業務改善を進めていく上で 前提となる重要事項 | 工務店業務の仕組は新人がつくる|生産性向上と業務改善の手順

工務店業務の仕組は新人がつくる|生産性向上と業務改善の手順

株式会社デジコムが普及している「工務店業務の仕組は新人がつくる」の理論をもとに、工務店の生産性向上や業務改善に活用できるマネージメントスキルをお伝えしていきます。

以下の文章は、業務改善に着手しはじめた社長宛にお送りしたメールの文章です。
 
改善するということ、限られた資金を有効に投資するということについて、
工務店経営者様の気づきになれば幸いです。
 

以下メール文章 -----------------------------------

 

業務改善を進めていく上で、
前提となる重要事項がございますので、
改めてご説明させていただこうと思いまして、
メールさせていただきます。

まず、今まで通りで何も問題が無いならば、
業務改善を行なう必要は無いということになります。

もし、よく考えたら何も変える必要が無かった。
という感じでしたらデジサポProfitにお支払いいただいた費用は、
全額ご返金いたしますのでお申し付けください。

デジサポProfitはその名の通り、
利益を増加させるために生産性を向上させるサービスです。

現在の利益で問題なく会社が運用できており、
この先も今の体制で安定した利益を望んでいるという会社様の場合は、
デジサポProfitで今後取り組んでいくことが負担でしかないと思います。

なぜなら、改善をするということは今までのやり方を否定し、
より生産性の高い考え方に自らを変えていかなければならないからです。

今まで通りで良いと思っているのに改善するのは苦痛でしかありません。

「このままではいけない」という衝動がなければ、
今やっている事を変える必要などないわけです。

ご訪問させていただいた時に、
今までの考え方に変化を起こし、
売上と利益を増加させられる会社に変えていきたい。
そのような意欲があると思ったため、
デジサポProfitのご提案をさせていただき、
業務改善をスタートいたしました。

これからはじめることは、
○○工務店様にしてみれば、「考えてこなかったこと」への取組み以外の何ものでもありません。
改善とは当事者が気付いていないことを変えていくことに他なりません。
自分たちの今までの考え方の延長線に今以上の売上と利益はありません。
なぜなら、悪い原因が理解できているなら自分で修正し、
すでに売上利益共に増加しているはずだからです。

自分たちからは見えていない部分を改善するためには、
自分たち以外の視点から原因を見つめて解決できる
信頼できるパートナーと共に進めるいがいにありません。

デジサポProfitを進めるに当り
不安の方が大きいようであれば、
信頼関係を構築できるまで、
改善を停止した方がよいかと思います。

現在、業務改善の一環として共有フォルダの運用や
自社ドメインメールの運用などに着手しておりますが、
共有フォルダーを運用するとはデータが一カ所に集まることであり、
バックアップは欠かせないものですので、
NASを増設してバックアップをつくりました。

メールアドレスに関しましても、
ホームページで自社ドメインを所有しているのに、
プロバイダーメールを全社共有で1つだけ運用しているようでは、
今後クラウドシステムを運用する上で困るのでメールサーバーを立ち上げるという計画です。

そもそも、ホームページ制作した会社が、
自社ドメインを管理しているのにプロバイダーメールを1つのみ運用している現状を
良しとしていることにも問題がありますし、
メールサーバーを追加するためにはオプションの費用がかかると言われました。
費用を聞いてみていただいてデジコムの費用とどのくらいの差があるかはお調べください。

費用がさほど変わらなかったとしても、
メールサーバーを継続して運用する上で、
ノウハウもないでしょうし技術提供もほとんど望めないでしょう。
※ホームページからの反響メールのやりとりに、
プロバイダーメールを使うのも、

家づくりをするお客様には違和感を感じる人も多いでしょう。

今の状態で今後クラウドシステムなど、
ITツールを駆使して業務の改善を行なっていくというのは、
改善しているフリをしているだけということになります。

IT機器を納品したいだけの会社や、
ホームページをつくりたいだけの会社ならば、
納品することがゴールで改善しているフリでもよいのでしょう。

しかし、デジコムはホームページの制作や
IT機器の納品は必要最低限の準備であり、
スタートラインに立つことで、納品はゴールでも何でもありません。

デジコムは生産性の高い環境をご提供することが目的であり、
機材を販売することが目的ではありませんので、
改善の意思がない機器を納品しサービスを提供してしまうと、
多くのIT関連会社と同じスタンスになってしまいます。
機器を納品したいだけの仕事なら、葛飾区から行かなくても、
○○工務店様の近くにいくらでも居るでしょうから、
デジコムが関わる必要がないのです。

ですが、生産性を高め売上も利益も増加させるためには、
必要な設備や人材や時間の投資を経営者が覚悟しなければなりません。

ほとんどの経営者はお金ができたら投資します。
という考え方ですが逆です。
売上利益を増加させたいなら投資が先で回収が後です。
何も投資していないのに売上利益が増加したらどう感じますか。
迷うと思います。
来年も同じように売上と利益を確保できるだろうか?
そのように不安に感じるでしょう。

そのように迷うのではなくて、
この投資をすれば、
来年はこの売上とこの利益が増えてくるはずだ。

そのように考えてお金を有効に活用していくことで、
来年の利益を確保していくと考える経営者は、
財務的にも精神的にも安定してくるのですが、
ほとんどの工務店は利益が出たら投資しますという考えです。
※たまたま利益が出たら、来年のために有効なものに投資するのではなく、
決算月になってから慌てて欲しいものを損金計上の範囲で買うだけ、
という経営者がどれだけ多いか。。。

長くなりましたが、メールサーバーの一件で、
年間18000円のコスト増で改善が進まないようであれば、
この先は信頼関係を持って進めて行くことが困難になることが想像できましたので、
それであれば、今のうちに改善を止めて、
デジサポProfitの費用をご返金した方がよいのではないかと考え、
本メールをお送りさせて頂きました。

もし、改善を停止した場合でも、
デジコムとしてはまったく遺恨も残りませんし、
むしろ私の経験と説明不足を深くお詫び申し上げます。
デジサポProfitの解約については、遠慮なくお申し付けください。

業務改善を継続する場合は、
少なからずともコストがかかることをご承諾頂いた上で、
進めていければと思っております。

○○工務店様の売上規模ですと、
経費削減しようにも削減できる金額が少なすぎます。
経費削減よりも売上増加への投資に意識を向けた方が、
財務的なインパクトは大きいということです。

○○工務店様の売上規模でお支払いできないようなコストは、
ご提案しませんが、必要なものに投資する経営判断はお願いします。

単刀直入すぎる内容となってしまい申し訳ございません。

ご継続いただければ○○工務店様の負担が少ない範囲で、
改善を進めていければと思っておりますので、
何卒よろしくお願い申し上げます。

 

----------------------------

以上のようなメールをクライアントの工務店様にお送りしましたが、

簡潔に言うと、

「経営者がビジネスの収益が生まれるところに投資するという思考がない」

ということです。

 

出費を単純に嫌がり、投資せずに利益が増加する方法があるとでも思っている。

ビジネスではなく、サラリーマン家庭の家計をやりくりするような考え方で、

事業収支を捉えている工務店の経営者が少なからずいるということです。

 

ビジネスとは時間をお金にかえることではなく、

限られた自分の人生の時間の中で、

ビジョンを達成するために、お金で時間をつくり出し、

従業員やお客様の人生の時間も含めて価値あるものにするために、

収益性の高いビジネスをすることだと私は思っています。

 

お金も時間も中途半端にかけて、

今までの考え方や、やり方のままで、

結果を変えたいといわれても、

そんなことはできないのは、誰もがわかっているはずなのですが、

いざ、リアリティーを持って自分自身が実践しはじめると、

ほとんどの経営者は中途半端な選択をしてしまいます。

 

思い切ってやって見て、

思いっきり失敗して、

腹の底から学ぶから、

反動で成功が見えてくるものだと思うのです。

 

工務店経営者のみなさんは、

小さくまとまらないように変化を起こし続けましょう!