えちごトキめき鉄道、観光急行455・413系乗車記の続き。

市振で折り返す観光急行2号が発車を待っている間、トキ鉄の普通列車が到着。
たった1両のディーゼル車両は足取りも軽く直江津方面へ走り去った。
続いて観光急行2号も発車。来た道を戻るだけの単調な行程のようだが、車両に興味があり、天候に恵まれ車窓の眺めがいいから、同じことを繰り返しても飽きることはない。

親不知付近を通過。この辺りを冬に通るときこれほど天気がいいのは珍しい。冬の日本海で海が青いのは初めて見た。

午後になっても雲一つ出ることなく冬の日差しが車内に差し込んでくる。暖房と相まって居眠りしそうになるが、せっかく貴重な列車に乗っているのだから背筋を伸ばして車窓を眺める。

糸魚川に到着。また10分少々停車する。糸魚川もずいぶん変わった。旧駅舎も赤レンガ車庫も見る影もない。

跨線橋からクハ455を見下ろす。屋根上に空調機器が点々と並んでいる。今の電車は上から見るとのっぺらぼうだが、昔の電車は上から見ても車種ごとに特徴があった。

糸魚川を発車してほどなく、車掌が「この先電源切り替えのため、車内灯が一時消えます」と放送する。列車は思い切り加速し、スピードが乗ったところで蛍光灯が消えた。とはいえ、昼間だから車内の明るさにあまり変化はない。北陸線時代にこの区間で日暮れ時に通過した時は真っ暗になり、補助灯が寂しげに灯っていたのを思い出す。
急行2号は能生を出ると頸城トンネルに突入する。トンネル内にホームがあることで有名な筒石で列車は速度を落としてくれる。出来れば停車してほしかった。

頸城トンネルを出ると名立に停車。ここで10数分停車。最後の撮影タイムとなる。

名立駅は北陸線時代からいつも気になる駅である。というのも、新幹線の駅のように真ん中に上下本線の通過線があり、両脇に待避線とホームが設置されている。実際、普通列車の停車中に特急が本線を通過した例はあるかどうか知らないが、新幹線の駅と同じような構造を持つ名立駅は興味深い。

ちょうど西日がいい角度で車体を照らし、観光急行がひときわ映える。
交直流型急行のシンボルともいえるクリーム色とあずき色のカラーは、私の場合、北陸線よりも東北線の急行「まつしま」や、常磐線の急行「ときわ」のカラーという印象が強い。また、磐越西線の快速「ばんだい」もこのカラーで、何度か乗ったこともある。

色の塗分けが絶妙なのはむろん、角ばっているようで丸みを帯びている車体の形状、小さいながらも目を引くヘッドマーク、ステッカーとは思えないほど精巧な「急行」の赤い文字。どれもがほどよく調和がとれていて、何度見ても飽きが来ない。

次はいつ見られるか、あるいは乗れるかわからないので、限られた停車時間のうちにしっかりと目に焼き付けておく。
急行2号は名立を出ると直江津まで止まらない。ラストスパートだ。

14時31分、終点・直江津着。往復3時間の国鉄急行型の旅はほど良い長さだ。

観光急行の車内にある「四五五神社」の賽銭箱。復活した455・413系は2022年度まで運行が決まっているが、その先は利用状況次第で決まるそうだ。観光急行の利用が順調で、車内でのグッズ販売など人気が続けば国鉄型急行の旅をこれからも楽しめる。そうであってほしいと願いを込めて、私も四五五神社へささやかながら寄付をした。



































