対岸でない、身近な脅威「ツイスター」 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

アメリカでの発生は見慣れていて、その凄まじい勢いには圧倒されるのだが、それが

日本でも同様の災害が発生して、その壮絶な被害が明らかとなり・・・。


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6日の竜巻とみられる突風は、上空の寒気と地上付近の暖かく湿った空気との寒暖差

が40度以上と大きいために積乱雲が発達し、回転する上昇気流が生まれ、起きたと

考えられる。


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気象庁のレーダーには直径10~20キロの積乱雲が確認されている。通常の数倍の

大きさで、強い竜巻を生みやすい積乱雲「スーパーセル」が発生した可能性がある。
同庁によると、6日、日本の上空約5500メートル付近には、氷点下21度以下の寒気

が流入。
一方、日本海の低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んだ。突風が発

生した時刻とほぼ同じ午後1時、大きな被害が出た茨城県つくば市の地上の気温は

25・6度で、平年最高気温21・3度を上回っていた。
日本付近では約1か月前から上空を流れる寒帯前線ジェット気流が蛇行し、
寒気が入りやすく不安定な状態が1週間から10日ごとに繰り返されている。
4月上旬に暴風雨をもたらした爆弾低気圧もその影響だ。

読売新聞 5月7日(月)14時53分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120507-00000517-yom-sci



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6日午後1時ごろ、茨城県つくば市で竜巻とみられる突風が吹き、同市北条地区を中

心に大きな被害が起きた。
男子中学生(14)が倒壊した家の下敷きになって死亡し、40人以上が負傷した。

窓ガラスが割れ屋根瓦が吹き飛び、県内で約230棟が壊れた。現地では当時、大気

の状態が不安定で、竜巻などの突風が起きやすい状態だった。
家が崩れ落ち、ガラスやがれきが散乱した市街地に、想像を超えた竜巻の爪痕が残

った。栃木県や埼玉県をはじめ、ほかの地域でも突風や落雷などの被害が相次いだ。
「竜巻が発生した」。午後1時ごろ、つくば市に住民から通報があった。同時に、竜巻と

みられるどす黒い渦巻きが、「ゴオーッ」と音を立てて屋根瓦などを巻き込み、時には

進行方向を変えながら市街地を進む様子が確認された。
最も被害が出たのは、同市の北条地区。2棟ある雇用促進住宅北条宿舎(5階建て)

のうち、竜巻の進路に近かった建物は中央部分を中心に窓が割れ、ベランダの壁が

吹き飛んだ。駐車場には、ほかの場所から飛んできた車や建物の一部が積み重な

っていた。
近くの生花店では、玄関から風が入り、建物の屋根を押し上げるようにして突き抜け

たという。店長(54)は「店の中はがらんどう。花もすべて飛ばされた」。店の横に止

めていた車は店の約30メートル先に飛ばされていた。
この周辺が、風の通り道になったとみられる。
同地区の商店街では、電柱が根こそぎなぎ倒され、電線や信号機が垂れ下がって

いた。ほとんどの店でシャッターやガラスが壊れ、がれきが散乱し、看板がちぎれ

飛んだ店もあった。
水戸地方気象台は今回の突風を、竜巻か、積乱雲から突風が吹き下ろすダウンバ

ーストとみて、7日に現地調査する。
竜巻の強さを現す「藤田スケール」でみると、国内では06年11月に北海道佐呂間

町で起きた竜巻など3例で、「F3」と観測されたのが最高だ。今回もし竜巻と確認さ

れれば、被害状況から「F3」に匹敵する可能性もある。

http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20120507-946736.html

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同じような地区に住んでいても、全く被害がないところだと「報道される惨状」に

強烈なショックを受ける。

アメリカでの「被害」には「対岸の火事」としてみていられるが、身近にそれが起こる

のは信じられない面持ちになる。

異常気象の様は、何が起こっても不思議ではないを思い知らせる。


で、こういった災害としては「パニック映画」として「ツイスター」が思い出される。



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http://www.youtube.com/watch?v=SJg0JNGwqk8

「ツイスター」 九十六年公開作


このパニック映画はスピード感もあり、その迫力に圧倒されたものである。

主人公の夫婦の諍いとかのサイドストーリーはやたら陳腐だが、幼少期の体験

から「一途な思い」で、竜巻の「解析」に命を掛ける女性の懸命さと、それの研究に掛

けるスタッフと、また対立する同じ研究をするグループとの「出し抜き合戦」とかが、命

知らずな様と原因究明に掛ける人々の熱き思いが自然災害の猛威をより引き立てて

映像に凄みを与えていた。

何より「牛が空を飛ぶ」なんて・・・。

映画としての出来は、主人公達の苦労と相容れずに、「ツイスター」の物凄さに「ドロシ

ー」を入れて観測に成功したところまでは良かったが、防げる災害でもないのを悟ら

せるのに映像は、より強烈に見ている人を引き付けた。



そして現実に「竜巻」が起こり、位置的には「震災からの復旧」もままならない「福島

原発」付近でなかったのは、被害に遭った人々には失礼かも知れないが、不幸中の

幸いかとも思える。
そんな「竜巻被害」と「原子力発電所」を結びつけたて描いたのが「アトミック・ツイス

ター」という映画だった。


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http://www.youtube.com/watch?v=0q14X41D7n4

「アトミック・ツイスター」 〇二年制作


出だしは農家の親子の「竜巻」の凄さからの災難を描いて、こっ、これはと少しばかり

身を乗り出せるのだが、どうもcgでの背景の凄さと人間の実写がチグハグで、乗り出し

た身が後ろにひっくり返る・・・。

予告編の上手い編集からの興味が、本編のそれと落差がありすぎて、ため息が出る

映画ではあった。

それでも「原発の電源喪失」とかの危険性の再認識には、見た時と「福島原発」経験後

では、見方も変わるかも知れないが、見た時点ではディーゼル・エンジンの燃料確保に

奔走してタンクローリーを送り届けて、燃料棒の暴発を防ぐとかの「思わせぶり」だけ

だから、やはり上の作品とはえらい違いがあった。

それでも着眼点は実際に「竜巻被害」を目の当たりにすると、これが福島原発の四号機

直撃だったらと想像すると、やはり不幸中の幸いと思えてくると同時に、思い出すのだか

ら、それなりに記憶には残っていた作品となりそう・・・。

そうそうた竜巻直撃でやられる警備員に、どこかで見た顔・・・。カール・ルイスがでてきた

のは笑えた。


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                       といったところで、またのお越しを・・・。