集合時間の少し前に部屋を出る。
チェックアウト後、ロビーの柱の脇にスーツケースをつけ、その横に機内用のボストンバッグ。そして作品の入った箱を重ねた風呂敷包みを置く。
TAさんとTOさんは少し遅れているようだ。
まだ荷物は部屋の中だろうなあ。。チェックアウトはすぐ済むからいいけど。
ま、タクシーに乗ればヒースローまでそんな時間かからんから、なんとかなるだろ。
ふと気付くと、3歳くらいの女の子がちょっとずつこっちに近づいてきている。
どうやら置いてある荷物が気になるらしい。
んー、害はなさそうだけど。。Sugarの箱をつぶされたら困るな。
手を伸ばしてきたので、泣かれないように気を遣いながら声をかける。
ごめんねー、これ壊れ物だからさわらないでねー。
近くにいたお母さんが慌てて飛んできて、謝ってくれたので思わず恐縮。
いや、怒ってはいないんだけど。箱をずっと抱えているのもしんどいから、置いておきたいので申し訳ない。。
お母さんの姿からすると、インド系かな。風呂敷が珍しいのかな。
などと思いながらしばらくぼんやりして。
と。いつの間にか、さっきの女の子が再び接近(笑)していて、スーツケースをさわっていた。
ああ、分かった。これが気になっていたのか。
J○Bツアーで自動的に付けられた、ツアー名と自分の名前が印刷されたビニール製の札。スーツケースの取っ手によく付いているあれだ。
日本語が珍しいのか、じっと見つめてさわっている。
こんなんでよければいいよー。もうツアーも終わりだし。
しゃがんで紐をはずし、はいっと女の子に渡す。
ここでやりとりに気付いたお母さんがまた飛んで来たが、女の子も自分もニコニコしてるのでホッとした様子。
金銭的価値はゼロだけど(笑)よかったら記念にとっておいてねえ。
3人揃ったところで、ホテルの玄関からタクシーに乗り込む。
車中でお二人のご午前中の成果を聞く。
駆け足の美術館めぐりだったけど、すごくよかったとのことでパンフレットを見せてもらう。
はあー、こういうインテリアというかアンティークというか宝飾品というか
てんで縁のない世界なのでよく分からんのだけど、でも確かに奥が深そうでおもしろいんだろうなあと思う。
同じSugarの作品であっても、作り手の分だけテーマがあるのだ。
だから「実物大のストラト」なんてのもありなのだ(笑)
「あのままホテルにいたの?」
ええもう、寝っころがってぼーっとしてましたよ。昨日1日が濃すぎたんで(笑)
「××さんって、『モノより思い出』って感じだもんねー」
あたしゃNISSANですか(笑)
ま、確かに当たってるからいいんだけど。
ヒースローでの荷物検査の時に、ハプニングがあった。
成田の時のような「すんませーん、壊れ物なんですー」の類が
通用しないかもと不安になったので、念のため手荷物のベルトに乗せる前に風呂敷をとき、重ねていた作品の箱をバラバラにしてから通した。
おかげで自分の分は無事だったのだが、別のレーンで検査を受けてたTAさん
「横にしないでって言ったのに、『NO』のひとことであっという間に横倒しにされた」
とのこと。わっちゃー。。
箱をヒモでくくっていた為、すぐにバラせなかったのも原因だったらしい。
「私も今度から風呂敷にしよう。。」
うん、結構便利ですよ。木綿のでっかいヤツとか安くてシャレてるのあるし。
手荷物台でヒモをほどいて作品の点検。
ヨークで作ったものは平面的なので被害はないようだが、コンペに出品したモノの方がやはり多少破損していた。
「でも、これくらいだったら帰って直せるから」
ああ、良かったですねー。3人であらためてホッとする。
Sugarがらみの遠征は、こーいう心配があるから気が気ではない。
傍から見たら「酔狂な集団」と思われるだろうが、そんな集団が世界中から集まってくるのがこのコンペなんだなあ。