ジェームス・ボンドが大当たりをかませば、柳の下にはドジョウが何匹もいて
秘密諜報員は「雨後のたけのこ」の如くに誕生して、秘密諜報員が水増しし
ていた時期に、飄々とした風貌とどこか無責任体質を醸し出しながら、脇役と
しても大作に欠かせないキャラクターの「ジャームス・コバーン」も秘密諜報員
に拝命されていた。
やはり空想でもどこかリアリティを追求しいたアクション映画が多く製作された
「秘密諜報員映画」に、全くリアルさは皆無になりながら、アクション・シーンも
それなりに取り入れ主役のスーパーヒーロー振りを如何なく発揮というか、完
全無欠というありえない男として、後には参考にされるまでになったものが、
この映画「電撃フリント」のシリーズである。
http://www.youtube.com/watch?v=ydDmLarjxsE&feature=related
「電撃フリント ゴーゴー作戦」 六十六年公開作
飄々とした風貌と、その細身のスタイルの良さに「ちょい悪顔」が相まって
今までにない「秘密諜報員」を展開するのが、ジェームス・コバーンである。
それまでの「男臭い」映画の出演と異なって、完全無欠なヒーロー像をこれ
また飄々とこなしている。
もっとも「ジェームス・ボンド」像に対する、アンチテーゼが根底にあるから、
セリフの端々にも、また都合の良い「危機」も、さらりと潜り抜けられる。
要するに「秘密諜報員」映画のアクションや「生身の人間」というところを
徹底的に排除すれば、モロ、モンスター並の「秘密諜報員」の出来上がりで
だからこそ、今まで以上に「マンガ」になってきて、コメディー色が強くなって
しまった・・・。
兎角ヒーローものにつき物の、どこまで主人公は強くなっていくのかという、
ジレンマを一作目で、「完全無欠」に仕上げれば、こりゃ敵もいなくなってしまう。
ファンタジィーの類いなら、それこそ「バロン」みたいに、宇宙だろうが海中だろうが
委細構わず「行けてしまう」と、「現実離れ」にも違和感を感じないが、こういった
スパイとか「世界を狙う悪の組織」とか、現実的にもありとなれば、リアルな人間像
もやはり必要で、だからこそジェームス・ボンドは「シリーズ」化が巧くいった・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=8WjqyyRrD-M&feature=related
「電撃フリント アタック作戦」 六十七年公開作
上の作品がスマッシュ・ヒットして作られた続編であるが、何しろ「完全無欠」
な主人公となれば、続編でもろマンネリという臭いが漂ってしまい、アクションも
「どうせ勝つ」と、ハラハラドキドキは一切なくなる。
まして進行がぐたぐただから、一作目より精度が落ちて「ご都合主義」的出来事
ばかりになってくる。
もっともこういったものにつきものの「お色気」は健在で、結果的にそちらで客を
呼ぶということになる。
結果的に「刺身のつま」の女性を大挙出演させ、フリントの活躍の場を
広げさせる役目のみ・・・。
ただ、ジェームス・ボンドのヒットにより数多の「秘密諜報員」ものの映画
の中では、金のかけ方も、そしてリアルな設定を壊してなお、面白かった
作品となれば、これが上げられるのは、あまりにも「ジェームス・ボンド」
の秘密諜報員が強烈だから、そのキャラクターに対抗出来るものが作り
出せなかったとも取れる・・・。
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- Amazon.co.jp といったところで、またのお越しを・・・。