便乗商法花盛り「トランス・バトラー・モーファー・フォーサー」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

中国の「上海万博」が開幕して、報道はこぞって取上げているが、そして史上最大

の入場者数を記録を目指してとか・・・。

それにしてはその応援歌の「パクリ」から始まって、最初に報じられる内容からする

と、なにやら政情不安を抱えるお国柄、何か起きそうで怖い面を強調しないと、

起きた時のインパクトは「パクリ」程度とは違って・・・。

にしても、パクった云々から作曲者と名乗った者は、そりゃ否定に走るのは当たり前

だろうし、またこういった作品ものには、いつの時代もつき物の話題である。

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「盗作疑惑に対し、繆森氏がこれまで見解の発表を差し控えていたのは
国家の利益と大局のためであった」とする一方、「国外メディアでは
多くの事実ではない報道がなされている」と主張、誤りのある報道が
民衆を誤った方向へ導くことを避けるために見解の発表を決定したとした。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010042300028


続けて、上海万博の事務局、PRソングの作曲者である繆森氏および
岡本真夜さんの3者はいずれも、これまでに「2010年はあなたを待っている」が
盗作であることを認めたり、これを非難したりする声明を発表していないとした。
 http://www.sanspo.com/geino/news/100423/gnj1004230504008-n1.htm



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声明は「下心のある者が、(自分の作品と)似ている(岡本さんの)曲を用いて、
大衆の評判を誤った方向に導いた」と指摘し、岡本さん側と協議の結果「盗作かど
うかの議論を排除することで合意した」と主張した。
繆氏側は19日、代理人を通じて東京・恵比寿で岡本さんの所属事務所の
関係者らと会談。岡本さん側は「2つの曲は異なる曲であることを認識した」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100423-00000008-scn-cn

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ただこの作曲者も、まぁ言うこと言うこと、単にメロディーを四小節だけ真似て繋ぎ合わ

せれば、違う曲と見なされるのだから、事前に承諾を取っていれば・・・。

で、映画の世界ではこんなことは日常茶飯事であり、酷くなればフィルムを承諾も得ず

に繋ぎ合わせて別の作品と堂々公開する人もいる。

そしてまた当たった作品の便乗ものも、そこはかとなくB級ティストの香りと笑いの壷を

抑えないグダさが、笑いを運んでくれる。
そんなものに、「トランスフォーマー」ものの作品も当てはまりそうで・・・。



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http://www.youtube.com/watch?v=dBroRSkfeMg&feature=related

「トランスモーファー 人類最終戦争」 〇七年製作


まるっきりの「トランスフォーマー」の便乗ものだが、副題の邦題はあまりにも

壮大過ぎてましてパケージの絵図らにしては、もう詐欺といっていい・・・。

少人数の出演者に、あまりに過大な役柄を与えるから、誰もそれらしく見えるもの

もなく、いやかえって小隊の奮闘記とすれば、それなりにまとまった・・・。

それもまず無理の出来だし、コンピューターの発達は低予算で壮大なテーマも

それなりに扱えると、その場面だけは見ていられる・・・。

だから時間にすれば五分、十分程度の映画ということになりそう。

会話はとても陳腐で、「おめえが代表なら、世界もなくなるわ」と怒鳴りたい指揮官

やらとても統率の取れない兵団とか、それも五六人・・・。

と、貶しているが勿論、暇つぶしにレンタル屋を漁れば、こういったいかがわしい現政

権並みの作品がごろごろで、そこがどれほどの酷さかを予想しながらレンタルする。

そして予想にたがわずのものは、笑いながらの鑑賞はそれなりのストレス発散の場

である。

そういった意味では、はずれではない作品ではある。




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http://www.youtube.com/watch?v=D8wARuBzCAs

「トランスフォーサー」 〇九年製作

原題「ヒューマニティーエンド」というものに、むりやり便乗題名をつけて

間違って借りてくれるあるいは買ってもらえれば、版権の足しになる・・・。

という配給会社の思惑が透けて見えるが、これが至ってまじめに空想科学

映画をそれなりに作っていて、上の作品の数倍の出来ではある。

ただ、内容的には今一・・・、映像がいいのが救いになるだけであるが・・・。

にしても「トラスフォーム」が頭から離れないと、一体いつになったらロボットが

うんたらと期待がある分だけ、作品への先入観からそちらにばかり目が行って

盛り上がらないラストに不満が溜まる、それでも上の作品に比べれば・・・。


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http://www.youtube.com/watch?v=mKUvvKK-kkU

「トランスバトラー」 〇七年未公開作


邦題はもちろん便乗商法で名づけただけだが、原題のリサイクルが

究極の「モビルスーツ」型ロボットってのには、いいとこ取りの寄せ集め

映画のそしりはあるが、それでも製作国が「フィリピン」と知ると、違った見方

になって来る。

まして出ている女優陣が、粒ぞろいの目を引く人達と、違った見方をすれば

三作品の中では「お色気」一番のものとなるから、少しぐらいのへまは多めに見

られる。

徒歩によるシーンがやたらと多いのは、文明の利器「モビールスーツ」の燃料不

足が効いているのか。

それでも最後には、いろいろな兵器が対峙するロボットと、その敵が「バラン」って

やたら言われると、脳髄反射はやはり特撮の「バラン」を思い浮かべる。




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http://www.youtube.com/watch?v=QnVxDimfM7I

「大怪獣バラン」 五十八年公開作


東宝の特撮ものだが、この造形がムササビとあって無理なく空を飛べる

怪獣なのだが、この村の設定が、古きよき時代の名残りで、今作ればそれ

こそ変な「人権団体」から訴えられる類いの、おかしな風習を守るそこに突然

現われる「バラン」の騒動が、日本全国を巻き込んで行って・・・。

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http://www.youtube.com/watch?v=rBJKmq9IDeo

「大怪獣バランマーチ」


今でもその基礎が後の怪獣ものに登用されるだけインパクトのあった

楽曲で、勿論作曲は伊福部昭、海上自衛隊との攻防戦に流れるのだ

が、この旋律がバイオリン協奏曲だから、なんとも格調高くそれが自衛

隊の「一生懸命さ」と相まって、観客には「自衛隊頑張れ」というメッセージ

になって来る。


http://www.youtube.com/watch?v=7w2511_kqAU&feature=related

「自衛隊マーチ」

 

後々こういったものへと変化していくのだが、何度聞いていて結果的

場面を思い出す効果は凄いし、再度見たくなってしまうのは、音楽の力

だろう。


で、今回のパクリ騒動でも、「ベスト盤」に入れていない楽曲とかを急遽

編集しなおし・・・、騒動が良い方向かいなとは思うが、六十年前の楽曲

のように影響力を持ち続けていけば、そうそうパクリもしずらい?かも・・・。


トランスバトラー [DVD]/ラモン・レヴィラJr.
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大怪獣バラン [DVD]/野村浩三,園田あゆみ,平田昭彦
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Amazon.co.jp                   といったところで、またのお越しを・・・。