ロビン・ウィリアムスのその人懐こい素顔が歪む時、あるいは芯に落ち込む時
ベトナムの惨状が垣間見える。
アメリカ映画には珍しい、ベトナムの置かれた立場からの視点で描かれた
芯に反戦映画らしい、反戦映画・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=5GHvgi_Rz2Y
「グットモーニング・ベトナム」 八十七年公開作
設定は六十五年で、もう戦争自体にも厭戦が膨らみ始めた
ベトナムに、士気を鼓舞するかのようにラジオ放送のディスクジョッキー
を招き・・・。
このディスク・ジョッキーの目を通したベトナムの惨状を、戦争のリアリティ
より、そこにいる人々の生活ぶりから描こうとした作品で、これまでのアメリカ
一辺倒の描き方でなく、文化の違いも丁寧に描いている。
そして勿論上と下の考え方の違いもと、静かなタッチで反戦を訴えるやり方。
「戦場に架ける橋」という映画もそうだが、悲劇と狂気をリアリティをモットに描くと
「フルメタル・ジャケット」になるが、こういったラジオから流れる音楽なり、言葉なり
に耳を傾けるという、極一般的な手法は「ラジオディズ」の戦争版とも取れる。
時代の中で、テレビの役割とラジオの役割として・・・。
また一方通行の情報伝達方法に、心酔し始める心情は、受験生がラジオの深夜番
組にのめり込むのに似ている。癒し的効果は、会話か聞き入る言葉か、はたまたお
気に入りの音楽か・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=m1tl0RNuvQo
「ルイ・アームストロング」 ワンダフル・ワールド
この映画の根底のある、行われていることの欺瞞を殊更言葉で強調するでなく、バック
に流れる音楽と、映像のギャップで観客に意図した思惑をさらりと見せつける場面に、
戦争に対する批判が篭り、またディスク・ジョッキーの聴いている人への癒しという、
相反することへのメッセージとして、なかなか味のある演出をしている。
http://www.youtube.com/watch?v=TqJ1prUhtWA&mode=related&search
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この映画に、この曲も使えば良かったかも・・・。
アニマルズ「朝日のあたる家」
当時のヒット曲としては、この曲も大層、貧困やそこからの流れの身体を売るを歌ってい
るし、この惨状のベトナムには合っているのではないだろうか・・・。
にしてもアメリカとことをおっぱじめたベトナムの国を賭けた戦争だとすれば、それは助っ
人の無責任と、生死を賭けた者との違いで犠牲がどこまでいっても、国を守るという点では
火器の優劣ではなくなってくる・・・。
何しろこのベトナは、援助されようが国境を挟んだ中国ともことを争い退けている。
またアメリカに荷担して兵士を送った南朝鮮の残虐ぶりも、表立って非難を口にしない。
で、オリバー・ストーンが「ソンミ虐殺」を映画にするらしいが、さてさてあの人物では、
ジム・モリソンと同じで、狂気の人は最初から狂気で、と残虐な場面をこれでもかと描きそう
前に向かっている人に、後ろから浴びせる鉄槌ってのは、なんだかなぁ・・・。
この記事、応援しようと思いましたら、
一押しを願えたらと・・・。 といったところで、またのお越しを・・・。