★「ソフトバンクの超金満球団化について」 | 阪神タイガース超応援日記2025

阪神タイガース超応援日記2025

阪神ファンおじさんの阪神応援に特化した日記です。
ファンとして勢いに任せて書いておりますので、思い込みや偏見、および勘違い、思い違い多々ございますが、ご容赦下さい。
現在、試合後の感想コメントと、虎コラムの2本立てでやっております。よろしくお願いします。

◇誰もが驚く近藤7年推定50億円、という超大型契約
 昨年末の大きな目玉だった、北海道日本ハムファイターズの近藤健介外野手のFA移籍については、福岡ソフトバンクホークスへの入団に決定した。
 あくまで推定であるが、ソフトバンクが年俸7年50億円という条件提示をした、という事で、その金額面の圧倒さについて、他球団からは失望と落胆、そして長い時間をかけた挙句結局最も年俸の高い球団を選んだ近藤への批判の声が聞こえた。
 出来高分も入っているかも知れないが、提示通りと考えて1年7億余りの年俸というのは、同球団の看板選手であるギータこと、柳田悠岐外野手の年俸を遥かに超えている(ギータも2020年からの7年契約)。
 いくら近藤が安定的に打撃数字を残せるプレーヤーだとしても、直近の2022年はケガもしていたし、ギータを超えるような中心バッターになれるとは思わない。
 そんな選手にも50億円を出せるのが今のソフトバンクである。

 かつての金満球団と言えば、読売ジャイアンツであり、その資金力をバックに、毎年その年の目玉のFA選手を買いあさっていた。
 当時の原監督も「FA選手の獲得に行くのは球団として当たり前」と、FA選手獲得への参戦に自信を持っていた。
 しかし、その巨人は、外様選手に冷たいイメージが強くなったせいなのか、すっかり人気がなくなり、本来のFAの目玉の選手に選ばれなくなってしまった。
 それでも2021年無理して獲得した梶谷某はケガ勝ちで来季は謎の育成契約、井納某は全く戦力にならず今季でクビ宣告するなど、明らかに失敗を招いた。
 巨人は2022年から、FAによる補強政策から転換し、育成に舵を切った。
 今回のFAにも余り積極的に関わる事がなかったため、この方針はしばらく続きそうだ。
 広島から長野を無償トレードで獲得、ソフトバンクを自由契約になった松田宣浩を入団させ、ベテラン補強に動いたものの、現役バリバリというよりもやや峠の過ぎた選手たちのため、すぐに戦力がアップする、という事も考えづらい。

 そしてそれに代わるように、より金満球団化に拍車がかかったのがソフトバンクだ。

◇オスナだけでなく、有原までも
 ソフトバンクは企業グループとしても豊富な資金力で数々の事業を行っている感じだが、いよいよその有り余る資金力をバックに、昨季千葉ロッテの守護神だったオスナ投手を推定6.5億円で分捕り(デスパイネを思い起こさせる)、元メジャーでその去就をウワサされていた有原航平投手を推定3年15億円で獲得。その他、DeNAの嶺井捕手をFAで獲得、また阪神を退団したガンケル投手も入団させた。

 鷹ファンはかつての巨人と比較し、「巨人は手当たり次第に獲得したが、ソフトバンクは適材適所の補強で獲っている」と言いたいようだが、そもそもソフトバンクの提示額はFAで獲得する年俸の相場を跳ね上げており、場を荒らしている、と言わざるを得ない。
 本当に近藤に年間7億余の価値があるのか? そしてそれを7年間払い続けるだけの選手なのか?
 これだけのお金を普通に提示されては、他のチームが獲得争いに加わる気をそいでしまう。
 そして、この勢いで、ソフトバンクは今季でFA権を取得する埼玉西武の山川穂高内野手の獲得を狙うに違いない。

 いい選手がいて、お金がたくさんあれば、獲得したい。
 それは普通の事だ。
 ただ、そうしてしまったら、「育成」のソフトバンクはどうなる?

◇「素質コレクター」に絡めとられる3軍、4軍選手の悲哀
 豊富な資金力は育成の方にも向けられており、ソフトバンクは大量の育成選手をドラフトで指名。
 将来性のある「金の卵」をたくさん集めて、3軍で育成、はては4軍制を敷く構想まであるようだ。
 豪華な施設、恵まれた環境があるのは確かにいい事だが、3軍選手、4軍選手にとっては2軍に上がるためのセレクションに勝ち上がっていき、そしてそこからさらに1軍のセレクションに勝ち上がっていく、という途方もない道のりが待っている。
 そこに多くの若者が大事な時間を費やし、やがて多くの選手は「狭き門」の前に夢破れて去っていく。
 その厳しい状況の中、さらに優れたFA選手が加入し、他球団で実績を積んだ外人が入ってきたら、若い選手たちはさらに厳しい戦いを強いられる。

 もちろんプロの世界は厳しいのだけれど、選手が伸びていくためにはある程度のチャンスを与えてくれないと、その力を発揮させようもない。
 その素質を見出されて「育成選手」として4軍に配属されたとして、その選手が、数多いる2軍3軍4軍の選手たちの中で、どれだけ2軍に出場するチャンスを与えられるのか?
 オリックスが宇田川や山﨑颯のような伸び盛りの若い投手をどんどん1軍で起用させられるのは、それだけ彼らにチャンスを与える機会が持てている、という事。
 阪神が湯浅や才木といった、故障から復帰した選手を1軍で投げさせられたのも、1人の選手にじっくり育成する機会を用意できたからである。

 素質があるから、と思ってたくさん選手をため込んでいても、その中で実力を発揮できず、くすぶる選手だっているだろう。
 ある鷹ファンが、元ホークス出身の投手たちがタイガースで力を発揮するのを、「彼らはホークスで揉まれているので、もともとレベルが違う」と自慢げに投稿していたのを見たが、そうではなくて、彼らの力を伸ばせる事が出来ていないだけなのだ。
 それは選手が多すぎて、一人一人に育成の時間を費やせない、という事ではないだろうか。
 千賀はすごい。甲斐や周東も石川もすごい。
 もちろんそれは認める。
 ただ、その陰に埋もれていった育成選手も実は多い。
 要するに効率がよくないのだ。

◇金満ソフトバンクか、それとも普通のオリックスか
 さんざんお金をかけても、それで必ず優勝するか、というと、そうではないのが現実。
 昨季もソフトバンクが盤石の形で首位を走っていたが、終盤にまくってきたオリックスが逆転優勝するのがプロ野球の醍醐味だ。
 オリックスは、時にはお金を使うが、基本的には生え抜き選手をコツコツ育成していく「普通」のチーム。
 主砲の吉田正尚はメジャーに行ったが、森友哉を獲得してその穴を埋め、強力な投手陣は健在である。
 ソフトバンクの陰には隠れたが、かつてはFAで選手を固めた元祖金満の楽天もいる。
 金満VS普通の戦いのパリーグは面白い。
 あと、やっぱり近藤健介VSソデにされたパリーグ5球団の戦いも面白いなぁ。
 かつての巨人のように、ソフトバンクには大いに悪役になってもらい、それを倒すというカタルシスを我々に与えて欲しい。

 管理人は個人的にダイエー、ソフトバンクが嫌い。
 山田秋親とか田中総司(ちょっと古いけど)とか、あるいは大場翔太とか、田中正義とか、阪神が狙っていたアマチュアの大投手をことごとく獲得し、ことごとく潰しているのが本当に許されない。
 育成選手をどうのこうのする前に、まずドラ1の投手をちゃんと育てろよ、と言いたい。
 風間球打はどうしてる? 
 森木は去年順調に1軍登板を経験したぞ?