以前「エイリアンVSプレデター」観賞して、大いに燃えた(笑)直後に観るつもりだったこの作品、
公開はもう7年前だったのね。その後、それぞれ既にリメイクも作られているホラー映画の代名詞的
人気シリーズ「13日の金曜日」と「エルム街の悪夢」の名キャラクター・・・すなわち
ホッケーマスクの大男「ジェイソン・ボーヒーズ」とナイフ爪の伊達男(笑)「フレディ・クルーガー」、
この稀代の殺人鬼同士の対決といいうだけでニコニコしたくなる一本を
3週連続休日出勤の代休取った昨日金曜、一人家で色々細かい仕事を終えた後に
なんとなく急にホラー映画が観たくなりウハハと楽しんだのであった。
フレディVSジェイソン FREDDY VS. JASON (2003)
監督:ロニー・ユー 製作:ショーン・S・カニンガム 製作総指揮:ダグラス・カーティス
キャラクター創造:ウェス・クレイヴン、ヴィクター・ミラー
脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー、ダミアン・シャノン、マーク・スウィフト
出演:ロバート・イングランド(フレディ・クルーガー)、ケン・カージンガー(ジェイソン・ボーヒーズ)、
ジェイソン・リッター、モニカ・キーナ、ケリー・ローランド 他殺される人々
猪木対熊殺しウィリーに燃えた世代としてはこうした異種格闘技戦にほんとに弱くて・・・
ってなんか昔書いた気がしたら「AVP」のレビューでも同じ書き出しだった(笑)。
色んな「大人の事情」乗り越えて実現するこういうのっていいですよねえ。
「座頭市と用心棒」も良かったけどあれはタイトル通り「座頭市と用心棒」なんで
映画としては無茶苦茶面白かったけど、対決そのものは決着をみないで終わるのが残念だった。
それに比べるとこの「フレディVSジェイソン」はB級なりに一本筋が通っていて潔い。
ちゃんと、いや期待以上にきちんと「対決」してくれるのが嬉しいねえ。
ストーリーはかなり苦心の後が窺える。
フレディが人々の夢に侵入し、殺戮を繰り返した惨劇からすでに10年。
もう今やエルム街の若者たちの中にフレディの存在を知る者はほとんどいない。
恐れられればパワーが増すが、忘れられては何もできねぇじゃないか!
封印されているフレディにとってこんな状況はとても耐えられないのだ。
しかし彼は現実世界の殺人鬼ジェイソンの存在を知る。
アホな奴を利用すれば、再びエルム街に恐怖をもたらすことができるぜ!と思いついたフレディは、
さっそくジェイソンの夢に忍び込み、母親の姿でジェイソンに復活を命じる。
フレディの目論見通り、おかーちゃんの声で墓場から何度目かの復活を果たしたジェイソンは
エルム街に向かい、相変わらず「躊躇」ということもくさっそく殺戮を始める。
エルム街では相次ぐ殺人事件にフレディの復活が噂され、フレディは思惑通りになるとほくそ笑むが
ジェイソンは2、3人殺せばもういいや・・・と思っていたフレディの予想から大いに外れ、
シリーズで100人以上殺してる血が収まらないのか、彼の支配から脱して無軌道殺人街道まっしぐら。
これに怒ったフレディは、獲物をよこせとばかりにフレディをコテンパンに。
フレディを倒すにはジェイソンを利用してまえ!と逃げ回ってた若者たちも思いつき
最後の戦いはジェイソンのホーム「クリスタル・レイク」に移って、
ついにこのハタ迷惑な2人の最後の戦いが始まるのであった…。
あーこうして書いてみてもバカな話だなあ(笑)。でも最高に面白かった。
フレディ復活を阻止しようとする若者たちは、最後の方でジェイソンを利用しようと思いつくものの
それまでにどんどんフレディ&ジェイソンの犠牲になっていくのだが
そのあまりにも素っ頓狂な殺しの表現は、怖さより笑いの方が優ってしまうし
怪獣ものでよくある1回戦、2回戦と重なっていく「対決」も、まさに「VS」の名に恥じない戦いっぷり。
「なかなか死なない」お約束の元、切るわ刺すわ突くわふっ飛ばすわの何でもありで、
この対決アクションも大いに見ごたえあり。どのみち思い入れの入る余地のない2人なので
本当に怪獣バトルを「あんれまあ」と眺めている感触だ(笑)。
相変わらず口をきかないジェイソンの愚鈍さと
何だか饒舌なフレディの悪態も漫才のようで良い感じなのだなあ。
サービス精神溢れるロニー・ユー監督の演出に安心して「そこまでやるか!」とツッコミ入れながらも
しっかり笑って応えたくなるではないか!ってまあ、人はバンバン死んでますがね。
「悪魔のいけにえ」や「クライモリ」なんかの「嫌な感じ」系とは違った、
80年代によくあったあっけらかんスプラッタの香りもあり、
何より「今までを無かったことにして」的な無茶なこともなく、
かといってシリーズ制覇してない人にも優しいい1本だ。
(ちなみに自分も「13金」は劇場で1と3、4作目まで、TVで2と5か6作目を観たようなないような・・・、
エルム街に至っては1作目をビデオで観た以外はTVでちらちら何作か観たくらいなのだ)
難を言えばこの手の映画に適量あるエロ度は控えめ、
おまけにいつもホラーでは俺の目に留まる「この子はいいねえ」的おねーちゃんが残念ながらいないけど
とにかく親切かつサービス豊かな映画であることは間違いない(笑)。
まだ食わず嫌いで試してない方、ぜひご賞味あれ。
ジャンクフードが食べたいときには最高にウマイっすよ(笑)。