ここは、九州のとあるローカル線の駅で、草むしたホームに列車が着くと数人の客がパラパラと降りていました…。

 

     

 

で、駅名は、南風崎 と書くのだが、はたして何と読む?

「みなみかぜさき」?

「なんぷうざき」?

 

正解は、 はえのさき と言う。

 

 

 

実は先の大戦が終わった頃、いわゆる大陸からの 引揚げ船 の着く港が近くにあったことから、この駅より多くの復員兵や引揚げ者らが列車に乗換えて故郷へと戻っていった場所なので、現状を比して当時はホームは鈴なりの人でごった返していたそうです。

 

     

 

 

 

ところで、その南風崎駅のすぐ近くには、江戸時代に干拓された広大な敷地があって、それが高度経済成長期に入った頃に、長崎県の鳴り物入りで 針尾工業団地 として産声を上げるはずだったのですが…?

 

     

 

色んな事情があって計画が頓挫し、後の1992年(平成4年)に晴れて ハウステンボス として開業し、今に至っているのです。 (※姫路セントラルパークも元は分譲予定地だったものを転用という話し…)

 

 

 

 

 

と、ここで時系列を少し戻してみますと…

 

     

 

昭和も終わり頃に入った昭和62年に「第四次全国総合開発計画」、いわゆる 四全総(よんぜんそう) が発表され、その中に「総合保養地域整備法」、いわゆる リゾート法 も含めて制定されたのでした。

 

時代背景として当時は バブル経済絶好 の頃であり、加えて「団塊の世代」が働き盛りで余暇を楽しむ余裕が出てきたこと、そして国が資金面でも後押ししたこともあって、全国各地に西洋を模した テーマパーク が乱立したのをご記憶の方も多いと思います。

 

     

 

まあ、表向きには 働き過ぎの日本人諸君も、ここらでゆるりとレジャーを楽しみましょう! 言う建前なんだけれど…

 

本音のところでは大都市部では売り買いする土地が絶対的に少なくて、だったら投資目的の余ったお金を地方にも撒いてもらおうという画策が見え隠れしていたのです…?

 

 

 

さて話しを戻して…

こちらのハウステンボスは、元々1983年に先行開業した オランダ村 の拡大版みたいなものであって、広大な園内には四季折々の花が咲き乱れることで他と差別化を図り、当初は一定数の観光需要があったにはあったのです!

 

     

 

しかし、理由は定かではありませんが、やはり東京ディズニーランドや大阪USJのように、大都市圏内にあったとするならば、集客には問題は無かったのですが…?

 

ハウステンボスの場合は、客層の大半が福岡市内と仮定したとしても 片道で2時間少々 も離れているのに加え、一級観光地の長崎市内とセットで売ろうとしても、互いの距離が開きすぎているため、アクセス面の脆弱さが原因で来客数が思ったよりも増えなかったと思うのです。

 

 

 

同じように、近鉄が社運をかけた 伊勢志摩スペイン村 も、これまた大阪や名古屋から2時間とアクセスが悪いので、前々から閑古鳥が鳴いているのは周知の事実なのですが…

 

     

 

さすがに、こちらは近鉄という巨大資本がバックボーンにあるため、たとえ来場者が少なかろうとも、とりあえず何とか維持できているのではと読めたりするのです?

 

 

 

 

ただ、最初は御祝儀景気もありましたし、一回は行ってみたいという需要もありましたが、しばらくすると施設の更新なんかで出費がかさんだこともあって、開業から10年後の2004年には、はやくも 会社更生法 の適用を申請してしまったのです!

 

 

 

 

ぶっちゃけた話し…

この時、すでに他に乱立していたテーマパークは、次々と閉鎖の運命にありましたから、ある意味ではよく頑張った方なのですが、現在は入場料だけで7000円という価格帯を考えますと、そう頻繁には出掛けられるスポットでは無いとも言えましょう!

 

     

 

そして、現在は HIS を含め、JR九州や九州電力らによる経営に至った訳なのですが、やはり再建後に頼りになった客層の多くは日本人では無くて、言わずもがな 外国人観光客 だったのです。

 

     

 

まあ、立地的にも大陸に近いこともあって、彼らが大挙して押し寄せて来てくれましたし、プチ富裕層を含めてその絶対数が多かったし、バンバンお金を落としてくれましたので、以降の経営はそこそこ何とか回せたんだと思います…。

 

 

 

 

ところが、どっこい大作!

 

     

 

かのコロナ禍の影響で、それまでの上お得意様だった外国人観光客が来なくなったために経営がジリ貧となって3年、昨日の新聞で報道があったように、 台湾の投資会社に売却 される動きになってしまいました!

 

     

 

 

 

かつて我が国がバブル絶頂期だった頃は、 金持ち日本 と肩で風を切り、世界中の施設(ホテル)や名画なんかを買いあさっていた時期もありましたが、今や国力は確実に衰退していて、それが今度は波に乗る中国系に取って代わられようとしているのです。

 

     

 

すなわち、最近ではモノの値段が急激に上がっているのに賃金は変わらず、ごく一部の企業だけに優遇措置が取られ、我々庶民の生活は一向に良くならない今を生きているのです!

 

     

 

ですから、いくらリゾート地や高級ホテルが乱立しようとも、そもそも一般の民に余力が無いがために利用できずにいて、観光地ですら 外国人が来ないと経営が成り立たない という現状は、どこかでリセットしなければならない時期に来ているのかも知れません…?

 

一部の富裕層だけで経済は回せっこ無いのであって、要は一般の民のボトムアップがあってこそ経済は息を吹き返し、それが外資を寄せ付けない力になるのではないでしょうか?

 

 

 

 

そう考えますと、

明らかに国力が低下している!

 

当地、大阪から離れた九州佐世保での出来事ですが、これが台湾(中国系)の資本に買収されたとするのなら、経営者は当然中国人、幹部も中国人、その下の下でこき使われる多くの日本人らの賃金は低く抑えられ、その利益の全てが 中国を更に繁栄させる養分 となるのは、火を見るよりも明らかですね!

 

     

 

いや、老婆心ながら最悪のシナリオを想定するとするのなら、中国系企業がこれを要塞化し、何やらわからん兵器なんかを密造されても、我が国は手も足も出ないと言うことなのです。

 

     

 

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家電大手のシャープも中国化されて久しく、京都の町屋や北海道の大地も、西成のあいりん地区も…

もうすでに大挙して中国資本が投下されて久しく、少しづつ根を張りだしている現状に、我が民はもっと危機感を持たなければならないと思うのです。