映画を題材にして、いろいろと書いているこちらにすると、洋画の観客数が減っているという
報道は関心のあるところであるが、それについての指摘では、いささか違うのではないか
なんて感想が漏れるのだが・・・。
ということで、今日はその記事についてのエントリーとして、映画の紹介は割愛・・・。
画像は雑誌「映画秘宝」だそう、見たことない雑誌だがアマゾンでは扱っているらしい・・・。
で、その報道記事が以下のもの。
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20世紀フォックスやワーナーなど洋画大手5社の今年1月~7月の興行収入累計が昨年
同時期の約4割減の大幅な落ち込みを記録した。業界では、消費不況による節約
ムードや、若者らに字幕が敬遠されていることなどが原因とみており、今年後半も大きな
回復は期待できないとの見方が広がっている。
日本映画製作者連盟によると、大手5社と単館系作品を中心に扱う独立系5社を
あわせた洋画の興収累計(1月~7月)は約461億円で30・8%減だった。うち、独立系は
約126億円で1・9%増だったが、大手5社は約335億円で38・3%減の激しい
落ち込みとなった。
一方、邦画は「崖の上のポニョ」が興収100億円を突破するなど好調で同18・9%増の
約536億円。市場全体でみると約997億円で同10・8%減だった。最終的な数字は、
クリスマスシーズンを含めた残り5カ月の成績しだいだが、洋画では11月の予定だった
人気シリーズの6作目「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の公開が米ワーナー・ブラザーズの
都合で来年7月に延期される予想外の事態も発生。
全国約800スクリーンで公開予定の後半最大の目玉だっただけに影響は避けられない。
同連盟の愛宕(おたぎ)威志事務局次長は「洋画がこれほど落ち込んだ例は聞いたことがない。
単に有力作が少ない年だったというレベルの落ち込みではない」と話す。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/080822/tnr0808222107010-n1.htm
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映画の観客動員については、魅力的な映画というものが最大であり、娯楽としての映画であるなら
料金についてもそれなりの根拠がなければ、金額に見合う価値であるかで、観客は減って当たり前
で、1800円の日本と、欧米の7、800円の同一映画の鑑賞料としてでは、日本の映画館が高すぎる
のではないだろうか。
そこらへんにも言及して観客減を言わないで、「字幕が敬遠」されるからでは、いささか・・・。
それでなくとも魅力的映画が減っているのは、クリエイターの分散もありそうだ。
なにも映画にしなくともゲームでも表現出来る機器の発達、それを映画に割り込み、コンピュータ映像
では、飽きられもしよう。
ワイド・スクリーンのコンピュータで作った「絵」を見たくて客は、映画館に足を運ぶとは思えない。
特撮のそれに象徴されるそれは、手作り感、苦心した跡が垣間見えるのでなければ、絵を見たい人
は、記録媒体が販売されるあるいは、レンタルされるを待つであろう。
そして日本の邦画が、洋画に比べれば好調としているが、残念ながらスポンサー抜きには考えられない
数字を忘れている。
そしてテレビ局が絡んで、押し付けじみた鑑賞券販売もあり、それなりの数字が出せるのはあのフジテレ
ビの悪辣なやり方をどこでも真似をした結果ではないか。
実際にその場で購入して、実写映画を見た数を確認すれば、洋画並の数字になるのではないか。
アニメみたいに絶対数が極端に減らないものに支えられているのは、火を見るより明らか。
もう内容もなく、ただ単に宣伝で客は呼べず、最大の客足増は「口コミ」と入場料の値下げにあるのでは
広告代理店の時代は過ぎた。 そう感じる・・・。
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- Amazon.co.jp こういった出版物もあるが、今ではネットにころがる記事
- に、映画の鑑賞を推し進めるモノの方が貴重かも・・・。
- ただし、宣伝込みは自分の読解力が問われるが・・・。
- といったところで、またのおこしを・・・。