環境保護と相容れないランチキレース「キャノンボール」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

車の魅力には、運送という主目的以外に、「より早く」とか「見せびらかし」とかのス

テータス的意味合いが、これまでは程度によるがあった。

それが昨今の「二酸化炭素」環境問題により、エコカーがどんどん声を大きくして来て、
機能性やら出力やらででない、いかに環境に配慮するかが動力を「化石燃料」に頼っ

ているものの宿命になってきて、「無駄で馬鹿馬鹿しい自動車レース」も過去のものへ

と追いやらそうだが、果たして「環境」とか「健康」に留意していれば、人間は幸せに

暮らせるのだろうか・・・。

まして趣味として、車いじりの好きな人が、モーターとバッテリーで動く電動車に車とし

ての魅力を感じるものか・・・。

これからの世界は、何より「行き過ぎた環境意識」が支配すれば、より窮屈な世界が

待っているようで・・・。

第一、そうなると車王国を謳歌していたアメリカの、それを扱った映画は、不道徳の

きわみで、豪快なランチキレースってりは、白い目で見られ、こそこそしなくては・・・。

そんな世の中が、暮らしやすいのだろうか・・・。

と、いうような今日的問題を笑ってしまうのは、やはりアメリカの桁外れの「愛すべき

馬鹿」連中・・・。 と、なりそう。


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http://www.youtube.com/watch?v=iXx1wS3gGA4

「キャノンボール」 八十一年公開作


市販車によるアメリカ横断レース、これ以前にも横断レースものはあった。

ただ出演している者達が名だたるものだから・・・。

「グレート・レース」というクラシック・カーによるレースものと比べれば、

完全な「悪乗り」状態で、コントも使い古されたものばかり・・・。

その「馬鹿」さ加減が、こういった映画の醍醐味。

何も考えることなく、ガソリンをぶんまいて走るスーパー・カーの見ている

だけでも爽快な気分になるのは、うさ晴らしにもってこい。

各国の車が登場するが、日本車はスバルで、配役がジャッキー・チェーン

てのは、いかがしたものか・・・。

まぁ、法規無視の「ぶっ飛ばし」である。

なんだってありは、娯楽の究極・・・。笑い飛ばす権力の爽快さは、結末

なんてどうでも良くなる・・・。



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http://www.youtube.com/watch?v=Hi4ccVBsZEM
「キャノンボール2」 八十四年公開作


実際は翌年に公開されるものだったものが、ほんの少し延びたもだが

相変わらずの「ドタバタ」だけに、少々疲れる。

今回はジャツキーの車が三菱スタリオンに変更になっていた。

まぁ、笑えればいいだけは、やはりマンネリになってしまう・・・。

というか、見る気がうせる。


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http://www.youtube.com/watch?v=HdcIhqO6G9Y

「キャノンボール 新しき挑戦者たち」 八十九年公開作


こちらは配役を入れ替え、車に金をかけたらしいが、見る気が

起こらず未見のもの・・・。




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http://www.youtube.com/watch?v=flFJLYXCsaY

「爆走キャノンボール」 七十六年公開作


この作品が後々アイデアとして、お笑いを取り入れて「ラン」と

付け加えたものの最初ではないか・・・。

十万ドルの賞金目指してアメリカ横断に挑む・・・。

さまざまな妨害やらマフィヤの暗躍、そしてデットヒートに衝突

と「ぶっ壊し」も派手に・・・、ストーリー的にも展開もスリリングな

もので、映画としてはこちらの方が見ていて、爽快気分になる。

トランザムの排気量とエンジン音の悲鳴が心地良い・・・。




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http://www.youtube.com/watch?v=4y-8Cq7wib8

「激走五千キロ」 七十六年公開作


同時期に公開されたものだが、こちらは金持ちの道楽として

賞金も高が知れているのだが、それなりに楽しい展開をする。

マイケル・サラザンの特徴のない育ちよさそうな雰囲気が、より

「道楽」的にあっている・・・。


今日の「環境問題」からいえば、これらの作品は「眉をしかめる」

ランチキと環境破壊の羅列、そして車は酷使となんともなものだが

「うっぴん晴らし」的には、受け入れられるもの・・・。

これが電動車でやったら・・・、音のない世界のデットヒート・・・。

その前に「車が持つか?」の素朴な疑問がわいてくる。

なによりエンジンを開発した人々の英知が、あの音となってより興奮

させてくれたのは、事実だ。

その上、あらゆる法規やら権力をあざ笑うのは、相当に心地良いものだ。



キャノンボール [DVD]/バート・レイノルズ,ロジャー・ムーア,ジャッキー・チェン
¥5,040
Amazon.co.jp                  といったところで、またのお越しを・・・。