国内FA権を行使していた原口文仁選手がこのほど、阪神タイガース残留を表明した。
かつて桧山進次郎が、2002年に同じく国内FA権を行使したものの、オファーがなく結局チームに残留し、その後めでたく優勝を経験した、という事があった。
桧山は残留後、2003年の星野阪神優勝時は負傷の濱中に代わって4番に入るなど、チームに貢献し、やがて代打に転向し、ファンから「代打の切り札」「代打の神様」と呼ばれる選手となった。
原口は「もっと打席に立ちたい」「スタメンで出たい」という事で他球団への移籍を望んだのだが、既に捕手としては出場できないため、一塁しか守れない事がネックとなった。
各チームの一塁は、既に主力級の日本人打者か、外国人打者で占められており、そこに、シーズン通して優れた実績のない原口が割って入るには余りにハードルが高かった。
頼みの綱は彼の地元である西武だけだったが、西武が早々とFA補強からの脱退を表明しており、既に「見込みなし」となっていたから、このまま待っても下手をすれば「セルフ戦力外」になる恐れがあった。
だから残留表明は賢明な策と言えるだろう。
申し訳ないが、もう国内12球団はいずれも原口の4打席を見たいとは思っていないという結果である。
原口クンも開き直って、代打稼業に邁進すべきである。
鳥谷の退団の時にも管理人は書いたが、ベテラン選手は「自分に期待されているポジションとは何か」を悟り、早くそこにアジャストしていかないとチームに残る価値がないと判断される。
「俺はまだショートが守れる」「俺は4打席もらった方が成績を上げられる」。
いやいや、自分のお気持ち表明はエエねん、って。
チーム方針としては伸びしろのある若手を使いたいとなったら、ただ言うだけではなく、力でねじ伏せるか、それができないなら、与えられた持ち場で頑張るしかないのだ。
鳥谷は1番打者を求められ、3番打者を求められ、最後に代打の切り札を求められた。
これは岡田や真弓や八木や桧山など、過去の主力打者がチームに求められるポジションの変遷として必ずある事。
自分のこだわりはあるだろうが、野球はチームスポーツであり、チームは常に新陳代謝していかないといけないものでもある。
古い選手は新しい選手にバトンを渡して、それでまた力を増していくものだ。
よほどの事がない限り、時代は逆行していかない。
自分の得手不得手はあるだろうが、これからは右の代打の切り札としてチームに貢献していく事を考えて欲しい。
それが出来ないと、阪神にさえ居場所がなくなる事になるだろう。
外野手でスタメンに出られない若手が「出たいオーラ」をガンガン出してくるから、負けてられないよ。
同じく国内FA権を取得しながら残留した糸原健斗も、おそらく代打がメインとなるだろうが、同じ左打者で糸原よりはるかに代打実績を上げている楠本泰史が加入、かなり苦しい立場となる。
「働かないベテランは要らない」と言い切った藤川監督。
残留したベテランたちにも大きな試練が待っている事だろう。
がんを克服した原口のストーリーを多くの阪神ファンが覚えている。
これから気持ちを切り替えて頑張って欲しい。
がんばれ!