躊躇いが後々に遺恨を残す「inchon!」 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

「北の暴走」とも捉えられる「核実験強行」に、各国の非難なり経済制裁が
発動されるようだが、一心不乱に「国の保身なのか自身の保身なのか」核を持つ
事で得られる「脅威」としての政権体制強化には、これ以外の選択肢がないのも
北の事実ではないのか。

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安倍晋三首相は16日、時事通信の単独インタビューで、3回目の核実験を強行し
た北朝鮮への制裁強化に関し、「北朝鮮の口座に大きく網をかけていくことが
必要だ」と述べ、日米など関係国が連携して北朝鮮関連の銀行口座を凍結すべ
きだとの考えを明らかにした。
金融制裁をめぐっては、米国のブッシュ前政権が2005年にマカオの金融機関
「バンコ・デルタ・アジア」の北朝鮮口座を凍結。首相は14日のオバマ大統領
との電話会談で「良い経験だった」と評価している。
首相は、口座凍結は「金正恩体制に打撃を与える。彼らにとって自由なキャッ
シュだから、それを押さえる意義がある」と強調した。 

時事ドットコム
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2013021600239

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北朝鮮が12日に強行した3回目の核実験。国内では広島・長崎の被爆地を
はじめ各地から多数の抗議の声が上がり、拉致被害者の家族など各関係者ら
にも失望の色が広がった。日本有数のコリアタウンが広がる大阪・生野でも、
北朝鮮に家族を残した在日コリアンらは「まるでならず者」「次はもっとと
んでもないことをするのでは…」と非難の声一色。北朝鮮の暴挙に怒りの声
は高まるばかりだ。

■核実験でおなかふくれない

ならず者”の暴挙が伝わったきっかけは気象庁だった。12日午前11時5
7分50秒ごろに北朝鮮からの揺れを観測したことを発表。「地震の波形か
らして自然の地震ではない可能性がある」とし、推定マグニチュードは5・
2、震源の深さは0キロとした。
事態はすぐさま日韓両政府に伝わり、各メディアも一斉にこのニュースを報
道。その後の調査で、地震は核実験による影響と判明した。
北朝鮮に妹がいるという飲食店経営の女性(36)は、午後0時半ごろに韓
国の報道機関の衛星ニュースで事態を知ったという。
料理の仕込みの手を止め、食い入るようにテレビ画面に見入った。「今回の
実験は明らかに挑発行為。まるでならず者だ」。
怒りに震える手をかざしながら「日本も韓国も甘く見られている。一度がつ
んと言ってやらないと北は調子に乗るばかりだ」と日韓両政府に厳しい対応
を求めた。
また、「今ごろ妹は北でひもじい思いをしているかもしれない。核実験なん
てしてもおなかはふくれないのに、どうしてこんなばかなことをするのか」
と非難し、「北と韓国はルーツは同じ。これでまた在日コリアンへの目が冷
たくなるかもしれない」と肩を落とした。

■黙ってみているつもりか

どうせやると思っていた」。飲食店従業員の男性(46)は核実験の実施を
報じるパソコンのニュース画面を開いた瞬間、諦めにも似た気持ちが広がっ
たという。「核実験も3回目になり、1回目ほどの衝撃はなくなった。
次はもっととんでもないことをするんじゃないか」と不安を隠せない様子で、
「北は金正恩(第1書記)が指導者になってから過激さを増すばかりだ。
なぜこんな暴挙に出れるのか」と早口で続けた。
また、「日本も韓国も、すぐ近くの国が戦争の準備を着々と進めているのを
黙ってみているつもりなのか」と厳しい口調で日本政府を非難し、「危機感
を持って対応しなくてはだめだ。日本はアジアのトップなのだから、アジア
の安定に主導権を持って臨んでほしい」と力を込めた。
買い物をしていた主婦(29)は「餓死する国民もいるのに、どこにそんな
お金があるのか」と主婦目線で北の核実験を批判。
「核実験は外国にも北の国民にも最悪の出来事。いろんな国が一致団結して
中止を要請してもだめだったのだから、もっと強硬に対応しなければ北は変
わらない」と話した。
韓国の報道機関で核実験を知ったという無職の男性(41)は「北は異常だ」
とぽつり。「でも最も恐ろしいのは、日本の国民が『戦争なんて起きるはず
ない』と思っていること」と続け、「実際に使用しなくても外交上の切り札
を手に入れることになるし、一刻も早く対策を取るべきだ」と危機意識の欠
如を訴えた。
また、飲食店従業員の女性(29)は「本当に恐ろしい。戦争が終わってア
ジア諸国が築いてきた平和が一瞬で壊れてしまう。
最悪の事態にならないことを祈るばかりだ」と話した。

■実力行使が必要

一方、平成18年10月、21年5月に続く3回目の核実験に各方面からも
非難の声が続々と上がった。
山田啓二京都府知事は12日の定例記者会見で、「東アジアと世界の平和と
は違う方向だ。強く遺憾と抗議の意を示したい」と批判。都内で記者団の取
材に応じた日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長も「ルール違反に対する
制裁は非常に重要」とし、「相手方が絶対に言うことを聞かないときにはル
ールを守らせる実力行使が必要」と政府に対して北朝鮮への制裁を要求した。
また、松井一実広島市長は「被爆者の辛く悲しい経験に基づく平和への思い
を踏みにじる暴挙」と強い憤りを表明し、北朝鮮の金正恩氏に抗議文を送付。
原爆資料館(広島市中区)では、最後の核実験からの日数を表示している
「地球平和監視時計」のカウントをゼロにリセットし、増田典之副館長は
「北朝鮮の姿勢に憤りのみならず悲しみさえ覚える」と話した。
「長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会」の川野浩一議長(73)も
「事実上の長距離弾道ミサイル発射後の核実験は、これまでの実験とは異
なり極めて深刻だ。日本政府は制裁だけではなく対話の窓口を開き続ける
べきだ」と語った。

■「迷惑な電話」

「つくづくけしからん国だ。周辺国と共存共栄しようという気持ちはあるの
か」。北朝鮮に拉致された被害者の家族らも怒りにうち震えた。田口八重子
さん=拉致当時(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(74)は、
「拉致を取り巻く環境変化が頻発することで、拉致事件の解決が遠ざかって
いく感じが否めない」と強い警戒を示した。
また、横田めぐみさん=同(13)=の母、早紀江さん(77)は「あの国
はやるといったらやる。前からずっと同じことの繰り返し」と失望。
「国際社会みんなで、平和に交渉するよう揺るぎないメッセージを北朝鮮に
言い続けてほしい」と国際社会が連帯して対応することを求めた。
一方、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)は産経新聞の電話取材に対し、
「私たちとは一切関係ないので、迷惑な電話をかけないでほしい」と話し、
一方的に電話を切った。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130216/waf13021618000020-n1.htm
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自分達の祖国の経済が逼迫している現状であれば、外にいる人にとっては「何やっ
てる」からの批判も簡単に出来ようが、そこは密告社会みたいな自国内では、不満
があれど、押し黙るのが処世術なのは、これまでの独裁政治体制下ではままあるこ
とで、日本に居るからこそ「声をあげることが出来る」その事実と「反日的言論」
という狭間は、到底「友好」とかの戯言では解決しない問題だし、権利と義務を
履き違えれば、嫌悪感が増す元になって来る。
自国の民も、他国に暮らす民をも苦しめる体制が続くのは、はたして良いことなの
か・・・、そこらの「輝かしい祖国」としての誇りからずれるのであれば、やはり
体制崩壊に向かう言動を、日本国内からも発信して行かなければ、万民が健やかに
暮らす祖国とはならないし、まして「分断国家の軋轢」ばかりを生む・・・。

その「分断国家」になってしまった元凶は言わずと知れている「朝鮮戦争」なのだ
が、国連軍対北朝鮮という図式には「南朝鮮」の不甲斐無さしかクローズアップせ
ず、その後の「他人の助け」無しには成し得なかった経済発展も、またその時、異
国の地で命を落とした国連軍の兵士への「感謝・慰霊」ははたして・・・。

そんな南朝鮮の窮地を救った「アメリカ軍の奇襲作戦」を描いたものに、大金を
はたいて制作されたものに「inchon」がある。

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実際の当時の報道にも、この絶対的窮地を挽回する「作戦」として指揮をした
「マッカーサー」の手腕は、今更ながらに評価されて良いものだろう。



この作戦を中心にして描いた映画が以下のものだが・・・。
金を使ったものだから、良いものとはならずの典型的なものとして、その名が
映画賞に残っているのは、なんとも・・・。

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「inchon」 八十二年未公開作

今ではなかったものとでも見ているかの「朝鮮戦争」だけにこんな作品がある
のは知らなかったが、配役を見れば日本公開をしてもおかしくない。
ローレンス・オリビエにジャクリーン・ビセット、デビット・ジャンセン、三
船敏郎と名だけは知られているし、監督はテレンス・ヤングである。
ただ、俳優も監督もさて「やる気があったか」となれば、やはり金の割には
出来そのものはゴールデン・ラズベリー賞を獲るだけのことはあるということに
なって来る残念な作品である。
歴史的事実の「奇襲作戦」を敢行する作戦とかのくだりはそれ程でもないが、灯
台奇襲奪還、日本人の機雷除去を経て、海兵隊の上陸等が緊迫感なく続き、実写
フィルムとの編集による戦闘、幾度となく使いまわされるジェット戦闘機の隊列
飛行にあわせた爆弾炸裂シーンでは、アクション得意の監督のなせる技かとも、
思える出来には、なるほどねぇと・・・。
まして大群衆が歓迎するマッカーサーの首都入場からのシーンの力のなさは
いかがしたものだろう。
南朝鮮の民の歓迎振りと、醒めたマッカーサーの対比には戦勝気分はない。
もっとも「朝鮮戦争」は終結したのではなく、休戦協定が結ばれて今日に至る
のだから、これはこれで当然かもしれない描写で、その後マッカーサー解任が
ドキュメントで映されてエンドになるのだが、戦争映画としては「しょぼ」とし
か思えないものになってしまっている。

軍人であるマッカーサーは、戦いが始まれば完膚なきまでに勝利するべしとする
気概があって、この泥沼化する「朝鮮民族紛争」においては、イライラのし通し
で、「原子爆弾使用」を提案し、時の大統領トルーマンの采配から将軍罷免を受
けるとなるのだが、こと戦争においては軍人の方が、後々ののことを斟酌してい
たし、何より兵の犠牲の上の勝利に対しての心構えがシビリアン・コントロール
選りすぐれていた・・・。
今日の北朝鮮の愚行に対して、あの当時の完膚なき勝利は、今日の世相を変えてい
た可能性が高いものとなっていたろう。
あのベトナム戦争もマッカーサーにすれば「勝利を得られず兵の消耗のみのもの」
として反対を進言しているのだから、アメリカとしても世界も優れた軍人の視点を
再認識すべきな「世の動き」ではないだろうか。
兵も国民であるの、軍人だからこその視点は政治家の見習う点ではないだろうか。



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                 といったところで、またのお越しを・・・。