もう1枚持っていったのがこれ。QUEENのスタジオ8枚目「THE GAME」。
高校生の時、ジャストで買ったQUEENの最後のLPです。
それまで頑ななまでに使っていなかったシンセが使われていたり
ヒットした「愛という名の欲望」のロカビリービジュアルを前面に出した
なんだか似合わない革ジャンでキメちゃったジャケットといい
一般的には有名な「地獄へ道づれ」がファンクバリバリだったりで
俺のQUEENが遠くなっちゃった・・・と一抹の寂しさを覚えた
複雑な思いのこもるアルバムでもあるのです。
1曲目の 「 Play the Game 」は控えめなシンセが「あれあれ」って感じだけど
まあQUEENらしくて良いかなと油断してると・・・音の作りが明らかに違う「Dragon Attack」が、
続く全米大ヒット「Another One Bites the Dust(地獄へ道連れ)」が、
A面最後の「Crazy Little Thing Called Love (愛という名の欲望)」が違和感いっぱいで・・・
ロジャー節炸裂の Rock It (Prime Jive) もいつもとちょと違ってシンセピコピコだったり
「Don't Try Suicide(自殺志願)」 など「どーも違う」曲が続いてしまうのでした。
あの、くどいとも言える(笑)、めくるめく曲調は6th「世界に捧ぐ」あたりで影を潜めたものの
7th「JAZZ」はコンパクトながらハードさを失わず個人的には物凄く好きだったし、
その後のライヴ版「LIVE KILLERS」も大満足だっただけに
今ひとつ好みでない曲が続いて頭をかかえていると・・・
ブライアンのセンチメンタリズム爆発の名曲「Sail Away Sweet Sister 」がやっときます。
かのガンズのアクセルが初来日時に口ずさんだという隠れた名曲!
ブライアンの儚げなボーカルが切ない曲調に良く合って、これは泣けます。
そしてそして、ラストを飾る「 Save Me 」。
フレディの深みのある声に彩られたバラードだけで終わっても素晴らしいのに、
感情が爆発するかのように、ぶ厚い音で、あのコーラスでサビに入るこの切なさと心地よさ!
個人的にはQUEENが普通のロックバンドになる前から考えてもベストチューンだと思ってます。
今ひとつの印象(このあとQUEENは更に遠いところに行ってしまうのですが)を救う1曲。
僕を救って・・・歌詞の意味を噛み締ると涙が滲んでしまった当時の心境。
そして今聞いても、同じく鳥肌が立つくらい素晴らしい曲だと再認識。
「Sail Away Sweet Sister 」と「Save Me」この2曲があるのでこのアルバム自体も点が甘くなり
あれほど最初聞いた時嫌いだった「Another One Bites the Dust(地獄へ道連れ)」も
笑って許せてしまったのでした。
未だに聴いたことの無い方、ベストで「Save Me」は聴けるけど
「Sail Away Sweet Sister 」も是非聴いて下さいね(笑)