「アンゴルモア 元寇合戦記」という漫画がある
タイトル通り元寇を描いた漫画で
第一部 対馬編
第二部 博多編(現在連載中)
となっている
第一部はアニメ化もされている
〇一部のざっくりとした紹介
第一部対馬編は記録があまり残ってないせいかファンタジー要素多めだった
主人公が滅茶苦茶強いのはまあ分かるとして
壇ノ浦で亡くなったはずの安徳天皇が生きて対馬で暮らしていたりする( ゚д゚ )
1178年生まれで文永の役が1274年なので96歳 まあ不可能ではない・・・か?
また、刀伊の入寇(1019年)の際に独自に刀伊の正体と被害者を調査した長嶺諸近 判官代
の末裔と思われる長嶺判官というキャラクター
が刀伊祓(といばらい)という軍を組織し安徳天皇を護衛し
白村江の戦いの敗戦の後の667年に作られた金田城に籠っている、という設定
( 温故創生館 のパネルより)
主人公達も彼らと合流し金田城で籠城をするストーリー
なのだが実際はその頃には廃城になってたとされる
一方、実在の人物も多数登場しており
元軍総大将 忽敦(クドゥン)
他にも高麗軍の大将 金方慶なども登場する。
日本軍は
対馬守護代 宗助国(そう すけくに)
ヒストリアでも紹介されたらしい
九州では
大宰府の少弐景資
や父の少弐資能
も登場する
そして肝心の主人公たちは対馬に流刑になった罪人である
主人公は悪人ではなく何か理由があって流刑にされた気がする(忘れた)
対馬編のストーリーは
流刑にされたけど元軍が襲ってきたのでいざこざありつつ島民達と協力して元軍と戦うことになったけど
どんどん味方は死んでいきほぼ全滅したが最後は元軍が壱岐・博多へ向かったのでなんとか少人数は生き残れたよ
て感じ
救いがない話だが結果が分かってる以上こうなるのは仕方ない
〇博多編
長くなったがここからが本題
正直、一部は現実離れした話になってたので二部は読んでなかった
周りの友人も一部で読むの止めた人ばかり
だが偶然読んでみたら
「博多編おもろー」
となったので記事にすることにした
何が面白いって
・幕府軍の中で渦巻く権力争い
が分かりやすく描いてあるところ
博多の地形
元軍から見た九州島
守る側の視点からしか見たことがなかったが北側から攻める側の視点が描かれているのは目から鱗だった
熊本の武士 小代氏
髭から放たれるオーラがすごい(まあ小代氏は元寇の時に下向してきたのだが)
島津(麻呂)や少弐兄弟もキャラが濃い
菊池武房・赤星有隆
武房も有隆も超イケメンに描かれている
源平合戦で平家方についてから抑え込まれ
今回も僻地に送られる菊池氏
菊池氏だけでなく少弐氏・大友氏・島津氏達も互いにけん制しあい誰も動こうとしない
総大将の少弐資能が「後ろ(他の武士)を警戒し たまにちらっと前を見るくらいでちょうどいい」てな感じのことを言っていたのが興味深い
けん制しあう幕府軍は博多から動かず
あっさり祖原山 そして赤坂山まで元軍に奪われる
(赤坂山は現在の福岡城の場所)
すると僻地に送られたはずの菊池氏が最前線に立つ形に
か、、、、、かっけー
そして赤坂山へ突撃!
というところまでが現在連載されているところ
うーん、、、
控えめに言って最高
熊本の人、特に菊池周辺に住む人は絶対読むべき作品だと思う
二部からでも分かると思うので博多編からでも読んでみてほしい
終わり
2019/11/30追記
最新話読んだ
赤坂山の蒙古兵を追い出し祖原山へ撤退させた菊池武房
蒙古襲来絵図の主人公である肥後御家人 竹崎季長は
先駆けを狙い赤坂山へ向かう途中、帰還中の菊池武房とすれ違う
武房の荘厳な姿に竹崎季長は武房よいしょ(演出上の都合)を始める
いやもうこれ・・・
この2人が主人公だろ
あの謎の義経流使い要るか?
12/5追記
赤坂山から麁原山へ進む竹崎季長の地図が興味深かったので俺用メモ
作者HPでカラーのものがあったので差し替え あくまで作中設定とのこと
https://blog.goo.ne.jp/natuakit/e/b42153e16d5de4ceb6cda47b9d670907
○2020/1/13
竹崎季長関連史跡に行ってきた
竹崎季長・足手荒神・池辺寺ほか
○2020/2/24
天草の本渡諏訪神社に行ってきた
天草下島一周サイクルマラソン(非公式) 前編(歴史解説メイン)
〇2021/12/5
元寇最後の戦場、鷹島に行ってきた
2020/1/17 TIPS追記
○TIPS
・壇ノ浦で亡くなったはずの安徳天皇 →
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%BE%B3%E5%A4%A9%E7%9A%87
壇ノ浦の戦いで平家は敗北し、平清盛の孫にあたる安徳天皇(6歳)は入水し崩御した。
とされるが各地に「実は落ち延びて生きてた伝承」が存在する。
その中に「対馬に逃げ延びて宗氏の祖となったとする説」もあるのでそこからアンゴルモアに登場したと思われる。
・刀伊 →
>刀伊の入寇(といのにゅうこう)は、寛仁3年(1019年)に、女真族(満洲民族)の一派とみられる集団を主体にした海賊が
壱岐・対馬を襲い、更に筑前に侵攻した事件。
>刀伊に連行された対馬判官 長嶺諸近は賊の隙をうかがい、脱出後に連れ去られた家族の安否を心配して
ひそかに高麗に渡り情報を得た。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%80%E4%BC%8A%E3%81%AE%E5%85%A5%E5%AF%87
ここから長嶺判官と刀伊祓が出てきたと思われる。