(何故か北海道大地震と苫小牧CCSの関係を指摘した去年9月の記事が消えていました。ここに再録します。)

 

 震度7の北海道大地震の原因は、活断層が動いたからではない。原因は人為的なものだ。いわば人災ともいえる。

 厚真町の山肌が広範囲にわたって無残に崩壊している。これを地震学者は適当な理屈をつけて、先日来の雨が大量に染み込んで、表層崩壊したとか、ここは活断層はないが、未知の活断層があったのだと、いつもの後付け、こじ付け理屈を展開している。恥ずかしくないのか。

 活断層が動いただけであんな形に山が崩れるものだろうか。下からものすごく強い力が突き上げない限り、あのような広範囲に亘る山肌崩壊は起きないのではないか。

私からすれば、火山噴火による山体崩壊の小規模なものとみなすことができる。火山噴火なら、山体崩壊が誰にでも簡単に理解納得がいくが、今回のような地震の場合、定説地震学者たちは活断層理論しかないから、強い突き上げる力の正体を説明できない。未知の活断層が動いたなんていうのは、小学生の理屈付けで、突き上げる力を全く説明できない。

 

それではその突き上げる力の正体は何なのか。まさに火山噴火と同じで、地下でも噴火と同じような爆発が起き、そのエネルギーが地表を突き上げたのである。

これは石田昭氏が提唱する地震の原因を爆発によって起こるという地震爆発論である。地震は水素ガスの爆発である。爆発現象だからこそ大きな加速度が生まれるのだ。

 

この爆発論の仕組みを説明する。石田先生のホームページから引用する。

 

地震原因としての解離水爆発とは何か(余震が起きる理由も)
水は温度と圧力によって、固体とも、液体とも気体ともなる物質であります。水の三態として知られているもので、その関係は図-1のようになります。高温、高圧の地下では、熱水状態を超えると超臨界水となります。さらに温度が上昇すると、酸素と水素に熱解離しますが、その解離度は温度、圧力、触媒物質の存在によって変化します。一般には温度が高いほど、圧力は低いほど解離度が高くなります。
 解離度が低い領域にあった安定した結合水(超臨界状態の普通の水のこと)が、解離度の高い領域に移動または環境の変化があると解離水が発生します。解離反応は吸熱反応であるために、周囲の温度は低下します。爆鳴気とも言われる解離水ですが、すぐに着火することはありません。しかし次第にその外縁から熱の移動を受けると、低温度領域が減少して、着火・爆発に至ります。これが地震の発生であります。爆発は結合反応で、熱を放出しますので、再び結合水に戻ると共に、温度を回復します。
 しかし完全に元の温度・圧力関係に戻るのではなく、若干のエネルギー損失があるはずです。地震エネルギーとして消費されるためで、その分だけ地球が冷えたことになります。解離度の変化が激しい時には、大量の解離水が発生しますので、大地震となります。この図のような解離反応と結合反応が繰り返し起こっていることが、余震が続く原因です。余震は解離条件が安定するまで終わることはありません。
反応爆発結合水 解離と結合のサイクル
 解離度が高い領域に移行した結合水(普通の水のことです)は解離し始めます。解離反応では熱が吸収されますので、周囲の温度はいったん降下し、爆鳴気と言われる解離ガスであってもすぐには爆発しません。しばらくして周囲から伝導してきた熱で温度が上昇して着火点に達すると、爆発反応が起こり再び結合水に戻ります。これが地震の真相です
この結合水解離爆発結合水という一連のサイクルが生じていることが、余震がいつまでの継続する理由です。解離水がその場の解離能力内に納まって安定し、解離ガスが発生しなくなるまで、余震が終わることはありません。
(引用終り)

 

 活断層が動いたり、プレートにひずみが溜まったりして地震が起きるのでは全くないという理論だ。

 この解離ガスの発生による地震は自然にも起きるが、人為的にも解離ガスの発生を促進することもある。

アメリカでは滅多に地震が起こらない場所で群発地震が発生しているそうだ。

オクラホマやアラスカでの群発地震が起きているのだが、オクラホマでは水圧破砕法による廃液の地中圧入処理、アラスカでは石油採掘にやはり水圧破砕法を用いている。

石田氏は「何度も言いますが、フラッキング工法(水圧破砕法)で出る廃液を地中に圧入することは大変危険です。地下水をマグマの高熱に近づけて、熱解離を起すからです。熱解離した酸水素ガスは可燃ガスであり、爆発もします。この爆発が地震現象の原因です。」と指摘する。

 

 要するに、地下に不用意に高い圧力を掛けて、液体その他を圧入することは、解離ガスを不安定化させ、爆発し、地震を引き起こす元になる危険があるということだ。

 

 かなり遠回りとなったが、今回の地震の震源近く苫小牧近辺に何か問題を起こすようなことがあるのだろうか。

大いにあるのだ。苫小牧では二酸化炭素を地中に埋めるCCSの実証試験が大規模に行われているのだ。

 

CCSとはCarbon dioxide Capture and Storageの略であり、火力発電所や製油所、製鉄所など大規模工場から排出されるCO2Carbon dioxide)を大気中に放出する前に捉えて(Capture)、地中に貯留する(Storage)技術のことだ。確かに、化石燃料を燃やすことで発生するCO2を地下に埋めてしまうことができれば、エネルギーの利用と温暖化対策の両立が可能になる。(竹内純子国際環境経済研究所主席研究員)

 

 隣接する製油所から送気されるCO2含有ガスからCO2だけを分離回収し、回収したCO2を苫小牧港港湾区域内の地層へ圧入する。回収したCO2は最大228気圧まで圧縮されたうえで3000メートルの地中深く送り込まれる(圧入)。

20164月から試験操業を開始し、20172月から本格的にCO2圧入を始めた。2018年度末までの3年間で30万トンを圧入する計画だ。費用は総額600億円もの高額のプロジェクトだ。

 

 石田氏は5年も前からこの苫小牧のCCSについて、大地震を誘発すると警鐘を鳴らしてきた。

石田氏のホームページ「新・地震学セミナー」から。

2013.7.8の記事より)

 今心配していることがあります。いわき沖の常磐炭田の廃坑にCO2を注入したために、あの大災害を起こしてしまった可能性があるのですが、それを理解せずに、今度は苫小牧沖で新規にCCSプロジェクトが進行しています。CCSは浅い場所で地震を起こす危険性があるのです。つまり、震源が浅くなるということは、地表での加速度が大きくなることを意味しています。長岡でのCCS実験が原因で1500ガルを記録しました。建築家鵜野氏が指摘する中越地震の現場では2500ガルを記録していたそうです。雄勝実験場のCCSでは4000ガルを超える加速度を記録しました(岩手宮城内陸地震)。大きな加速度が生じるから、大きな力が作用して、大きな津波が発生するのです。2013-07-18
 

苫小牧でのCCSによる地震・津波を警告する 2013.7.18

 CCSは現在苫小牧で計画が進行中です。CO2の圧入はもっと先のことかと思っていましたが、中間報告書を読むとすでに前段階として、水の注入を行っているようです。水であれ、液化炭酸ガスであれ、液体を圧入することは解離ガスの発生を促進する危険性、つまり人為的な地震発生の危険性が高まる可能性がありますので、地震爆発論学会として、警告を発しておきます。

中越地震、中越沖地震と云う二つの地震を起こした疑念のある新潟県長岡市でのCCS、岩手・宮城内陸地震を起こした疑念のある秋田県雄勝実験場でのCCS、そして東北大震災の津波災害を引き起こした可能性のある福島県いわき市沖でのCCS、これらを検証することなく、苫小牧でのCCSを進行させることは、日本国民の悲劇を繰り返す危険性があることを強く警告します。

また、地震学者や日本地震学会、またマスコミ各社もこの危険性を何ら把握していないことをも、警告しておきます。

 

 ここに掲げられているように、日本国内のCCS実験場の近隣ではCCSの圧入後、必ず大地震が発生しているのだ。だから当然苫小牧CCSも地震の危険性が大であるということになる。

そして、去年の7月中越沖地震から10年、教訓は何なのか?」と題して記事が書かれている。

 

2017.7.17

中越沖地震から10年、教訓は何なのか?

  昨日は中越沖地震の発生から10年ですので、合同追悼式が行なわれたそうです。

中越地震が起きたときには私も、CO2圧入作業の実態(長岡市深沢・岩野原実証試験)を知りませんでした。年が明けた20051月にCO2の圧入作業を読者から知らされびっくりしました。
中越地震(2004.10.23)は圧入(2003.7.7)から13ヶ月後に発生し、中越沖地震(2007.7.16)は圧入から4年後に発生しています。

トータル10,405トンを圧入して、中越地震後の200511112時に完了となっています。
(因みに、長岡の実証試験はデータの収集が目的であり、勿来沖、苫小牧沖、などは本格事業です。勿来沖での圧入事業も、東北大震災のあと、中止され、苫小牧沖に移っています。北九州でも本格事業が進行中です。)

長岡でCO2圧入後、4年間に2回の地震が発生した。因果関係は本当にないのか。

 苫小牧沖でのCO2圧入作業は昨年の8月に本格化しているはずですので、そろそろ一年近くになります。大きな地震が起きなければいいのですが、少なくとも、二つの中越地震の教訓という文脈でのマスコミ記事は見たことがありません。

「地震学者やメディア」は何も騒いでいなのに、「何でそんなことを心配しているの?あなたの話には興味が無いです」というのが「お上に逆らわない一般的な日本人の」心情なのでしょうが、私は心配しています。

 (引用終り)

 

 石田先生の「私は心配しています。」という言葉が、不幸にも今日苫小牧近辺で震度7の大地震として発生してしまったのだ。

 石田地震爆発論は、世間に公的には全く認知されていない。しかし、定説地震学、活断層理論やプレートテクトニクス理論が如何に役立たずな理論なのか、今回も証明された。地震爆発論が認知されればCCSのような危険行為は見直されるだろう。

 

 そしてこの危険に気がつかない限り、CCS起源の大地震は今後も発生するだろう。

恐ろしいことに、このCCSはまだ実験なのであり、今後全国に展開される予定となっているのだ。

一番恐ろしいのは、千葉県の東京湾岸でも計画されているのだ。これがそのまま進行すれば、必ず東京都に大地震が発生する。

 

 そのとき、地震学者たちは、いつものようにプレートのひずみが溜まっていたのがはじけた、なんぞと言うつもりだ。地震学の転換がない限り、東京大地震は千葉CCSに誘発されて必ず起きる。その時の被害は今日の北海道地震の比ではないだろう。

 

 この危険なCCSは、デタラメな地球温暖化CO₂論から発生している。一番の悪魔は地球温暖化CO₂論であり、地震学者もダメだが、地球温暖化co2論を進める気象学者が最も罪深いと言えるのである。