いよいよ40歳になり、人生の折り返し地点を過ぎた。ゴール=死を見据えた人生設計を考えていかなくてはいけない段階なのかなと思っている。
自分は何歳まで元気で生きていられるのだろうか。
高齢化が著しい日本。都市も地方も、高齢者の比率がかなり高くなってきたのは誰もが感じていることだと思う。この国に暮らしていれば、長生きすること自体は難しくなさそう。
日本人の平均寿命
・男性81歳
・女性87歳
しかしこれは生命が尽きるまでの寿命であり、元気に過ごしていられる歳ではない。
対して、元気でいられる年齢は『健康寿命』と言われる。
日本人の平均健康寿命
・男性72歳
・女性74歳
…健康寿命が尽きるのは、意外と早いみたい。
思い返せば、父方の祖父は70歳くらいでガンになり入院生活。そしてアルコール依存症だった父は50代で飲酒量の制御が利かなくなり、還暦を迎えられず散々な最期だった。さらにアルコール依存症の母は少なくとも30代のうちから酒を浴び続けており、60代でガンと認知機能低下を発して現在に至っている(意外としぶといけど)。それぞれ、だいぶ若い段階で健康寿命が尽きている。
現在の定年はほとんどの企業で65歳。今後、それを70歳に延長しようという議論が活発である。もしそうなれば、仮に男性が70歳まで現役で働いた場合、定年退職してから平均健康寿命に到達するまで僅か2年!ということになる。
「老後〇〇したいなー!」
「これは老後の楽しみにとっておこう!」
なんて会話は良くあること。しかし、老後に元気でいられる期間は統計上たったの2年。その間にどれだけのことが出来るだろうか。もちろん年齢相応に心身機能が低下するので、若いうちと老後に出来ることは大きく異なる。“老後”は、若い世代が想像するよりもはるかに短く制約が大きそうだ。
楽しみは老後にとっておかないほうが良い。そう思うようになってきた。
少しでも老後を長く健康に楽しみたいのならば、考え方としては以下の2つ。
①健康寿命を延ばす
②早めに現役を引退して好きなことをやる時間を増やす
これらの両立を目指す考えで良いと思う。若いうちから不摂生を慎んで積極的に健康を増進し、同時に資産形成も進めて早めの引退を目指す。身体的・経済的な自由を大きくした分だけ、将来の可能性が広がっていく。人によっては“好きなこと・やりたいこと”が仕事そのものだったり、収益性のあることかも知れない。
親の生き方を見ていると、そんなこと考えたこともなかったんだろうなと思う。経済成長とバブル経済の渦中にいたためか、世代のなかでそれが大多数で当たり前の生き方だったのかも知れないけれども。
親世代の生き様を冷静に見て、ダメなところはダメだと思った上で、自身の生き方を俯瞰して見られるようになった。自分の世代を『さとり世代』とか『しらけ世代』と表現される風潮もあるようだが、多くの人が同じように考えて生きていることの現れなんだと思う。それってすごく良いことなんじゃないの?
長い人生、真ん中でそんなことに気づけただけ幸せかも知れない。