遅れてきた古典西部劇「シルバラード」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

日本の時代劇でも「勧善懲悪」のストーリーが一時代を築き、やがてそれに観客が飽きてしまい

すると悪役ヒーローが活躍するそれへと移行、それがアメリカの西部劇に顕著に表れ始めて、六

十年後半からは、悪役ヒーローといえば、マカロニ・ウェスタンにお株を奪われ、アメリカン西部劇

の凋落は激しかった・・・。

それが八十年代に移り、王道復活でもしたかのような西部劇が公開された・・・。

それがこの「シルバラード」だ。



siver


http://jp.youtube.com/watch?v=2DQEJA4tyLg

「シルバラード」  八十五年公開作


この映画の題名は土地の名前、そこで繰り広げられる強欲な地主と追いたて食う清貧の庶民

と対立構図が、以前の西部劇に多々見られた有り触れた設定、すると痛快な西部劇となり、悪

は悪らしく、酷い行いと憎憎しい風貌、それに反して抵抗する者達は、清清しく颯爽として、また

博愛を全面に押し出して、圧政に苦しむ庶民への「判官びいき」を引き出して・・・。

と、従来の手法が八十年代になれば、冒険や空想科学の映画にも採用され、突き詰めると「勧善

懲悪」の物語が評価を受ける。

娯楽的側面を追いかけると、こういった映画のテンポと結末は受け入れられる。

ただ以前の映画にはなかったのが、黒人のガンマンというそれも正義を司る、いや差別を受ける側

の正義感として登場させ、白人至上主義を否定してと、七十年代の混乱から抜け出したのを如実に

映像化している。

娯楽の上でも黒人の市民権を受け入れたかの設定は、以後初の大統領誕生まで続くもの。

と、違った見方も出来る従来の手法に新味を加えた・・・。

今はビックネームになった人も、この頃はやんちゃなあんちゃんを演じていて、微笑ましい・・・。

この映画のエントリーは、マカロニ・ウェスタンの凋落の後として、四ヶ月も前に下書きしていたもの

を、黒人大統領登場で書き上げた、実際は貶すはずであったが、まぁ娯楽だ、娯楽と気持ちが変化

したもの・・・、こういった後で読み返すと、へぇと自分で自分の感情に感心するあるいは、どういった

思いで書いたかとか、日記につき物の自省が出来て、書いている原動力になったりして・・・。

読まされる人にとっては、溜まったものでない・・・、そこまで期待してない?、「これまた失礼しました」

シルバラード <字幕スーパー>
¥1,764                               といったところで、またのお越しを・・・。