以上のようなことで、5年間の不妊治療が終わりました。
この間の苦労は、妻が一身に負っていたと思います。自分がその立場だったら、5年間も続けられたものかと思います。そのような意味では、大変なことであったと思います。
そんな中で、前述のように特別養子の冊子が目に入りました。妻にも話し、説明を聞きに行くことにしました。
そんなふうにして、岡山県ベビー救済協会の存在を知ったのですが、今思うと相当ラッキーだったと思います。この団体は、全国で唯一の医師会が行っている団体です。ということは、どこが違うのかといいますと、そこに登録されているのは、婦人科の病院であって、そこで、中絶をしたいけれどももうその時期は過ぎているというような人に水際でこのような道があることを伝え、生まれると共に、養親が迎えるというシステムです。医師会がされておられるからこそのことと思います。(この協会は、岡山市の衛生会館という建物の中にあります。)
ですから、生まれる前から養親が決まっていることが多く、子供の名前をつけるところからはじまります。また、条件としては、たとえ、先天的に何かあったとしても、その子を受け入れるということで、実子と同じような覚悟が必要なわけです。妊娠中の検診で、子供の状態は、検査していますが、生まれてみないと分からない部分も当然ありますので。そのような意味で、覚悟を聞かれるということは、当然のことだと思います。私たちもそうでした。また、同じ理由で、性別の希望もできないことになっております。
妻と話し合っている中で、転勤の内示があり、岡山から鶴岡に10日後には、移ることになりました。このことが、私たちの背中を押してくれました。鶴岡にかわってしまえば、わざわざ岡山まで来ることもないでしょう。そんな意味で、10日間で、話が進展するかどうかにかかっていました。
そのことを協会に話しますと、会長さんとの面接を受けて、養親としての適正に問題がないかどうかの判定を受ける必要があるということで、さっそく、会長さんがされておられる婦人科の病院にお邪魔しました。
そのときのお話では、具体的には、子供を迎えるのは、数ヵ月後とのことでした。
現在は、相当数の養親希望の方が待っておられるとも聞きますが、正確なことはよく知りません。
ところが、前述のとおり、転勤して20日くらい後に、突然お話を頂きました。
そして、大慌てで、娘を迎えにいきました。
ちょうど、協会に詳しい話を聞きに行かせて頂いて、一ヶ月半後のことでした。
ここのところは、さまざまなケースがあると思います。私たちにとっては、転勤というそれでなくてもあわただしい中でのことがよかったと思います。
それから、費用のことですが、協会に対して30万円(今もそうなのかどうかは、わかりません)の寄付金をすることになっております。これは、元々、協会の運営費は、あまりないということで、これからの運営費になるということです。少人数で、誠意を持ってしていただいているのは、見ればわかりますので、これも当然のことと思います。私たちの場合は、たまたま、岡山県内の病院に迎えに行ったのですが、これが、県外でも協会の担当者の方は、お世話に来てくださるということも聞きました。
先方のお産費用や担当者の出張費などは、ケースによって異なるのではないかと思います。
娘を迎えに行って、帰ってきて、手続き上、まずすることは、娘を戸籍に入れることですが、この段階では、養子縁組になっておりませんので、子供として戸籍に入れることはできません。「同居人」ということになります。しばらくの間は、病院に行っても、呼ばれる苗字が違いますので、戸惑うこともありました。
その次は、「特別養子縁組申立書」を家庭裁判所に提出することになります。特別養子縁組とは、
「家庭裁判所は,申立てにより,養子となる者とその実親側との親族関係が消滅する養子縁組(特別養子縁組)を成立させることができます。
特別養子縁組とは,原則として6歳未満の未成年者の福祉のため特に必要があるときに,未成年者とその実親側との法律上の親族関係を消滅させ,実親子関係に準じる安定した養親子関係を家庭裁判所が成立させる縁組制度です。そのため,養親となる者は,配偶者があり,原則として25歳以上の者で,夫婦共同で養子縁組をする必要があります。また,離縁は原則として禁止されています。」(裁判所curts in japanより)
ということで、養親が住んでいるところの家庭裁判所に申し立てることになります。
それには、先方の戸籍謄本や養子縁組の承諾書なども必要ですので、この部分は、協会の方が中に入ってしてくださいました。
提出しますと、呼び出しがあり、面接があったり、また、裁判所の方が先方の意思の確認などに行ってくださったりという手続きが進んでいきます。それと平行して、試験養育期間(原則として6か月以上)に入ります。途中、児童相談所からも見にこられましたし、出向いたこともありました。
その後、裁判所の審判によって決まります。
私たちの場合は、申し立てをして、審判が下がるまでに11か月くらいかかりました。
この時点で、実の親との親子関係が消滅して、私たちとの親子関係だけが法律上存在することになります。
そして、晴れて戸籍に長女として入りました。
この道のりをふりかえってみますと、手続きという意味からいえば、そんなに難しいものではなかったと思いますし、子供を育てる親として、基本的な経済状況と環境があれば、そして、常識的な考え方があれば、問題ないと思います。
私たちは、「この子がわが子」と心から思っておりますので、養子だからということでの問題は、今のところないように思いますし、これからも、その姿勢でみんなで生きて行きたいと思っています。
やはり、一番大切なことは、「なぜ、子供がほしいと思うのか」という原点の思いではないかと思います。
今回の書き込みは、ブログの趣旨を少し越えたかもしれません。(私たちの一つのターニングポイントであったということはいえますが、)しかし、私たちにとって、悩んだり、模索したり、落胆したり、決断したり、という経験の中でいただけた幸せを自分たちだけのものにしていてはいけないと思い、参考になる人がひょっとしていらっしゃるかもしれないという思いで書きました。ひょっとしたら、間違って記憶している点や知識として間違っているところもあるかもしれません。その点は、ご容赦いただきたいと思います。
また、そのような点がありましたら、お教えいただければありがたいと思います。
~ご案内~
不妊治療や特別養子のことをお考えの方やそのような経験をされた方のミーティング会場を下記のホームページのミーティングルームに設けました。よろしければ、ご参加いただけますようにご案内いたします。
参加料金 無料
参加する手順
(1)私のホームページへ入る
ますだせいじ心のサポーター事務所http://www.mental-supporter.jp/
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(4)ホームページの「ミーティングルームは、こちら」をクリックして、お渡しした「ユーザー名」「パスワード」をご記入ください。
(5)体験「もう一つの子供との出会い」~不妊治療から特別養子~というミーティングルームがありますので、入室ください。
(6)今悩んでいることや聞いてみたいことなどが書き込めるトピックもありますので、自由にご活用ください。また、新たなトピックを作っていただいて、自由にあなたが体験したことを書き込んでいただきたいと思います。このようなところでお悩みの方とそこを経験された方の思いや情報を共有できれば、みんなのためにもなるのではないかと考えています。私も、ブログに書き込みをして、2年になりますが、ブログを読んでくださっている人の多さにびっくりしています。やはり、このような問題でお悩みの方がたくさんおられることを今更ながらに実感されられました。