秘密諜報部員、この言葉は「ジェームス・ボンド」で一躍世に知られ、
持て囃された。
ボンド映画は大当たりで、「二匹目は・・・」で、どんどん量産された。
そんなものの中に「殺しのライセンス」という映画があった。
それと「殺しの許可証」というのも、こちらの許可証はオーストリア映画で
もう一つのライセンスは、ボンドと同じ、イギリス映画である。
この画像はライセンスの主人公が愛用した「モーゼル」の同型のもの。
このガンがものめずらしく、変わった物もあるもんだと、思ったもんだ。
http://www.youtube.com/watch?v=JaHMfk-bJ1o
「殺しのライセンス」 六十五年公開作
トム・アダムスという俳優が主人公、やたら「あいつがいないから・・」
のくさいセリフが漏れるのだが、あいつとはボンドのことらしく、ということなり
このアダムスの役は、ボンドの次の番号になるらしいが、金をかけたくないのか
やたらちゃっちい、ただ押さえどこはボンドがやっているので、それの亜流である。
それでもそこそこにヒットして、続編も作られていた。
http://www.youtube.com/watch?v=h_TbMxU6IaE
「続・殺しのライセンス」 六十六年公開作
こちらは金のなさを「アイデア」でカバー、イギリスの国会議事堂を爆破するという
何ともな連中の行動を阻止するのに、女装した秘密諜報部員が挑む・・・。
その攻撃シーンもちゃつちいが、設定もちゃっちくて、微笑んでしまう。
流石にここまで来ると、続編は無理だろう。
フレデリック・フォーサイスの諜報部員は冷静に行動するが、ボンドをはじめ、こちらの
部員達は、青春も謳歌、恋もするしと娯楽映画に徹している。
もっとも、予算がないのか、はたまた「こばん鮫」商法は、当たり外れのリスクが少なく
て済むから、「マカロニ・ウェスタン」並に・・・。
そういえばフランコ・ネロも「殺しのテクニック」という秘密諜報部員を演じていた・・・。
と、フォーサイスものを取り上げて、思い出した映画を書いてみた・・・。
そうそう、殺しの許可証、ボブ・ディランも歌っていましたっけね、・・・。
内容は、以下みたいです。
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人は、自分は地を統べる者だから、好きなようにしてよいのだ、と思っている。
物事がすぐに変化しないなら、自分が変えてやるのだ、と。
ああ、人は自らの破滅を発明してしまったのだ、
その第一歩は月に手を触れたことだった。
ところで、うちの近所に女が一人いる、
彼女は静かに更けて行く夜に、ただそこに座っている。
彼女は言う、誰が彼の殺しの許可証を取り上げてくれるのだろう、と。
さて、人々は彼を抱き、彼を教え、一所懸命に彼を育て上げる。
そうやって人々は彼を病に至る道の始点に立たせるのだ。
やがて人々は彼を星条旗と共に埋め、
中古車のように彼の体を売りさばく。
ところで、うちの近所に女が一人いる、
彼女は丘を眺めて、ただそこに座っている。
彼女は言う、誰が彼の殺しの許可証を取り上げてくれるのだろう、と。
さて、彼は破壊することに夢中で、怖がっていて、途方に暮れている。
彼の脳は卓越した技術で間違った処置を施されている。
彼が信じるものは彼の目だけ、
だが彼の目は、彼に嘘を教えるだけ。
ところで、うちの近所に女が一人いる、
彼女は身を切る寒さの中、ただそこに座っている。
彼女は言う、誰が彼の殺しの許可証を取り上げてくれるのだろう、と。
以下 略
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