鯨と人間の死闘「鯨神」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き


日本にとっては今までにない言われない外圧となっているのが「捕鯨」である。

その昔、鯨はどこの国でも争って獲っていた動物である。

それも日本は貴重な蛋白源として、余すところなく処理して無駄を排していた。

それに反して、特にアメリカではその体内から出る脂のみに特化して、後は棄て

ていた。映画の「白鯨」でも悪魔扱いである。

それに反して、日本で描かれたものは「鯨神」という呼称である。

はたしてどちらが、その昔からその動物を丁寧に扱ってきたか、そして機械のな

い時代の捕鯨は、正に人間と鯨との果し合いの感が・・・。



流浪の民の囁き-鯨神


「鯨神」  六十二年公開作


よーつべに投稿はなかった作品だが、芥川賞を取った作品の映画化だけに娯楽作品

としての側面と、人間の営みに対する宗教観が二人の男を対比させることで描いている。

自由奔放の流れ者に勝新太郎、二代に渡ってこの巨鯨の犠牲になっている家の人間に

本郷功次郎を配して、漁と呼ぶには凄ま過ぎる鯨との戦いの特撮ありの映画・・・。

原作は官能小説で名を売った人だけに、クレジットを見てしまうと一瞬驚いてしまうが、

キャラクターも良く描かれていて、見直すという効果も・・・。

といって、ロマン・ポルノを評しても仕方ないが・・・。

特撮はそれなりで、あの「白鯨」みたいなものとは違って、少々ちっちいが、ここでは日本人

の鯨に対する畏いが良く出ていて、貴重な食料として無駄なく利用していたという食文化も

大いに背景にある。白鯨での私怨での対決とは違っている・・・。

そしてこの対照的な二人と犠牲になって終るのだが、勝演じる男は自分が強姦してしまい

子供を孕ませる女を、本郷演じる男が妻に娶るという事情を知るに及んで、て父無し児にさせ

まいと一番鑓で犠牲になり、本郷は二代に渡った犠牲のあだ討ちの戦いの後、鯨神との同化

に心が傾き、しかし憎しみに満ちている村人達の打ち上げられた鯨に対する仕打ちのうちに

息を引き取る・・・。

と、時代背景から隠れキリシタンの思惑もちりばめられ、鯨と人間の生死を賭けた戦いを、

それも生活に潤いをもたらす「神」であり、そしてその命に対する日本人ならではの尊さを

描いていて、あの似非環境団体を支持する人々には、ぜひ見てもらいたい日本人的作品。


http://www.youtube.com/watch?v=q0JrV86EKCs&feature=related

「ナンタケット・スレイライド」 マウンテン


これは七十年代のロックバンドの「マウンテン」の楽曲だが、アメリカで捕鯨が盛んな時、

捕鯨基地ナンタケット島から出かける漁師の彼女への思いと仕事の過酷さを歌ったもの。

そしてアメリカでの捕鯨は、脂を取ること、それに命をかけた男達がいた・・・。


http://www.youtube.com/watch?v=8vDd4BDQY-c&feature=related

「グリーンピース抗議活動」  似非環境保護団体


上の作品とは真逆に、環境というキーワードを使い、変な圧力をかける団体の気味の悪い

抗議の映像。

打ち上げられた鯨を抗議のため運び込み、それをわざわざ披露する。

で、腐ってしまえばそのまま海に返すでは、汚染源であり、打ち上げられた時点で、さっさ

調理し、食料不足のアフリカへ回せば、どれだけの児が空腹から救われるだろう。

なんでも自分達の主張に利用するやからのやり方は唾棄すべきである。

そんなところが「盗人」を「表現の自由」とかぬかす記事が下のもの。


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鯨肉窃盗:弁護側、無罪を主張--公判前整理手続き /青森
 
国際環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(GP)=東京都新宿区=の

メンバーによる鯨肉窃盗事件で、窃盗と建造物侵入の罪に問われたGP海

洋生態系問題担当部長、佐藤潤一(32)ら2被告の第1回公判前整理手続

きが13日、青森地裁(渡辺英敬裁判長)であり、弁護側は無罪を主張した。

次回手続きは3月23日。
地裁によると、争点は▽鯨肉を自分のものにしようとする不法領得の意思が

あったかどうか▽持ち出した目的に照らし、行為に正当性があるかどうか

▽国際人権規約により保障されるか--の3点。
会見を開いた弁護側は、国際人権規約を根拠に「鯨肉を持ち出して横領の実

態を告発した行為は、ジャーナリストに保障されている『表現の自由』と同等の

もの」主張。逮捕、起訴は同規約に反するとした。
起訴状によると、佐藤被告とGPメンバーの鈴木徹被告(42)は昨年4月16日、
西濃運輸青森支店(青森市)に侵入し、宅配用段ボール箱に入った
鯨肉23・1キロ(5万8905円相当)を盗んだとされる。【矢澤秀範】

毎日新聞 2009年2月14日 地方版
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20090214ddlk02040266000c.html

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盗人猛々しいとは、こういったことをいうのだろう。

それが自分達の「正義」では、先人達の犠牲になった人々は浮かばれない。

そして、こんな似非にとても協力的な国というものもある。

そこではこの前、山火事に見舞われているが、その原因が人工的な放牧という

牛の養殖事業にある・・・。言うなれば自業自得なもの

http://www.youtube.com/watch?v=pPkf7T00qH0&feature=related

「本当の人種差別」 差別大国オーストラリア


それでなとも「白人至上主義」が蔓延している国に、他国を批難する根拠はない。

まずは、自国の変な思想こそ改めるのが先決である。

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Amazon.co.jp                        といったところで、またのお越しを・・・。