私は数年前、急性の糖尿病で生死の境をさまよいました。私の血糖値の最高記録は2154です。学会で発表されるほどの数値です。
現在はインシュリン注射もしていませんし、食事制限もありません。元気なものです。
しかし、きれいに治ったわけではありません。
それ以来、ずっと左手の小指にしびれがあるのです。今現在もあります。小指だけ軍手をしているように感覚が鈍いのです。
運がよかった。もし私が世界的ピアニストだったとしたら、致命傷になりえたことです。ヴァイオリニストでもただではすみません。
私の場合はパソコンのキーボードで左手の小指を使う「Q」「A」「Z」がうちにくいというくらいの事です。
小学生の時にヴァイオリンをやっていましたが、やめてよかった。あのまま続けていて、世界的ヴァイオリニストになっていたら、多くのファンが悲しむところでした。
世の中には続けてよかったという事もありますが、やめてよかったという事もありますね。
イラスト by barbulat