【朗読対策講座】文字情報だけでイメージするのではなく、しっかり作品の舞台を見ておくのも大切な準備 | 【出口貴章(ターキー)のブログ】喋りで大切にしてほしいいくつかのこと

【出口貴章(ターキー)のブログ】喋りで大切にしてほしいいくつかのこと

CHANGE TALK,CHANGE LIFE
「話し方を変えたければ生き方を変えろ」
一般社団法人日本フリートーク協会代表理事
現役ラジオDJ
もっと自由に、もっと自分らしく、もっと自信を持って
小手先の技術(やり方)ではなくあり方にこだわって欲しい

東京駅を知る


Change Talk,

Change Life


"話し方を変えたければ生き方を変えろ" 


喋りは「生き方」が9割


「話がちゃんと”伝わる人”と 

    話をちゃんと”聴ける人”を増やす」 


「大事なのは、伝え方ではなく伝わり方」 


伝え方や話し方だけにフォーカスした 

自己満足、利己的思考は今すぐ捨てろ

大事なことは「どう伝えるか」ではなく

相手に「どう伝わったか」を考えること


27年間ラジオの現場で培った“DJ思考”を伝え

話し方、聴き方、生き方をイノベーション 

一般社団法人日本フリートーク協会代表理事 

Lifeskill Talk College 学長の出口貴章です 


こんにちは! 

僕のブログに来ていただき 

本当にありがとうございます!



高校生に向けて朗読講座


放送部に所属する女子高校生へ

コンテストに向けた対策講座


とはいえ


本番が目の前でもあるので

あまり細かいことを言い過ぎて

「迷い」が生じては本末転倒です

なのでやや「応急処置」的な感じ


課題となる原稿を見せてもらった


東京駅がメインテーマとなる

筆者の子ども時代を懐かしむ内容

他の駅とは違う雰囲気や佇まい

最後は家族の感謝が綴られるもの


原稿の内容はざっくりこんなもの

講座の時間も1時間と限られている

なのでもう単刀直入に聞きました


「東京駅、見た事ある?」


作品のメインテーマは「東京駅」

なのでまず東京駅を知ることから

見たこともないようでは元も子もない


すると


「一度だけ行ったことがある」


なるほど…


それならイメージはしやすい

頭の中に舞台となる駅の改札口

そこを抜けてのタクシー乗り場

場所だけでなく「距離感」など


筆者は実際東京駅の改札を出て

タクシー乗り場まで歩いている

なのでそこで見かける物や人など

それを頭に描かなければいけない


ただし


実はこの作品は筆者の「思い出話」

現在60歳近い筆者の子ども時代です

なので今の東京駅とは雰囲気が違う

1960年から70年の東京駅のことです


なので当時の写真も見てもらった


「タクシー乗り場、案外近いですね…」

「現在と基本雰囲気は変わりませんね…」


古い写真を見ながら東京駅の考察

今まで以上に舞台が鮮明になりました


また作品の中に「家族」が出てくる

中でも「きょうだい」が出てきます

そこで同じく質問を投げかけました


「家族構成、知ってるか?」


当然そこまでのリサーチはしていない


「このきょうだいはどんな関係?」


そう聞くと


「お兄ちゃんをイメージしてます」


実際彼女には「お兄ちゃん」がいる

だから「きょうだい」といえば「兄」です


ところが


「このきょうだいはお姉さんやねん」


作品の筆者は「姉妹」なのです

これもイメージが違っていました

お兄ちゃんではなくお姉ちゃん

これだけでも言葉の温度が変わる


などなど


作品で描かれている無機質な「文字」

それを明確にイメージするためには

「文字情報」の「真実」を知ること

作品の背景を知るとはこういうこと


まずは自分が描いていたイメージと

作品本来の真実との乖離を知った

違いが判明することで迷いがなくなる

「これかな?」が「これだ!」になる


この


「これだ!」


大切なんですよね


言葉における「力」や「温度」

これが本当に変わってくるのです

迷っているとどうしても中途半端

でも「決める」と言葉も「決まる」


そして朗読者の言葉が決まると

聞き手の想像もしやすくなります

「伝え方」ではなく「伝わり方」 

これが大きく変わるからなんです


作品の文字情報としては出てこない

文字や作品の背景となった「真実」

朗読をする時に「迷い」があれば

「曖昧さを解消」することも大切です


それだけでも言葉に宿る体温が違う

聞き手への「伝わり方」が変化する

正直言うと正解はないと思うのです

「こう読むべき」の「解」はありません


でも「自分はこう読む」と決めること

話を聞いてくれるその子にも伝えました


もう引退ですからね…


「優劣を越えた個性を滲み出す」


いわゆる高校生活最後の部活動

このコンテストが終われば引退

その幕引きをどういう形にするか

最後に彼女がポツリと言いました


「これでもう引退ですからね…

   勝ち抜くのは難しいですよね…」と


「まぁ簡単ではないかな」と答えた


コンテストの性質上「優劣」がある

それは「順位」という意味でのこと

でも「この子の方がいい」というような

他の朗読者と比べられての優劣ではなく


「この子がいい」


審査する人にそう思ってもらうこと

比較対象にもならず抜きん出ること

それは「優劣」よりも「独自性」です

比べられるのではなく「選ばれる」こと


それをとことん追求すると…


「上手く読む」という読みではなく

「考えて読む」という朗読になります


むしろ「上手く読もう」なんて気持ち

審査員は瞬時に見抜くと思いますね

「私はここをこう解釈した」という

 考えた上での世界観はもはや最強です


最後にそんなことを伝えました


事実


それを伝えてから瞬時に読みが変わる

彼女も「あー、違いますね」と実感

何となくではなく「意図」が表れます

たった1時間で読みが「朗読」になった


あとはそれを繰り返しブラッシュアップ

そんな朗読がある意味「寝言で出てくる」

それぐらいになるまで身体に染み込ませる

時間は少ないが出来ることをしっかりしよう


今日も読んでくれてありがとう

ほいじゃまた!!