時の経過が笑いを消し去る「ミニミニ大作戦」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

今日、車で出掛けた時、前を走っていた車がミニ・クーパーだった。

ちっこい車体が大通りだと、よりちっこく見える。

そして帰り道、またまた前の車がミニ・クーパーと、変なめぐり合わせに、

ブラック・ユーモア満載の映画を思い出した・・・。



流浪の民の囁き-ミニミニ


http://www.youtube.com/watch?v=_z8aLdIejPs

「ミニミニ大作戦」 六十九年公開作


この映画はブラックユーモア満載の、泥棒映画である。

コメディーだから目くじらたずに、笑い転げるのがいい・・・。たとえ愛車としてこよなく

ミニ・ク‐パーを愛していたとしても・・・。

そのちッこさゆえに、どんな裏道もたとえ道路でなくとも走行出来る、その特性を十二分に

発揮させ逃走を図る。そして用が済めば、とっとと崖下へ放り投げてしまう。

ここらを映像で見れば、マニアにとって絶えられぬものとなりそう・・・。

もっともこの映画のブラックなところは、出だしのランボルギーニのトンネルを抜けるところで

スラップと、題名からしてイタリアをおちょくる気満々のイギリス映画。

そしてベニスだかナポリだがの金塊強奪、で、キャラクターも女たらしに変態に、犯罪者だが

猛烈な愛国者と、盗むのがイタリアだったら「善し」とかなりおちょりは酷い。

以前、アメリカと日本の車戦争のコメディーがあったが、これも側面的にそれがあり、ミニクーパー

に切り切りまいさせられるイタリア警察となって、そこにサッカーが被さると大笑いしかない。


http://www.youtube.com/watch?v=cy3BdoWaYxY&feature=related

「ミニミニ大作戦 メインソング」 クインシー・ジョーンズ


兎に角、逃走シーンがこの映画の見所でこれが延々と続き、用がすんだミニを捨ててから、ドンでん

返しのラストが待っている。

車が崖ぷちでスタック、半分宙に浮き、バランスを取らなければ、折角盗んだ金塊は崖下へ。

といってそのままでは身動き取れない・・・。

ここで主演のマイケル・ケインの一言「俺にいい考えがある」、その言葉と共に映画が終る。

これをあっけないととるか、そうだよなニッチもサッチも行かない「ギブ・アップ」だ。

車を大切にしない「因果応報」 ざまぁと溜飲を下げるか・・・。

それは見た人の考え方一つ・・・。



流浪の民の囁き-ミニ・リメイク


http://www.youtube.com/watch?v=hvj9vhA8ixY

「ミニミニ大作戦」  〇三年公開作


こちらは上のリメイクと謳ったものだが、お笑いはない。

どこがリメイクなのかといえば、ミニクーパーの特性を生かした逃走シーンのみ、

イタリアをおちょくるというブラック・ユーモアは消えうせ、大金を使った泥棒映画

となってしまい、上のエスプリに共感出来た、こちらにするととんと物足りない映画。

上のような笑いもイギリス的、皮肉を込めた笑いととれば、なによりなんだって壊す

何しろ出演しているキャラクターが、もう性格破綻をきたしている者達である。

ミニミニ大作戦 スペシャル・コレクターズ・エディション (ハッピー・ザ・ベスト)
¥1,350                           といったところで、またのお越しを・・・。