アメリカン・ダンス・アイドル | B級パラダイス

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地デジを観られる環境になってから映画や音楽番組を録りまくっているのだが
「こんな番組あったんだ!」と見入っている番組もいくつかある。
そのひとつが「アメリカン・ダンス・アイドル」。
ヘヴィメタルやらゾンビやらヴァイオレンス映画大好きの俺だが
仕事でダンスイベントに関わったせいか、喜んでこれを観られるようになったのが我ながら凄い(笑)。

有名な「アメリカン・アイドル」のダンス版だが実際の番組タイトルは
「So You Think You Can Dance」だ。BS11のFOXTVで放映している。
地区オーディションで合格した男女10名ずつのTOP20がファイナル進出していく。
そこで男女がペアとなり、10組が毎週くじ引きで規定の課題(ダンスジャンル)を与えられ
ペアでダンスパフォーマンスを行い(審査員の評がある)、視聴者が電話投票して
次回でワースト3組が決まり、その下位になった男女6人はソロを踊って審査員の評価を待つ。
そして、ペアに関係なく毎週男女1名ずつが脱落していく・・・という流れ。

18組のところから観だしたシーズン4の優勝者の放映が先週終わったばかりだ。
観だした直後にちょいとネットで調べたらこのシーズン4、実は2008年のものだった。
そこに優勝者まで記述してあって、結果が分かったまま残りの放送を観る羽目になったのだが(苦笑)
時に辛辣であったり、逆に素晴らしいと笑っちゃうくらい感情ほとばしる審査員のコメントも楽しく
結果を知ってもまったく気にならないくらい毎週楽しませてもらった。

ダンサーは独学のストリートダンサーは少なめ。訓練を受けたダンサーが多数を占めている。
黒人、日系人、ヒスパニックと人種も様々な若者たちがトップを目指して挑んでいく様は
「コーラスライン」や「フェーム」(例えが古いかな(笑))のようで感動的だった。

毎回のダンスジャンルもヒップホップ、クランプのストリート系からジャズ、コンテンポラリー、
ブロードウェイにディスコ、サンバにタンゴにワルツに、ボリウッド(インド舞踊)など本当に多彩だ。
これをトップ10になると毎週パートナーが変り、しかも2種類のダンスが課題となる。
加えて番組オープニングには全員の群舞まであるのだから恐れ入る。
参加ダンサーに振付をするコレオグラファーの仕事ぶりがまた素晴らしく、
これを踊りきるダンサーたちのスキルの高さは、本当に素人とは思えない凄さだった。

ストリートダンサーがコンテンポラリーを、ブレイクダンサーがラテンダンスを、
社交ダンサーがヒップホップを踊りきるのだ。本当に凄い。
トップ10までくるとどんなダンスジャンルでも甲乙つけがたくひたすら美しいのだ。
前に3歩、後ろに3歩。この前後の動きだけで鳥肌が立つほど感動するようなダンスがあるとは
正直自分でも思わなかった。

だんだん入れ込んできちゃって、ジョシア凄ぇー!トウィッチうまい!ゲブ頑張れー!
コートニー可愛い!ケーリントン綺麗!ケイティ素敵~などと声援している俺(笑)。
だから彼らが脱落していくのを観るのがだんだん辛くなったり
また、ライバルのはずが、だんだん連帯感が強まっていく様が手に取るように分かり
何度もジーンとさせてもらったのだった。

仕事の上ではダンスジャンルの壁みたいなものをよく感じたのだが
ダンスはダンス。どんなジャンルでも踊れるのがプロへの避けて通れない道なんだろうな。
もちろんポップやブレイキンなど特別なスキルが必要なものは課題にならないが
観だした時には誰がどんなダンスが本業だなんて全く分からないくらいだった。
そのくらい皆なんでも踊れ、しかも自分のものにして「表現」の高みに持って行っているのだ。
優勝したジョシアはポップが得意なストリートダンサー。
しかも独学だそうでアメリカのダンサーの層の厚さを改めて思い知らされた。

仕事でも付き合いのあるブレイクダンスの世界チャンプや
マドンナのツアーに帯同したダンサーなど日本人ダンサーもがんばっている。
イベントに参加するチビッコダンサーが狭い視野にとらわれず、誰かに強制されるのではなく
本当に「踊ること」を楽しんでくれたらいいな・・・などと想いを馳せてしまったよ。


最後のマーク(コンテンポラリー)とチェルシー(社交ダンス)のダンスが凄い


5分過ぎのジョシュア&ケイティのダンスが個人的には大好き


最初の女性TOPのケイティと準優勝トウィッチのユニークなダンス。素晴らしい!