イメージが大部分を締めるテレビ・メディアで、批判が高まれば弁明のための「記者会
見」が行われ、演技が出来る者はイメージをアップすることも出来るし、また真摯に反
省の態度が見ている人に響けば、それでもイメージ・アップにも繋がるのだが、いくら
シナリオを練っても演じる者が、その器でない、あるいは真摯な態度が出来ないものは
記者会見自体が「イメージダウン」のためのものとなって、印象操作に秀でているテレビ
・メディアも「神編集」で、イメージを向上させえないとなって来る。
最近の「記者会見」は、正にマンネリ・シナリオの焼き増しも演者の技量も真摯的態度も
ないとなれば、「静かにフェイド・アウト」はなさそうだが・・・。
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人気お笑いコンビ「次長課長」の河本準一(37)が25日、東京都新宿区で記者会見し、
河本の母親が4月ごろまで生活保護を受給していたことを明らかにし、
「お騒がせして申し訳ありませんでした。むちゃくちゃ甘い考えだった。
5、6年前の分からのお金はお返ししたい」と謝罪した。
一部の週刊誌が4月に「年収5000万円の人気芸人の母親が生活保護を受給してい
る」と匿名で報道。
その後、国会議員のブログなどで河本の名前が明らかになり、騒動になっていた。
河本は母親の生活保護の受給について「これまで福祉の方と相談して決めてきた。
何か問題があると想像できなかったが、今思うとむちゃくちゃ甘い考えだった」と述べた。
母親が受けた生活保護費について「お金はきちんとお返ししたい。
税金を負担している皆さんに大変申し訳ない」と話した。
所属事務所のよしもとクリエイティブ・エージェンシーは今月16日、
「本人や親族に不正受給のそしりを受けるような違法行為はない」との見解を発表して
いた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20120525-OHT1T00103.htm?from=yol
お笑いコンビ、次長課長の河本準一さんが、母親の生活保護受給を謝罪したこ
とについて社会学者の宮台真司さんがコメントした。河本さんを追及していた
片山さつき自民党衆院議員を批判する内容で、話題を呼んでいる。
河本さんの謝罪会見が行われた2012年5月25日放送のラジオ番組「荒川強啓 デ
イ・キャッチ!」(TBSラジオ)にゲスト出演した。
河本批判で「本質的な議論がなされなくなる」
河本さんの母親は河本さんがお笑い芸人になったものの、仕事がなく収入もわ
ずかだった15年前から生活保護を受給。4月に週刊誌が「年収5千万円の人気芸
人の母親が生活保護を受給」などと報じたことを受け取りやめた。河本さんは
自分の年収が増え始めた5~6年前からの分を返還するとしている。
謝罪会見後もネットでは、河本さんを批判する声が大々的に挙がっている。宮
台さんは「今はネット社会なので、こういう道徳的なフレームに触れるような
問題があると炎上する」とし、今回の騒ぎも予測できたとする。
最初の週刊誌報道では河本さんの名前は伏せられていたが、その後、一部ネッ
トメディアが実名で報道した。片山議員も河本さんの名前を出して、ブログや
ツイッターで追及していたが、これが「非常に大きな問題だ」だとする。片山
議員の行動は「人気取りであると同時に不用意な、というか不必要な問題の拡
大」だとし「本質的な議論がなされないで倫理的な批判ばかりが出てくるとい
うことになってしまう」と懸念する。
福祉事務所にも問題がある
宮台さんは、今回の件は河本さんと福祉事務所のやりとりによって「当局が許
容していたこと」だとし、本来なら批判についても河本さんと福祉事務所に半々
か、4:6で、6の方が福祉事務所にいかないとおかしいとする。
役所には税金を使って、税金の使い方を最適化した上で福祉を行う責務がある。
そのため、役所が最適化の責務を怠っていたことになるとし、
「役所がそれでいいというのなら、『じゃあ母親は生活保護のままでいいや』
って思う人が出てくるというのは、もちろん道義的に責めていいけれど、いく
らでもあり得ること。行政の適切性という観点で考えれば、そういう人間が必
ず出てくるということを想定した上で、枠組みを適正化するべき。それが本質
なのに、実名を挙げて特定の個人に批判を集中させた片山さつきという自民党
の議員の資質には大きな疑念がある」
と語った。自民党に対しては「問題の本質を見失わせるようなスキャンダラス
ティックな意見表明をするなと(片山議員に)警告するべきだ」としている。
片山議員擁護の声も多い
宮台さんのコメントはネットでも話題になり、多くの書き込みが寄せられた。
「全くそのとおり 役所の怠慢と制度を放置してきた官僚政治家が一番悪い」
「片山もマスコミも、スキャンダリズムの中で己の利益を追ってるだけだから、
問題の本質はスルーされてる」と同意するものもツイッターなどに相当ある
ようだが、
「片山が頑張ったから、改めてナマぽ問題が表面化したんだろ? 国会議員と
して良い仕事しただろ」
「ナマポに触れたらこの有様か 今後一切不正受給に触れる議員は現れないな」
「河本はテレビにあれだけでてるから公人と同じなんだよ 民主党が何もやら
ないから片山がやってるだけだろ」
といった片山議員擁護も多い。
河本さんの謝罪会見のあった25日、片山議員がスポーツ報知の取材に応えてい
る。今後は生活保護制度の改正に動き出す方針で「これをきっかけに、受給の
膨張が事前防止できるのは大きい。全国の方々に『もらい得』はない、という
のを伝えられたので」。河本さんについては「個人(攻撃)が目的じゃない」
とする一方で「新事実が出てくれば別ですよ。いろんな情報提供がありますの
で」と語っていたという。
河本さんは26日未明、10日ぶりにツイッターを更新した。「この度はファンの
皆様、関係者の皆様に大変ご迷惑とご心配をおかけしまして本当にごめんなさ
い。 応援してくださるファンの皆様には舞台やテレビなどで、一日も早く恩
返しが出来たらと思います。 これからも次長課長を宜しくお願いします」と
書いている。
http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/story.html?q=20120526jcast20122133440
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シナリオのそれを演じる者が技量不足だと、全く聴衆に響かないものである。
それだけに「日本人的心情」のなさが際立って、どこか「表面上のやり過ごし」には
批判は消えそうもないだろう。
そして「社会学者」とかの人も、「社会経験」のなさが「真っ当なことを言っている」のだが
「社会学者」として社会経験値のバックボーンが知識と頭脳に頼るから、こちらも全く響
いてこない。
だけに擁護する姿勢を批判されたりするものだ。
上の画像のような皮肉は、「庶民の社会学」として「生きている批判」である。
まして以下のような事例を、じっくり読めば「生活保護」の相互扶助からはじかれる
日本人にとっては、論外になるだろう。
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京都市伏見区桂川河川敷で2月1日、無職片桐康晴被告が、 認知症の母親を殺害
して無理心中を図ったとみられる事件の初公判が19日に行われた。
事件内容は認知症の母親の介護で生活苦に陥り、母と相談の上で殺害したというもの。
片桐被告は母を殺害した後、自分も自殺を図ったが発見され一命を取り留めたとの事。
片桐被告は両親と3人暮らしだったが、95年に父が死亡。その頃から、母に認知症の
症状が出始め、一人で介護した。
母は05年4月ごろから昼夜が逆転。徘徊で警察に保護されるなど症状が進行した。
片桐被告は休職してデイケアを利用したが介護負担は軽減せず、9月に退職。
生活保護は、失業給付金などを理由に認められなかった。
介護と両立する仕事は見つからず、12月に失業保険の給付がストップ。カードローン
の借り出しも限度額に達し、デイケア費やアパート代が払えなくなり、 06年1月31日
に心中を決意した。
「最後の親孝行に」
片桐被告はこの日、車椅子の母を連れて京都市内を観光し、2月1日早朝、同市伏見
区桂川河川敷の遊歩道で「もう生きられへん。此処で終わりやで。」などと言うと、母は
「そうか、あかんか。康晴、一緒やで」と答えた。片桐被告が
「すまんな」と謝ると、母は「こっちに来い」と呼び、片桐被告が母の額にくっつけると、母
は「康晴はわしの子や。わしがやったる」と言った。
この言葉を聞いて、片桐被告は殺害を決意。母の首を絞めて殺し、 自分も包丁で首を
切って自殺を図った。
冒頭陳述の間、片桐被告は背筋を伸ばして上を向いていた。肩を震わせ、 眼鏡を外し
て右腕で涙をぬぐう場面もあった。
裁判では検察官が片桐被告が献身的な介護の末に失職等を経て追い詰められていく
過程を供述。
殺害時の2人のやりとりや、「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい」という
供述も紹介。
目を赤くした東尾裁判官が言葉を詰まらせ、刑務官も涙をこらえるようにまばたきする
など、法廷は静まり返った。
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生活保護の「不正受給」でないとか道義的問題とかでなく、これまでの芸能人であれば
「貧しかったからこそ、頑張っていまは両親に家を建ててやった」という美談なら、こんな
批判にさらされることもないのだ。
それが売れて来ようが、「貰えるものは貰っておく」とかの「世間様への配慮」が全くない
矜持は「日本人のメンタリティー」がないとなりそうである。
その違和感が「胡散臭さ」の元となり、記者会見がマイナスに皮肉な働く原動力になった。
まぁ「禊ぎが済んだ」と関係者が思っているなら、それはそれで良しとなるが、確実にタレ
ント生命は「終わったと思う国民」が多いと思う。
誰かがシナリオを描き、それを確実に演技して「一世一代」のものであれば、あるいは
イメージ・アップしたかもだが、そもそものシナリオが古臭く、その上演技が散漫では
逆効果でしかない。
これはつい最近まで「印象操作」のそれで「大人気」と喧伝していたなんちゃらポップス
と相通じて、目論見が逆に作用して、イメージダウンを推し進めるとよく似ている・・・。
で、これまであったいろいろな良さそうなシナリオを繋ぎ合わせて焼き増しして作り出し
たら、これがまた「クズっぷり」だけが目立って「なんちゃら」グダグダな作品になった。
という評価が出てくるのが「ブラデイ・ポンポン」というホラー映画では・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=qnhRmZR825k
「ブラディ・ポンポン 切り裂きチヤガール 」 八十八年未公開作
この画像のポスターは良しで、掴みはいいと思うのだが、邦題自体も売りたい意識
はないみたいな、あちらのもののカタカナ表記では、大概の察しがついてしまう。
内容はチヤガールの山合宿での出来事という、お色気と恐怖という定番の展開が
良ければそれなりの「人気」も出るものだが、演技をする者の気迫も伝わらず、まして
演出は色気に笑いを加えたかったらしいデブの脇役が、すべて滑ったものとなって、
とんと笑える映像がなく、ましてお色気も写し方が悪いのか裸でも色っぽさが伝わって
こない。
そんなだから「殺害」のそれも、なんとも「二番煎じ」を見せられているようで、ため息交
じりになってしまうと、ポスターの迫力はどこかへ飛んでいってしまい、ラストの暗さと
共に、記憶に残るのがデブのキャラの「イライラ」させる場面挿入で、やられると「スッ
キリ」して見ていられるのだから、笑い要員失格であるし、演出のダラダラ感が半端なく
前半で飽きてしまい、後半の惨劇もうざったく感じてしまう。
ホラー映画のいいとこ取りを目指したというか「キャンプでの惨劇」となれば「フレディ」
ものだが、ここらは演出のダメさ加減がクローズアップして来て・・・。
ようは演出も演技もダメッぷりが炸裂すると、こういった映画の出来上がり・・・。
まぁ、今回の記者会見も「シナリオも演じる者も」、この映画と同じ評価なのだから、
押して知るべし・・・。これを擁護出来る脳は「テレビ・メディア村」の人々位だろう。
それにしても「村社会」はいろいろ存在して、ろくなことをしないのだが・・・。
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