音楽で今にその名を残す「バーニング」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

一つのヒット作が世に出れば、特にホラー・スリラーものに多いが、雨後のたけ
のこ宜しく、亜流の作品群が生み出され、似たような物語と残酷描写と質自体が
「ファンに飽きられて」後には記憶に残る作品でなくなる・・・。
そんなものの中に「血まみれの入り江」をパクリ、見事シリーズ作にした「十三
日の金曜日」があるが、それをまたまたご参考にさせて貰った作品に、「バーニ
ング」は入りそう・・・。もっともこの作品、映画というより音楽として「記憶」
される要素を多分に含んでいた・・・。


流浪の民の囁き-burn

http://www.youtube.com/watch?v=Ra7iJna4MxU&feature=related
「バーニング」 八十一年公開作

http://www.youtube.com/watch?v=lukCTeqSrfA&feature=related
「バーニング・エンディング」


夏休み、片田舎のキャンプ場で起こる殺人鬼による惨劇・・・。
「十三日の金曜日」のモチーフを頂戴して、あの作品よりは犠牲者の年齢を下げて、
悪戯に対する免疫のない、いや罪悪感のない「悪戯」に対する凄まじいまでの「憎
悪」が惨劇を生む。と、一応の筋立てはしっかりしていて、オチもひねってありと、
単に「パクる」だけでなく、脚本も練れていて、見ていて飽きることはない。
勿論残虐な殺し方も念入りにして、それらしいカメラワークと共に、惨劇の恐ろし
さを存分に・・・。
今回の殺人鬼は、元の管理人と、そしてその管理人の不幸の原因が「子供達」にあ
りと、殺害の動機も「トラウマ」によるとも考えられる。
勿論最終的に対決が待っていて、凶器の「植木バサミ対斧」のバトル、そしてバト
ル相手が「トラウマ」の子供達のひとりだった・・・。
夏のキャンプの催しもののような「怪談話」をこの悪戯した子供が成長して管理人
として話し出し・・・、とねそこから展開される出だしもいいもので、最後までだ
れないで押し通していた。もっともホラー映画として先発ものに対する馴れがが、
作品を忘れさせてくれてしまうが・・・。




ただこの作品、音楽担当がイエスのキーボード奏者リック・ウェイクマンであり、
そこに記憶が行き着き覚えている作品と早代わりしてくる。
エンディングで奏でられる、繊細なピアノと盛り上がる曲調・・・。
この映画には「勿体無い音楽」と思える。
ラインナップ・クレジットで流れる音楽と、そこから映画の余韻を引き出すと、
何とも何とも違和感が生まれてきてしまう。
何しろ音楽だけ聴いていてもいい、それが映画の内容となれば、植木バサミでの
殺戮と、この最後に死んでしまう殺人鬼への鎮魂歌としても、やっぱり不釣合い
な出来。違った映画でも使えたものを・・・。
少しばかり「行動が怪しい人ならでは」な、音楽担当かいなと理解するしかない。

まぁ、これまでも音楽で映画の筋立てを作ってきた「変人」にすれば、殺人鬼にも
それに伴った悲しき過去があり・・・。
ただ、これまでのイギリス王室ものとは違って、やつぱり違和感ありまくり・・・。



「アーサー王と円卓の騎士」

これなんて、というかここで「バーニング」を使っても違和感ない。



「ロンリー・ハート」イエス

まぁ、この曲、初めて聴いたときは「イエス」かいな・・・。
と、少々がっかりさせられた・・・。
とはいえ、ヒットしたからねぇ・・・。


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                といったところで、またのお越しを・・・。