本を叱った。
東日本大震災のとき、JRは全線運休したが、早々と改札を閉めてしまい、帰宅困難者で駅前は溢れかえった。
混乱を避けるために、駅構内に入れなかったと屁理屈をつけたが、未曾有の災害で利用客が困窮しているのに、非人間的でそれを思いやる気持ちがJR東日本には全くなかった。だから、石原都知事は怒ったのだ。
こういう前歴のあるJR東日本。計画運休がみんなから称賛されたなんて、こんなにうれしい、ありがたいことはない。これからは少しでも気象庁が「大変だ」とアナウンスしてくれたら、何も悩まずに計画運休すればいいのだ。ギリギリまでどうするか考えるなんぞ全く悩む必要はなくなる。マスコミも利用者も「計画運休?しようがないよね、安全のためだから」と諦め顔で納得するのである。」
「これからは少しでも気象庁が「大変だ」とアナウンスしてくれたら、何も悩まずに計画運休すればいいのだ。ギリギリまでどうするか考えるなんぞ全く悩む必要はなくなる。」
まさにこれが今回の計画運休にした理由ではないか。
少しうがって考えると、そういう要求しているのは、JR東日本の労組ではないか、と疑ってしまう。昔の国鉄意識が一番残っているのがJR東日本のようだから。
③大阪都構想の住民投票はなんで何回もやるのか。
大阪都構想がよいものであるかどうかよく知らない。大阪に住んでいないから関心も薄い。ただ、前回の大阪都構想住民投票で、反対派の京都大藤井聡教授らが、維新の会から執拗な攻撃を受け、テレビ出演に妨害され、言論弾圧を被ったことは記憶にある。
そして、大阪都構想は住民の反対により否決された。
これで決着がついたと思っていたら、また蒸し返された。
それでは何のための住民投票だったのか。賛成してくれるまで何度も住民投票をするのか。もし、今度の住民投票で大阪都構想が承認されたら、今度は反対派が、もう一度住民投票をやる、といってもいいのか。この時の維新の会のホームページには、住民投票は今回限りだと書いてあったらしい。だから、今回の維新の会の提唱する住民投票は、府・市民への約束違反なのだ。
英国でEU離脱の是非を決める国民投票を行った。
結果、多くの国民が否決されるだろうと思っていたら、離脱多数で離脱することが決まってしまった。
離脱反対派はもう一度国民投票を要求したが、政府はこれに応じなかった。
それは当然とはいえ、一つの見識だ。ただ、国民投票や住民投票の結果が正しい方向を選択したとは必ずしもいえないから、いつまでも問題がくすぶってしまう。
私も国民投票や住民投票は反対だ。そもそも直接選挙は大衆化された社会にはなじまないのである。民主主義というと直接選挙が正しいと思いがちだが、衆愚へと堕落する民主主義の欠陥を補うためには、直接選挙より間接選挙のほうがいいのである。
橋下徹の維新の会は直接選挙つまり住民投票に固執する。それは、それにより、絶対権力が得られるからそれを望んでいるのである。民衆から支持されたリーダーは何をしても許されると、独裁的な思考を有しているのである。だから、住民投票で何としてでも勝ちたいのだ。
さて、大阪都構想にはかなり問題があるらしい。でもその問題点をキチンと理解しながら住民投票をするのだろうか。大阪のおじちゃん、おばちゃんはそういう大阪都構想に恐らく、訳わからないが維新の会が好きだからというイメージで賛成するのだろう。自分たちの自治の問題なんだけど、そんなんでいいのか、と他人事ながら心配する。