趣旨が二転三転、妄想家が描く恐怖は「ガバリン」 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

停滞する「拉致問題」の解決の方策でもあるまいに、政権政党が何のために日本に

超法規的措置で呼んだのか、とんと意味不明な人物の招致に対して、拉致被害の

家族からも「新味な話」の期待はなかったのたが、そこに呼んだ人も日本の国民の

反応の鈍さに「八つ当たり」・・・。

もっともこの場合、マスコミの過剰な報道姿勢にも、またこの大臣の姿勢にも眉を

ひそめたくなる。こんなので「拉致問題」が解決するでもなく・・・。


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【ワイドショー通信簿】中井担当相「金賢姫」で相報道陣に八つ当たり とくダネ!

来日中の大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫元工作員が軽井沢の鳩山前首相
別荘で過ごした1日目を取り上げた。
20日早朝に別荘に到着した金元工作員がこの日面会したのは、中井洽拉致問題担

当相と北朝鮮で日本語を教わったという田口八重子さんの家族。
しかし、期待された拉致問題については大きな進展は見られなかったようで、番組で

はこの日周辺で起きたトラブルなどを巡る話題を伝えた。
面会を終えて記者会見に臨んだ中井拉致問題担当相はなぜか怒っていた。
「ヘリの音がうるさくて会談にならなかった」「ヘリコプターを飛ばしているのはどこの

会社ですかッ」別荘前の道路に駐車している報道陣の車にも、「道路を空けてくれと

お願いしているんですから」と八つ当たり。
これに笠井信輔アナが「都心のホテルでやればこんなことにならないのに」と切り捨

てた。もともと来日目的がはっきりしない。中井拉致問題担当相は「(金元工作員が)

一生に1度しか国外に出れないから旅行がしたい」と話したことも理由の一つにあげ

ている。取材した大村正樹リポーターは、「韓国で初めて顔を見せた時よりも警戒が

厳重過ぎて、ここまでやるのかなという感じがしました」(抜粋)

http://news.livedoor.com/article/detail/4898017/

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マスコミの対応の「ヘリコプター」というのも、いささか過剰すぎてしまって「呆れ返る」

姿勢ではある。

そして逐一スケジュールを知らされても、「どうでもいい」情報ばかり、肝心の「生死」

などは二十年前から「情報のない世界」にいる人に託するもんでもない。

要は「招致も疑問符、そして報道も過剰な疑問符」と、意味のある報道でも、また意

味のある招致ではない。 と、結論付けられる「無駄な行いと情報」となりそうだ。


この「なにがしたかったのか」の疑問が浮かぶものに、映画でも再三出くわす。

そして映画のストーリーは今一でも、映像的な強引さには、そこを突付かなければ

それなりに見れた恐くない「ホラー映画」と呼べるものがあった。

それが「ガバリン」である。


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http://www.youtube.com/watch?v=WDzp_B00x9s&feature=related

「ガバリン」 八十六年公開作


邦題の日本語読みなら「ゴブリン」と読めるものをわざわざ「意味不明な名称」にしたが、

この映画には、ことの外合っていた。

原題は「ハウス」という、家に住み着いた悪霊とかの「超常現象」かと思いきや、いろいろ

な思いがある主人公の「妄想」といっていい、行方不明の息子への思いが「妖怪」を生み

出してしまうかと思えば、ベトナム戦争での「贖罪」・・・。

って、その贖罪は「ベトナム」へのそれでなく、戦友の「殺してくれ」の嘆願を無視して、

助けを求める間に、戦友がベトコンに捉まってしまい、そして「酷い扱いを受けた」から

戦友がそれを恨んで出てくる・・・。

そこらはもろ逆恨みだと思うが、それを妄想してしまう主人公の作家の頭脳も相当なもの

であると言わねばならない・・・。

脚本的に出だしのおばの死と「相続した家」の関係からは、怨念とか怨霊が忍ばれるの

たが、物語が進んでいくと、くだんの行方不明の息子への贖罪から離婚した妻が登場とか

そしてそれが「悪霊」でとか、そしてそれはなかなかくたばらないで、隣の子供と共に時空

の「狭間」に逃げ込み、そこに行方不明の息子がいたり、戦友が襲ってきたり、そのものた

ちを倒せば、別れた妻がすっと現れ息子をきしと抱きしめ・・・。

めでたし・めでたし・・・。って、冒頭のばあさんの死と「呪われている」だのの亡霊となって

現れての忠告はどこかに飛んでいて、逆恨みの戦友はなんだったのか、何しろ設定が作

家である。支離滅裂な作品はどう見ても「売れない」のではないのか・・・。

ただそういったストーリーを度外視すれば、超常現象とか怨霊の登場とかのスピードは

なかなかいいので、ただ見ている分には「飽きない」作品ではあった。

ただ、原題の「ハウス」の趣旨は、さてどこに行った?、の疑問は・・・。



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http://www.youtube.com/watch?v=5ouvkZzJ-Nc

「ガバリン 二 タイム・トラぶラー」 八十七年公開作


こちらは続編とは言い難いが、「ハウス」もののファンタジィー色がどんと強くなり、

ホラー・コメディーのしっちゃかめっちゃさ加減が際立って、こういう作品だと思えば

なにが出てきたって驚かない。

何しろ時空のゆがみが、壁を壊せば出てきて電気屋も参戦出来るのである。

じいさんもミイラで復活、それも大変頑丈なミイラとか、もう何でもあり状態。

ホラーを諦め、特撮コメディー・ファンタジィーへ舵を切ったと思える続編であった。

勿論「なにがしたいのか?」の疑問は、前作同様付き纏う脚本の弱さも健在・・・。



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http://www.youtube.com/watch?v=-23UZkTEIlM&feature=related

「ハウス ホラーショー」 八十九年未公開作


三作目らしいが、未見である。



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http://www.youtube.com/watch?v=4Mc3NScr98U

「ガバリン 三」 九十一年未公開作


日本では三作目として販売されたものらしいが未見。


この映画と同じで、税金を使って「なにがしたかったのか?」の疑問が浮かぶ招致には、

拉致被害者家族の「落胆」と、また大臣の勇み足の発言も加味すれば、姑息にも「政権

浮揚」の足がかりを目論んでいたとすれば、「さすが何でも利用しか考えない左翼手法」

と見て取れる・・・。

ただ映画の話と混同すれば、なにがやりたいか自分達でも分からないが取りあえずビー

ルではないが、「適当にやってみよう」結果は後からついてくる式の「見切り発車」は後に

笑われる結果と、憂慮すべきものを生んでしまったのかも・・・。それが政権政党の統治

能力のなさを物語っているのかも・・・。

映画は笑えるが、実質被害者の「政治利用」には、いい加減憤りを覚える・・・。


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Amazon.co.jp                    といったところで、またのお越しを・・・。