不思議生命体、ドロドロの気色悪い流体、それが生命を持っている。
そしてやたらめったら大食漢で、どんどん膨張していくゼリー状の
生命体に若者達が立ち向かう・・・。
で、その若者がスティーブ・マックィーンという、俳優によって日本でも
公開された映画・・・。
http://jp.youtube.com/watch?v=XhyRpvgm03g&feature=related
「人喰いアメーバの恐怖」 五十八年製作、六十四年公開作
http://jp.youtube.com/watch?v=gP-KzJbKR_o&feature=related
出演二作目のスティーブが、真剣に若者を演じている。
で、映画自体はそれこそ不明な物体の恐怖に人々がパニックに陥っていく
という、パニック・ホラーの古典的作品で、赤いスライムの描き方では映画館の
排気口からのむにゅむにゅ出てくるシーンは、なかなかに面白い場面であり、
製作年を考えれば、スタッフの苦労が偲ばれる。
まぁ、ただ映画は年代を考慮しても、どこかスピードに欠けていて、恐怖は伝わ
らないが、俳優の科白は現在の温暖化した地球として捉えると、予見したかのよう
に、秀逸な科白もある。
「傷だらけの栄光」のちょい役から、抜擢された主役のマックィーンが張り切り頑張
っている姿が微笑ましい・・・。
で、日本公開はマックイーンの人気が「大脱走」で出ていたからの公開となった作品
であるのを考えれば、当時の配給会社にすれば試写をみて、「何だこれ・・・」の感じ
で、人気に便乗してがありあり、そして俳優の名前を冠してであるから、大蔵貢並の
知恵で、興行というものの「博打」臭が、漂っていてなんとも「昔の映画」は味わいが
ある・・・。
だから笑って見ていられる地球規模の危機になるのだが、これをシリアスにしたら
さて・・・。
という気持ちになっているのに、リメイクする人もいて・・・。
http://jp.youtube.com/watch?v=mHgYu9bq534&feature=related
「ブロブ、宇宙からの不明物体」 八十八年公開作
こちらはそれこそ完全なリメイクといっても、脚色がどうにかしてパニックへ持っていこう
とする気持ちが強すぎるのか、誰が主役でって次々やられていくので、段々見ているのが
辛くなるってな展開、そして都合良く犠牲にならなかった人・・・。
まぁ、リメイクの宿命は、前作を観客が見ているという非常に厳しい状況もあるものだから、
なんとなく違った設定には、違和感が出てきてしまって映画を楽しめないというところも、否
めない・・・。
ただこのアメーバ、寒さに弱いという欠点には、今更ながらに温暖化してくると、永久凍土とか
氷河とかに閉じ込められていた未知の生物・ウィルスが、もしかしたら猛威を振るう・・・。
かも、なんて・・・。
だから、前作でももったいぶったエンディングで観客に、一抹の不安を与える・・・。
と、警告ってな終り方あるいは続編がありますよの、意味深な最後にはにやつく・・・。
と、少しばかり七月に入り、暑いのでこんな作品からスタート・・・。
にしても、想像力とか妄想とかは、情報が少なく自分の頭をフルに使った昔の方が豊かで
あった・・・。コンピューターグラフィックの「作り物」よりは、苦労して撮ろうとするその熱意が
映像に感じられると、そっちの方が映画だなぁと、たとえB級だろうと、見てみたい衝動に
駆られる・・・。
マックィーンの絶対の危機 (ピンチ) 人喰いアメーバの恐怖 ENTERTAINMENT COLLECTION SILVER/スティーブ・マックィーン
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- Amazon.co.jp といったところで、またのお越しを・・・。