インスリンポンプを使っている患者さんのための会、「インスリンポンプサロン」に行ってきました。
患者さんの生の声を聞くこと。
これに勝る勉強はありません。
インスリンポンプを使用している医療従事者3名の発表、講演の後、チームに分かれてグループ討議しました。
先生の講演のポイントは、
●インスリンポンプは、一日トータルインスリン量の約30%を基礎インスリンにあてる事(教科書的には50%)
●ポンプのトラブルに備えて、常にペン型インスリンを持ち歩くこと。
1本なら、超速効型を。2本なら、超速効型と、NPH製剤を。
●ポンプのルート交換、針の交換は、ボーラスインスリン3単位以上を使う前に行う事→針交換の失敗がわかる
●針を刺す場所は、両腕、両腰、両おしり、両お腹、両足を使って、1か月で元の場所に戻る様にすること→インスリン硬結を防ぐため。
でした。
他には、
●基礎インスリンを触る時は、血糖値が変化する時間の1時間前から変更する。
●アクティブインスリンの設定を、アピドラなら2時間、ヒューマログなら3時間、ノボラピッドなら4時間で設定する(先生の感覚)
●インスリンポンプを使用している患者さんは、普通にインスリンをしている患者さんより、毎月5000円多く支払っている(ポンプレンタル料なので病院の利益は変わりませんが)ので、医療従事者のみなさん、そのつもりで、指導など、関わってください。
●ボーラスウイザード機能を使わなければ、ポンプを使っている意味がない!!!
なんて事も話されていました。
当院でも、最近導入した患者さんは、ボーラスウイザード(今から食べる炭水化物量、その時の血糖値を入力すると、器械が勝手に今、必要なインスリン量を計算してくれる)ですが、昔導入した患者さんは、普通の使用方法しかしてないんじゃいかなぁ。
経験者の話も、ためになりました。
使っている人だからこその裏技とでも言いますか。
●針を差し替えた後は、すぐに針を抜かずに半日ほど置いておく→もし、針を刺すのが失敗していても、残しておいた針につなぐことで、インスリンが体に入れられる。
●ポンプの不具合で使用し、中途半端で期限を迎えたインスリンは捨てずに、親戚の家や、自宅のあちこちに散らばせておく。→災害時には、使える。(力価落ちているかもしれないが、ないよりはまし)
看護師に対して、こうしてほしいとか、ざっくばらんに教えてほしいと聞いてみましたが、CSIIの患者さんに看護師が積極的に関わっている病院がないようで、患者さんは、あまり具体的にイメージできない様子でした。
医療者だけの勉強会よりも、数倍、勉強になりました。
次回は、2014年10月11日(土) ブリーゼブリーゼで開催らしいです。
妊活で、今までの様に糖尿病看護に関われていませんが、糖尿病看護師に対する熱意だけは変わっていません。
ただ、ひたすらに、勉強、吸収です。