P.25 それを脇に置き、ほかにかけらは残っていないかと注意深く手探りしたが、粉々
になったガラスがいちばん底のガラクタにくっついてキラキラしているだけで、シリウスの
最後の贈り物は、ほかに何も残っていなかった。
ハリーが、シリウスの形見を探すちょっとせつないシーンなのに情緒的ではない気が。
あと、文章が滑らかではない気がする。
UK版P.20 Harry laid it aside and felt cautiously around the trunk for the rest,
but nothing more remained of his god father's last gift except powdered glass,
which clung to the deepest layer of debris like glittering grit.
試訳:ハリーはそれを脇に置き、かけらの残りを見つけようとトランクの中を注意深く探
った。しかし、後見人シリウスからの最後の贈り物は、粉々になったガラス以外何も残って
いなかった。ガラクタの底にはりついたそれは、キラキラと輝く砂のようだった。




P.47 その瞬間ハリーは、果たしてそうだろうか……と互いに訝っているのがわかった。
UK版P.33 Harry was sure that in that instant they were both wondering the
same thing.
試訳:その瞬間ハリーは、二人が同じことを疑問に思っていると確信していた。




P.50 衝突事故だとか爆発だとか脱線だとか、そういうテレビニュースのあとにも、いろいろ
な事件が起こっているに違いないんだ。
UK版P.34 the crashes and explosions and deraiments and whatever else has
happened since we last watched the news.
試訳:僕たちが最後にニュースを見た後にも、衝突事故とか爆発とか脱線とか、それ以外の
事故だって起こっているんだ。




P.51 一瞬沈黙が流れた。その短い時間に、ハグリッドがその昔ぶち破った木の扉の音が
遠く響き、そのときからいままでの長い年月を伝わって反響してくるようだった。
※ 「とき」や「いま」をひらがなにして、ひげは「鬚」という難しい方の漢字を使う不思議。
まず気になったのが、ぶち破った木の扉の音。これは、木の扉をぶち破った音でしょう。
UK版P.35 There was a brief silence in which the distant echo of Hagrid
smashing down a wooden front door seemed to reverberate through the
intervening years.
the intervening years は直訳すると「介在する年」とか「間に邪魔に入る年」で、
ハグリッドがドアをぶち破った6年前から(間に挟まる)時を越えてってこと?
試訳:一瞬沈黙が流れた。その静けさの中に、ハグリッドがあの日木製の玄関のドアを
ぶち破った音が(こだまとなって)、時を越え反響しているようだった。
※ P.56 には「玄関のドア」とある。扉とドアの使い分けの法則でもあるのかな?
UK版P.38 the front door

P.172 入口のドア
UK版P.102 the front door
ハリーの誕生日に思い出話をして、このシーンが出てきた。今度は入口のドア。
試訳:玄関のドア




P.51 十六年間しっかり憎み合った末の別れには、普通、何と言うのだっけ?
UK版P.35 What did you say to one another at the end of sixteen years' solid
dislike ?
何と言うのだっけ?って。微妙に不自然な気がする。だっけにするなら
何て言うんだっけ?という感じで、全て口語調にして欲しいなぁ。
試訳:十六年にも及ぶ憎しみの終わりには、互いに何と言うのだろう?
solid には「中身のある、ぎっしり詰まった」という意味もあるんだね。




P.54 ハリーとダーズリー一家が、涙の別れを交わすかもしれない親密な場に同席
するのは、無粋だと思ったに違いない。
UK版P.37 she clearly felt that it would be tactless for them to remain in
the room while Harry and the Dursleys exchanged loving, possibly tearful
farewells.
試訳:(ヘスティアが、)ハリーとダーズリー一家が、愛情と涙にあふれて別れの言葉を
交わす場に残るのは無粋だと感じているのは明らかだった。




P.57 「おまえ、粗大ゴミじゃないと思う」
UK版P.39 "I don't think you're a waste of space."
直訳すると「場所の無駄」 → 粗大ゴミ。 なるほど
でも、せっかくダドリーがハリーに歩み寄ってるのだから、
試訳: 「おまえのこと、粗大ゴミだなんて思ってないよ。」
の方が自然かと。そのまま訳せばいいのでは?




P.60 なんとも奇妙な、慄くような目でハリーを見ながら、ペチュニアおばさんは言おうか
言うまいかと迷っているようだった。
UK版P.40 she gave him an odd, tremulous look and seemed to teeter on the
edge of speech.
慄くような目って・・・。
試訳:ペニュニアおばさんは、奇妙な怯えるような表情を見せ、言おうか言うまいか
迷っているようだった。




P.62 プリベット通りの端で右に曲がった車の窓ガラスが、沈みかけた太陽で一瞬真っ赤
に染まった。そして次の瞬間、車の姿はなかった。
なんだかんだといがみあった親戚なのに、階段を駆け上がって最後まで見届けたハリー。
これまたせつないシーンなのに、"Apparate" したかのような去り方・・・。
UK版P.42 The car turned right at the end of Privet Drive, it's windows burned
scarlet for a moment in the now setting sun, and then it was gone.
試訳:(みんなを乗せた)車はプリベット通りの端で右に曲がった。ほんの一瞬、車の
窓ガラスが沈みゆく太陽で真っ赤に染まり、車は見えなくなった。
最後は、彼らは行ってしまった。とでもしたいところ。




P.62 それから、荷物をぶら提げた不格好な足取りで階段を下り、階段下に鳥籠と箒、
リュックを置いて玄関ホールに立った。
英:and then made his ungainly way back downstairs to the hall, where he
deposited cage, broomstick and bag near the foot of the stairs.
不格好な足取りって・・・。
試訳:それから、(荷物を抱えた)不格好な姿で玄関ホールへ続く階段を下りると、
階段の下あたりへ鳥籠、箒、リュックを置いた。