成長と投資不足 | 工務店業務の仕組は新人がつくる|生産性向上と業務改善の手順

工務店業務の仕組は新人がつくる|生産性向上と業務改善の手順

株式会社デジコムが普及している「工務店業務の仕組は新人がつくる」の理論をもとに、工務店の生産性向上や業務改善に活用できるマネージメントスキルをお伝えしていきます。

大成功を収めているのように見えるのに経営破綻に陥るということがあります。

受注も伸ばしていて勢いがあるように見えるのに、
キャッシュフローがみるみる悪化していくのです。

中小企業の場合は、とっくに破綻状態であったとしても、
もともと少ない資本や資産をさらに圧縮し、
公的融資、補助金助成金、リスケ、などでなんとか数年間
持ちこたえることができたりします。

持ちこたえている間に状況を変えられれば良いのですが、
抜本的な業務改革は行なわずに、
結局は、目の前の受注をどうやってこなすか、
というような発想でキャッシュフロー改善に奔走するために、
成長と投資不足に拍車がかかります。

売上成長はしているけど、投資不足により納品速度が上がらず、
顧客の需要に生産力が追いつかなくなるのです。

引渡したお客様のアフターフォローをする時間が無くなり、
とにかく生産するのでいっぱいいっぱいになっているのに、
受注している工事も納期遅れでクレーム処理件数も多くなり、
品質も低下していき、一時期上がった評判も下がり、
受注が止まった時点で資金ショートするというパターンです。

急激に受注が増えた工務店は、
「成長と投資不足」のパターンに陥らないように気を付けなければなりません。

設備投資とは、
・生産設備の増強
・業務プロセスの改善
・人材雇用と育成
上記のようなことに資金を投じることです。

この中でもよく陥る罠が、忙しいからという理由で、
人を増やしスループット(納品し売上を上げること)を
速くしてキャッシュフローをよくしたいという経営者の意志決定です。

簡単に言うと人材雇用が財務的な問題も解決してくれるという発想です。

人材雇用して問題を解決できるようになる為には、
生産設備や業務プロセスが新人でも活躍できるくらいに
高度化したマネージメントの仕組を持っている必要があります。

マネージメントの仕組がない工務店が人材雇用で問題解決しようとすると、
まず、本来スループットに時間を割きたいベテラン社員の時間を
新人教育という余計な時間でそぎ落とされます。
※私はベテラン社員が新人教育を行なうことは猛烈に反対派です。
新人が活躍できる環境のつくり方についてのセオリーはあります。

さらに、教育時間がかかることでスループットが改善されないにも関わらず、
新人の給与や社会保険料が経費に上乗せされていきます。
ですから、キャッシュフローが悪化して借り入れでなんとかしのぎます。

このような余裕のない職務環境で新人は解らないなりに奔走し、
日に日に疲弊していき、メンタルが崩壊して退職してしまいます。

新人に投じた時間とお金が無駄になり、
スループットも上がらないために受注残が増え、
さらにキャッシュフローが悪化するという事になります。

このようなことにならないように、
成長している会社は回収した売上を人材に投資する前に、
生産設備や業務プロセスなどのインフラやツール、
情報処理スピードの向上などに投資すべきということです。

生産設備が充実していて、
受注から引渡までの業務プロセスが手順化され、
新人がすぐにでも活躍できる職務環境にまずは投資すれば、
新人が入社したら即戦力ということです。

設備は古く、業務プロセスも基準がなく、
情報処理スピードも遅い、
(大容量の添付ファイルをメールで送信するのもやっと。
社員同士の情報伝達もままならず、何をやるにも探し物ばかり。)
このような状況で新人を雇用して状況を変えようというのが、
無理があるのは、こうして文章にして読めば解ります。

自社が成長フェーズに入っていると認識している経営者は、
人材雇用の前に、職務環境の改善にも着手し、
自社がまだ未熟な職務環境であると認めて、
新人に職務環境の改善にも参加して頂き、
会社が得た利益をより組織が成長するための投資に向けるという
意志決定が必要です。