女性進出がこんなところにも「プテロドン零戦対翼竜軍団」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

B級映画であるからという、但し書きがあるともう何でもありでも、

大概笑って済ませる・・・。だけに娯楽に徹したエンターテイメント

としてこんな映画もありとなる。・・・、って、少々「トンデモ」過ぎるが・・・。

あの「アトミック・ボム」をテニアント島に運んだのは、女性パイロットだった。

そんな「新事実」を・・・、と、書いていると「トンデモ」の仲間入りなので、という

創作の基、女性が運ぶまでの苦難と犠牲の道程を、面白おかしくそしてサス

ペンスとアクション、そこに特撮を交えて描き出したのが、この「プテロドン」

である。・・・、一粒で色々なテイストが楽しめる「駄菓子感覚」の映画。



流浪の民の囁き-プテロドン


http://www.youtube.com/watch?v=mFHnFsWdQu0

「プテロドン 零戦対翼竜軍団」 〇八年未公開作


太平洋戦争末期、B-29爆撃機をハワイまで送り届けた女性だけの輸送隊は、

そのまま極秘任務遂行で、テニアン島までの輸送を指示される・・・。

出だしから「キング・スパイダー」並の操縦席で、「こりゃ、トンデモだろう、翼竜

は着ぐるみか」と少々気落ちして見ていたら、グラフィックはそこそこで、それよ

りは「学芸会」のセリフ回しに「失笑」それに伴う脚本の「ダラダラ」が、翼竜の登

場でいくらか気を取り直させる。

低予算の映画の宿命は、配役のギャラなのだろう。

大戦中の設定の割りに、日本軍もそしてアメリカ兵もいたって「のんびり」戦い

をエンジョイしているかのようで、南海の孤島でのんたらのんたら「腹の探り合い」・・・。

何より「敵がいる島に不時着した爆撃機」と、緊迫感がありそうな場面でも「背筋を

伸ばしうろちょろ」してしまう演技には、「サバイバル・ゲーム」にもない戦地でなく

「ちい散歩」テイストが溢れて、ジャングルらしいところを歩き回る。

ただ感心したのは、よーつべに投稿した人は余程この映画が気に入っているのか、

全編投稿されている去年売りに出されたディスクものだけに、こりゃ商売妨害じゃ

と心配になる・・・。

こういった映画の「駄菓子感覚」は、脚本を最後まで通して書き上げていないので

はと思える展開にある。

女性だけの輸送隊はいいとしても、南海の孤島は敵軍にとありながら、燃料が島

の反対側にあると判明すれば、新品の「米軍トラック」が出現してしまう・・・。

爆撃機にでも積み込んできたのか?。

そして翼竜の増量も凄い、一日で成竜に育つみたいで数は「ネズミ算」式に増えて、

その食料はなんなのだろう・・・、の、疑問はうっちやり、「夜行性だ」と兵士に伝えな

がら、真昼間からどんどん襲ってくる。

まぁ、特撮についてはそれなりに「楽しめる」作りになっている・・・。

と、そこら辺が救いの映画、にしてもコンセプトが「原爆」を運び込んだ女性兵士、

極秘任務でも任せられる「信頼感」、それに見合ういかつい女性の中に「天然女性」

を配置して、笑いも忘れていないところは・・・。

特撮が撮りたいから、無理矢理押し込めた物語とも読み取れる。

そこに日本兵に扮した役者に「大量虐殺」を非難させて、アメリカの愚行をさりげなく

批判、で、女性隊員のスーパーぶりを、ゼロ戦操縦で「どうだ、女性でも操れる能力

はあるのだ」と、さながら「闇鍋」状態で強引にラストへと突き進んで、極秘の隊長さ

んは翼竜全滅の「人身御供」として、「原爆」とともに大爆発・・・。

とすると、テニアン島には「カラッポ」で到着?・・・。

と、すらすら書ける映画というのも、見方によれば「最良」の時間つぶしであり、ストレ

スを抱えない娯楽の極致とも受け止められる・・・。アイデアはいいのだけれど、翼竜

の検証を付け加えれば・・・。

「いやいや、精一杯の脚本に特撮グラフィックのしょぼさも、大金を掛けなくとも見て

貰える映画が出来る」ことの証明には、「あると思います」映画でした・・・。


プテロドン [DVD]
¥3,990
Amazon.co.jp                    といったところで、またのお越しを・・・。